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転ばせ魔法で頑張ります!  作者: 八田 D子
リサとネクロマンサー
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53/126

53話

 宿の方ではリサと師匠が相談し合っていた。墓荒らしを見つけるにはどうするか、その手段を講じていた。

「地図を見ると、カイナド周辺の村々が狙われている。まだ事件のない村に張り込むのが一番でしょうか?」

「さっきの村も既に墓荒らしが行われた後でした。目と鼻の先に冒険者ギルドがありながら、見逃されているはずがない。恐らく、既に何人かこの依頼を受けているはずでしょう」

 それなのに、未だに墓荒らしが行われている。冒険者たちが闇雲に墓荒らしを探していても、その報告がないというのは妙だ。

「多分、出会った冒険者も少なからずいる。けれど、みんな返り討ちにされているとしたら……」

「恐らく金で雇ったごろつきなんかもいるのでしょう。相手は複数人、そしてこちらには使えないネクロマンシーを使う魔法使いが必ず一人はいるはずです」

 墓荒らしに遭遇した冒険者が皆、返り討ちにされているとしたらネクロマンサーにとっては願ってもない事のはずだ。研究に使う素体が増えるのだから。

「何人か護衛を雇う必要があります。我々だけではきっと手に負えません」

 師匠の言葉に、リサはさっき出会った2人の事を思い出した。転ばし魔法しか使えない少年、馬の合わない女戦士……申し訳ないが彼らじゃあ力不足だ。もっと腕の立ちそうな冒険者が良いだろう。

「その辺は私にツテがあるので任せて下さい。後はリサ、貴方が魔法使いとしてちゃんと能力がある事を証明すればいいのです」

 師匠がそう言って撫でてくれた。嬉しいけれど、子ども扱いされているようで少し恥ずかしい。

「大丈夫ですよ。師匠が以前、私にくれた魔石の耳飾りもありますから!」

 魔力を高める効果のある魔石で作られた耳飾り。相当値打ちがあるはずだが、師匠は遠慮なくリサに贈った。それ程評価してくれているという事だ。その評価を裏切りたくはない。

「さ、次に墓荒らしが起きそうな村の目星を付けましょう! 相手が同じ魔法使いでも、絶対負けません!」

 リサは張り切って地図を見返した。この辺りの村の位置、墓荒らしが起きたと思われる村を省いて行けば、次に狙われる場所は大体予想がつく。

「さっきの村で聞いた情報が嘘ではないとしたら……次に狙われるのは南の方かと」

「ふむ、行くには馬車が必要ですかねぇ……歩いていくには少し距離がある」

 そう言われてから、リサはある事に気が付いた。

「そういえば、ネクロマンサーは集めた死体を何処に保管しているんでしょう?」

 死体を持ち歩いて動き回る事は出来ない。どこか近くに拠点があるのだろうかリサは考えた。

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