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転ばせ魔法で頑張ります!  作者: 八田 D子
リサとネクロマンサー
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50/123

50話

「それって魔法が珍しいだけで、僕自身には興味がないって事ですよね」

 ミックは再び落ち込んでしまった。リサも彼の反応を見て、流石に罪悪感を感じたのかかける言葉を探した。

「まあいいじゃないですか。魔法使いギルドに選ばれる事はそれ自体が名誉でもあります。君の魔法はそれ程価値がある物なのです」

 リサの師匠が慰めるが、まだミックは納得いってないようだった。

「う~絶対墓荒らしを見つけ出して僕自身の凄さを認めて貰うんだ!」

「墓荒らしですって!?」

 リサが声を大にして叫んだ。この2人もカイナド地方を騒がしている墓荒らしを追いに来たようだ。

「何であなたたちが墓荒らしを探してるのよ! それは私たちの得物なんだから!」

「立ち寄った村で聞いたんですよ。この辺りは墓荒らしに悩まされているって」

「という事は、冒険者ギルドが依頼を出していたらどちらが依頼を達成するか、冒険者同士で競う事になるわけだ。お互いライバル同士だね」

 アンジーがそう言った。冒険者同士で依頼対象の取り合いになる事はよくある事らしい。報酬は先に依頼を達成した方だけに支払われる。早い者勝ちだ。

「だったら悠長に魔法の事なんか教えている暇はないわ! 何で競争相手に魔法の事を教えなきゃいけないのよ!」

「リサ落ち着いて。しかし、あなた方も墓荒らしを追うとはなかなか勇気がありますね」

「せっかく埋葬された人が可哀そうですから。絶対墓荒らしを捕まえてやるんです!」

「でも、相手は人間ですよ?」

 リサの師匠の言葉でミックはハッと気づいた。今まで魔物討伐の依頼ばかりしてきたが、依頼の中には犯罪者を捕まえる物もあった。時には相手が生きている必要のない物も……。

「ミック少年、悪い事は言わない。墓荒らしの依頼は受けない方がいい。貴方も人間同士で殺し合いたくはないでしょう?」

「そういうあんたらはどうなんだい。お嬢ちゃんにそんな事が出来るとは思えないけれど」

 アンジーがリサを品定めする様に眺める。彼女は自分が子ども扱いされたことにむっと腹を立てた。

「私はもう16歳で立派な大人よ! それに、相手がネクロマンサーだろうと受けて立つわ!」

「ネクロマンサー?」

 思わず口が滑った事に気が付いてリサは動揺した。聞いていた師匠もあきれ顔だ。

「なるほど、ネクロマンサーね。どうして墓荒らしがネクロマンサーだって分かるんだい?」

 アンジーは目ざとく聞き込んだ。ミックはネクロマンサーが何か分からずキョトンとしていた。

「ネクロマンサーは死体を操る魔法使い。その為に死体を集めてるに違いないって思っただけよ……」

 リサはそう答えた。

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