64話
数日後、魔法使いギルドから冒険者ギルドへカイナド地方における大規模なネクロマンサー一掃依頼が申し出された。このような依頼は在野の魔法使いにとって魔法使いギルドに正式に認められるための絶好の機会だ。多くの魔法使いとその仲間たちが依頼を受けて、ネクロマンサーの潜む隠れ家へ向かう。
「結局、リサさんは帰ってきませんでしたね……」
依頼が出る間、ミックはずっとカイナドの町の中を巡ってリサたちが帰って来てないか期待していた。しかし、彼女の行方は一向に知れず、ついにネクロマンサー退治の依頼が張り出された。
「ここから南の方へ向かった事は聞いた。丁度、カイナドの南にはすぐ近くにネクロマンサーの隠れ家の一つがあるみたいだよ」
アンジーの言葉を聞いて、ネクロマンサーたちに捕まっている可能性に賭けた。彼女を助けに行く事を目的に、ミックたちもこの依頼を受ける事にした。
「それで、何であんたがまたいるのさ」
依頼を受けた2人は新しく仲間を募ったが、それで魔法使いの女性と、見慣れた顔の戦士が集まった。
「嫌だなあ俺たち一緒に戦った仲だろ? 気の知れた知り合いの方が戦いになった時に連携が取りやすいはずだ」
墓場で一緒に戦った戦士がまたミックたちのパーティに入ってきた。魔法使いには聞かれないように2人に耳打ちした。
「頼むよ。戦いの途中でビビって逃げたなんと知られたら、組んでくれる冒険者がいなくなる! この依頼で少しでも俺も成果を出しておきたいんだ。頼むよ、なっ!」
「今度逃げたらカイナド中にあんたの無様な話を流すからね」
「でも、ネクロマンサーの事も知ってるし、きっと今度は戦ってくれますよアンジーさん」
「流石少年! 一度戦った相手に後れを取るつもりはないぜ! よろしくな!」
アンジーは少々不安だが、ミックもそういうので仕方なく戦士をパーティに迎え入れる事にした。
「早くネクロマンサーの隠れ家へ行きませんか? 他の連中に手柄を取られたくないので」
もう1人新たに加わった魔法使いの女性だが、やはり魔法使いギルドへ入るためにこの依頼を受けたようだ。これで4人パーティが揃ったが、ネクロマンサーたちも全力で抵抗してくるだろう。すさまじい戦いになる事は覚悟をしなければならなかった。
「善は急げだ。南の隠れ家で奴らを仕留める。捕まってる人間がいたら救助を優先する。それが子のパーティの方針だよ」
リサがまだ無事でいるようにと、ミックは祈りながらネクロマンサー討伐へ赴く事のになった。




