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異世界にリンク 裏切りのゴースト  作者: 八神月影


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14/32

14 懐かしい曲

 僕はPちゃんが話しをしている間に、エリック達に呼ばれて呑んでいた。

 そこに、誰かが近付いてきた?

「やあ、リンク。どうしたの?」

 ドラだった。

「ん?ちょっとエリック達に誘われて呑んでいたんだよ」

 ギルドの初の夜………1階は昼間と違う顔を見せ、バーの様子を見せていた。昼間は食堂。夜はバー。こんなのは僕には無縁だと思っていたよ。

 そこで、エリックがドラに手を挙げ。

「やあ、ドラ。元気にしていた?」

「エリック、久しぶり!」

「リンクと一杯呑んでいたんだけど、ドラもどうかな?」

「うん!ところで………メイは?」

「トイレだよ」

「そうか………それより、エリックはリンクの曲を聴いた事ないでしょ?」

「聴きたいな~。どんなのがアイドルとしての曲なのか知りたい!」

「あたしも~!!」

 ドラに抱きついたメイは酔っているかもな。もう、1時間以上呑んでいたらしいし。

「やあ、メイ。トイレは終わったの?」

「酒を頼むぐらい早く終わったよ♪」

 そんな2人にドラは得意げに座って。

「ヨシ!なら、特別に聴かしちゃおうかな❤」

 ドラはマントの中から1つの水晶を取り出した?大きさは一握りって所かな?でも………コレで聴けるのかな?

「じゃあ、始めるよ!」

 手の平を水晶にかざすドラの手の平がピンクに光った!?そして、曲が流れた………けど、それは僕の作った「ツイン」の曲。

 

 なのに………歌っていたのは僕だ!?


 昔の………駅のロータリーで歌っていた頃のだ。

「ドラ!この曲すごく良い!ドコで拾ったの!?」

「メイは知らないだろうけど、この曲はリンクの作った曲で、知っている人は知っている曲だよ♪」


 僕の曲………箱の中で泣いている子猫を見た時に作った曲だ。コレは僕の中でも出来が良く、僕のファンには人気があった曲だった………。 

 そう………あの月の下で、30人程のファン達が目を輝かせて見る目の前で。

 何もかも自由で、何もかもが光り輝いていたあの瞬間………。


 ドラは続けて、あの頃の曲を何故知っているのか?どうして持っているのか?それらは知らないけど、あの頃の曲を流し続ける。そして、あの時に人々は集まり、拍手や笑みを見せてくれた。


 でも………僕は一人では何も出来ない事を知ったのもあの時だった。

 

 そして………僕は昔を思い出していた………。


  ⭐


「リンク、音楽をやめろ」

 胴着を着た祖父に言われるのは何時もの事………。だから、僕は何時もの様子で………いや、無心で頷いた。

「はい………」

「ルキアは音楽に溺れ、音楽に殺されたんだぞ!忘れるな!」

 そう、そして僕は勝てもしない組み手をするはずなのに………抱き締められた!?

「大きくなるまで待つんだ。心身共に強くなるまで待つんだ!」


 何だ………この記憶は?知らないぞこんなの………?


「良いのよ、コレで」

 振り向くと………あの肖像画の女性?いや、母さん!?

「母さんの………声?」

 彼女は首を振る………?

「いいえ、あたくしはセイレーン」


 背後………から母さんの声が………今は僕は昔を思い出しているだけじゃないのか………?


「リンク、今日の鍛錬は終了する。風呂に入って、食事をしなさい」


 言って、祖父が道場を出て行くと、その代わりに長い黒髪の女性が入って来た………何者だ!?


「貴様!?誰だ!?」

「フフフッ、ルキアにソックリね」

「セイレーン………ですか?」

「ええ。わたくしはルキアの声と道を頂いたわ❤」

「道………?」

「ええ。生きる為の道をね❤」

「そうなのか………?」

 凄い殺気だ………!動けない!?


 でも………そんな彼女は泣いていた?美しい人形の様な顔で涙を流しながら、笑みを浮かべて………。

 

 まるで、壊れた人形………。


「でも、わたくしは奴の力で、「青い死神」の中に取り込まれて、封印をされているわ。あの…………破壊の為に生まれたモンスターの中に」

「誰に?」


「助けて………リンク、わたくしをたすけて」


 泣かないで………そう、僕は口に出せなかった………力が欲しいな。


    ⭐


 何か………ん!?

「起きた?」

「Pちゃん………」

 目の前にはPちゃん………彼女の膝枕………温かくて柔らかい………。

「あの、Pちゃん、僕は?」

「寝ていたのよ。下で飲み過ぎたみたいね。ドラが担いで連れて来たわ」

 Pちゃんは塗れている………見れば下着姿で、髪が塗れていた?

「えっと………僕は………今は朝?」

「窓の外は朝だし、私はシャワーを浴びて来たわ。朝食は何にする?」

 彼女は頭をタオルで拭く………。

 そんなPちゃんに僕は1つ聞いた。

「ねえ、Pちゃん?」

「なーに?」

 何時もの優しいPちゃん。


「それより、「セイレーン」って知っている?」

 何時ものPちゃん………ではなく。険しい表情を浮かべるPちゃんの手が止まった?

「何で………その名前を知っているの?」


 僕はさっきまでの夢?思い出した事や、見た事を全て伝えた………。


「ねえ?リンクはどうしたいの?」

「助けたい。だって泣いているんだ。それに………母さんの事を知っているみたいなんだ」

「依頼は来ているわ。そして、それを倒さないとリンクは帰れないし、放っておけば皆………この国の半分は死ぬわ」

「逃げたくない。彼女に………セイレーンに会いたい。でも………Pちゃんの答えは?」

 僕の質問にPちゃんは、意外と呆れた様子で窓の外を見た?

「正直、私はどうでも良くなったわ。皆が勝手だから、どうでもね。でも……やらなくてはならないわ」

 Pちゃんは少し笑っていた?何かあったのかな?

「Pだから?」

「でしょうね。だから、試練を受けて合格したのよ。でも………王と私はリンクが寝ている間に話しをしたのよ」

 Pちゃんはタオルを置いた。僕がどくと、Pちゃんは服を着た………。

「腹が立ったわ」

 Pちゃんは窓際に立った。

「この世界にね」


 何を話したんだ?それに、何かを隠しているようだけど………。


「リンクの決意は?」

「死んでも倒す!」

「いいわ。なら下で話しをしましょう」


 僕の決意にPちゃんは笑っていた?

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セイレーン………いったい何者?
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