第一章 名を忘れた主人 第四話 案内人
コツコツ
青髪の少女とオレンジ色の少女、変な生物が魔導のランプで当たりを照らしながら、夜道を歩いていた。
神陽導
「このランプすごいね」
ヴァッサー
「僕のお兄ちゃんが、作ってくれたんだよ!」
ヴァッサーが、自分のことの様にドヤッとした顔をする。
神陽導
「君のお兄さんすごいね」
ヴァッサー
「そうなんだよ!」
「他もに、戦闘訓練用のロボットとか回避訓練用のロボットとか作ってるんだよ!」
ヴァッサーは、目をキラキラさせながらそう言う。
その興奮具合に少しドン引きしてしまう導だった。
そんな光景を、ヴァッサーの肩に乗って休んで見ているシヒルは、少し複雑な顔をして見ていた。
神陽導
「にしても、このヘンテコ生物」
「ずっと私のこと見てる…こわぁ〜い」
グサッ…
シヒル
「そんな酷いこと言わないでくださいよ!主人様」
言葉の刃がシヒルの心に思いっきり突き刺さる。
シヒルは、めっちゃショボくれて、かなり悲しんでいた。
導は、少し、申し訳ない気持ちになった。
神陽導
「なんか…ごめん…」
ヴァッサー
「まぁ、シヒルのことは、気にしな〜い」
シヒル
「酷っ!?」
ヴァッサー
「ん〜こっからだと、ラント王国の宿が近いから、そこに向かおっか!」
「早くしないと、宿が閉まっちゃうから」
そう言うと、導の手を握って猛ダッシュで走って行った。
神陽導
「わぁーー!!はやぁ〜い!」
ヴァッサー
「なんで、僕のスピードについて来れるの!?」
「僕、相当、早く走ってるよ!?」
ヴァッサーは、全力疾走で走っており、景色がすごいスピードで変わって行く。
導は、そのスピードに平気で走って追いついていた。
シヒルは、口でヴァッサーの髪を必死に噛み付いて、飛ばされない様にへばりついていた。
林から、一面に広がる畑、岩肌がゴツゴツと広がる山場地帯、そんな場所を走り続けてモノの数分で、ついて小さな町に行き着く。
宿の従業員が、宿を閉めて今日の営業を終わろうとしている所だった。
その従業員に、事情を説明して導とシヒルだけでも泊めて貰える様にヴァッサーが頑張って説得して、「料金2倍で」と言う条件で、泊めて貰える事になった。
ヴァッサーが、料金を払うとそのまま導とシヒルは、奥へと通された。
ヴァッサーが、手を振って見送った。
導とシヒルが、奥に通されて、姿が見えなくなると…
笑顔だったヴァッサーの顔が、「スッ…」と真顔になる。
ヴァッサー
「これで、いいんでしょ?」
「邪神様…」
ヴァッサーの背後に、藍色から薄水色の長いロングストレートの髪、紫と緑の瞳が特徴的な女性が立っていた。
「邪神様」と呼ばれた女性は、ヴァッサーの隣まで歩いてくる。
邪神様
「うん!ありがとうね!ヴァッサーちゃん」
「これで、もう少しは、シヒルが導ちゃんとお話しできるよ!」
ヴァッサー
「それだけでいいの?」
「“ 最上級神 ”について、話さなくていいの?」
邪神様
「さぁね、まぁ、それについては、シヒルの実力次第だよ」
ヴァッサーが、「ムスッ」とした顔になり、邪神様と呼ばれた女性が「クスクス」と笑う。
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次回
第一章 名を忘れた主人 第五話 最上級神




