↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
太陽伝承  作者: 偽善の仮面
第一章 名を忘れた主人
PR
15/18

第一章 名を忘れた主人 第十五話 導いていた頃の記憶



神陽導

「ねぇ、私は、過去にどんな事をしたの?」


トゥマイニ

「長老をお呼びした方が良いでしょうか?」


ヴィント

「いんじゃね?」


トゥマイニ

「お呼び致しますね」


そう言って、面会室を後にする。トゥマイニ


神陽導

「“ 長老 ”?」


導が頭を傾げる。


ベリアル

「嗚呼、第310代目国王の父親さんです」


神陽導

「へぇ〜」


導は、人差し指を頬に当てながらそう言う。


そこに、トゥマイニに車椅子を押される形で、1人の初老の男性が入って来る。

初老の男性は、白髪でヨボヨボのおじいちゃんだった。


長老

「おぉ…お久しぶりです」

「“ 名(・)君(・) ”」


導が頭を抑える。頭の中に、ノイズの様なものが走る。

導の脳裏に、薄黄色の長い髪の人が映る。目元はノイズの様なもので認識出来ない。


だが、顔の形は、“ 長老 ”によく似ていた。


シヒル

「主人様?」


神陽導

「へっ!?」

「あっ、なに?」


導の肩が、「ビクッ」となる。

そして、すぐに首を左右に振って、さっき声を掛けてきた人を探す。


シヒルが、目につけば…


シヒル

「主人様、大丈夫ですか?」


神陽導

「えっ、あっ、うん!」


皆は、心配の眼差しをしていたが、その返事を聞いて少しだけ「ホッ」としていた。


そして、長老が歌を歌うかの様に語りを始めた。


長老

「これは、とある“ 王(・) ”の物語…」


__________



約7000年前

天使界に、“ 太(・)陽(・)の(・)雫(・) ”が落ちたとされている。


“ 太(・)陽(・)の(・)雫(・) ”は、“ 天呪 ”からの恵みだった。


ある家に、子が授かった。

その家は、“ 父親 ”は天使、“ 母親 ”は神の家だった。


“ 最上級神 ”様は、突然変異として生まれる種族。

「“ 最上級神 ”とは、詳しく言えば“ 世(・)界(・)に(・)認(・)め(・)ら(・)れ(・)た(・) “ 先導者(ドゥクトゥス) ”的存在”の総称だ。」


初代は、民に元ある文明を使って、“ 新(・)た(・)な(・)文(・)明(・) ”を気付き上げた。


二代目は、水の向き合い方と対人関係を教えた。


三代目は、エネルギーに付いて教えた。


四代目は、知恵とその扱い方を教えた。


五代目は、情報の扱い方や自然への向き合い方を教えた。


六代目は、機械技術を発展に寄与し、向き合い方を教えた。


七代目は…ノイズが走った。


__________


長老が、咳き込む。

大きく何度も、口を手で抑える。


トゥマイニが、背中をさする。


トゥマイニ

「大丈夫ですか?」


ゲボッ…


口を抑えている長老の手の隙間から、赤い色の液体が「ポタッ…ポタッ…」と滴る。

導は、後退り恐怖で顔を歪める。


神陽導

「ひっ…!」


トゥマイニ

「大丈夫ですか?医療班を呼んで来ます!」


そう言って、トゥマイニはかけ走って医療班を呼びに行く。

導の脳裏に、「ザー」と音が鳴る。


テレビにノイズが走った時になる音が、脳に爆音で流れる。

周囲のありとあらゆる音が聞こえなかった。いや、聞こえないのだ。


導が、頭を抑え、膝が崩れ落ちる。

レプブリークとヴァッサー、シヒルが、導の近くに行く。


シヒル

「主人様!主人様!」


ヴァッサー

「導ちゃん!聞こえる?聞こえるなら返事して!」


そう問いかける…が、導はずっと頭を抑えて返事なんて、帰ってこなかった。


トォオーノが、動き出す。

導の目の前までやって来ると、導の頭に手を置いた。


バチッ


そんな音が鳴れば、トォオーノは、手を離す。


ヴァッサー

「ちょっと!何したの!」


トォオーノ

「死なない程度に、電流を頭に流したのよ」

「導の頭に向かって、超音波か何かで攻撃されていますの。それを治したに過ぎませんわ」


そんな会話をしていたら、導が顔をゆっくり上げる。

頭を抑えていた手を離して、周囲を見る。


神陽導

「あれ…此処は…」


シヒル

「!……主人様!大丈夫ですか?」


神陽導

「さっきまで、変なノイズとノイズ音に襲われてたの」

「でも、「バチッ!」って音が鳴ったなって思ったら、ノイズとノイズ音がなくなったの!」


シヒル

「!…よかったです」

「トォオーノさんもありがとうございます」


トォオーノ

「わたくしは、壊れたテレビを直す様な感覚で、治療したに過ぎませんわ」


ミスト

「トォオーノ、ちょっと荒技すぎない?」


トォオーノは、「プイッ」としながら口元を扇子で隠す。

ミストは、少しあわあわしていたが、トォオーノは、あまり聞き入れていない様だ。


トゥマイニが、連れて来た医療班は、長老に近寄る。


長老の手には、“ 血(・) ”が「ベットリ」と付いていた。

その血には、大きな塊すらあった。


医療班

「これは…毒だ!」

「今すぐ、解毒剤を持って来い!」


長老

「あ、ぁぁ…」


長老が、無理矢理立ち上がり、ふらふらとした足取りで導の元へ向かおうとするが、医療班の者に止められる。

導が、それに気付き、近づけばゆっくりと微笑む。


長老

「もう…わしは長くない…」

「後で、わしの腰にあるお守りをアンタに渡したい。“ 名(・)君(・) ”」


神陽導

「長老さん…」


導は、哀れみの目を向けると、手を伸ばし、優しく長老の頭を撫でて上げる。

長老は、「ありがとう…」そう言って、力無く医療班の腕の中に倒れ込む。


医療班の1人が、手首に手を当て脈をとる。


医療班

「亡くなっています」


皆が、手を胸元に当てて軽く会釈する。

導も皆に習って、そうする。


導には見えていた。

“ 長老 ”から白い魂が出て、地面から現れた花が回収して地面の中に戻っていくところを…


その空間には、「悲しみ」や「哀れみ」に包まれていた。



作品を読んで頂き誠にありがとうございます。

もし、この作品が良ければブックマークや星を押してくれると、作品制作が捗るのでよろしくお願いします。


次回もお楽しみに、お待ちくださいね♪


________________


次回

 第一章 名を忘れた主人 第十六話 誘拐された王

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。