2 キッカケ
「今夜は少し暑いな。でも気分は良い」
もう、夏の香りが漂う五月。夜の空は星が見えないが、目先には町の灯りが光っていた。そして、あの夜も見ていたであろう月。
あの日、母親に何があったのか?
母親は死んだと幼い頃に、2年前に死んだ祖父母から聞いていた。まあ、母親との間に色々とあったらしいが、母親は僕を1人で産んだらしい。でも、産んですぐだったか?母親は死んだらしい。でも、写真とかは一切無かったのは驚いた。
僕は僕なりに調べたが。
曰く、母親はアイドルだったとか、別の世界―――パラレルワールドに行っていたとか。そう言う事を聞いた事があるけど、地下アイドルだったと言う事だとも言っていた。
嘘か本当か?その女性しか母親を覚えている人は居ない。彼女だけが僕の母親を知る、唯一の生きた人なんだ。
僕はそんな彼女に電話をした……………。
「もしもし、リンク?」
「はい、お久しぶりです。川村さん」
丁度、公園のベンチがあったから座って話しをする。
「どうしたの?」
「いえ、何となく………」
「社長と何かあった?」
「まあ、ゴーストの件です」
「似ているわね、あの頃と」
「誰とですか?」
「リンクのお母さんと」
「そうなんですか?」
何か………何時もと違うな。何時もならもっと元気な話し方をするのに?
でも、今夜は少し違和感がある。
「リンクは何歳になった?」
「もう少しで21です」
少し間を開けて………。
「明日にでも会えない?」
「大丈夫ですよ。明日はバイトもライブも無いんで」
「明日………何時ものファミレスで会えないかしら?リンクの知りたい事を教えるわ」
―――母さん!?
「川村さん、今すぐに会えませんか!」
「………分かったわ」
何かを決める様子を見せる間と声。僕は彼女に会いたい!すぐに会って話しをしたい!!
ファミレスに僕は向かった………。
次回より話しが動きますが、重めの物語になっています。それでも、読んで頂ければ幸いです。




