↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転ばせ魔法で頑張ります!  作者: 八田 D子
オーランドと吸血鬼
PR
112/155

112話

 以上がオーランド・マカブルの答えだった。そして現在、果ての山脈を目指すミックたちのパーティメンバーに選ばれる事となった。

「某の処遇については全て任せる。化け物と一緒に冒険が出来ぬというなら、某は1人で果ての山脈を目指す」

「そんな事ないです。オーランドさんは立派な騎士です! ベナガラに襲われた時、僕らを守ってくれたんですから!」

 ミックが声を上げる。

「アンジーさんたちもオーランドさんがどんな人か、ベナガラの件で分かっているはずです!」

 吸血鬼と疑われた兄妹たちを診察し、その治療法を教えた知識と行動。村を襲う吸血鬼の正体をベナガラと見破り、勇敢に戦ったその活躍をミックは言い上げた。

「それなのに、どうしてオーランドさんをパーティから追い出す事が出来ましょうか。仲間なんですから!」

「感謝する少年。某は皆を騙すつもりはなかった。それだけは信じて欲しい」

「魔法使いギルドは信用できないけれど、少なくともあんたがどんな人間かは、今までの言動でわかっているつもりだよ」

「最初はちょっと不安だったけれど、今なら信用できるわ。騎士のオーランドさん」

 ミック以外の2人も、オーランドの事を認めてくれているようだ。

「このオーランド・マカブル。このメンバーに選ばれた事を光栄に思う。ありがとう」

 吸血鬼騒動でようやくオーランドが本当の意味で、このパーティの仲間だと言えるようになったとミックたちは感じた。

次の日、日が昇り始めた頃にミックたちは出発する事にした。その時に兄は自分たちだけでバーズの町まで向かう事を告げた。

「あんたたちが魔法使いギルドに話を通してくれているから、これ以上手間をかけさせるわけにはいかないよ」

「でも、道中何かあったら……」

「腕っぷしだけなら自信はあるんだ。妹を守るためなら怖くないよ。これ以上失う物もないし」

 そう言う兄を不安そうにミックは見る。しかし、自分たちもやる事があるのは事実だった。

「本当に感謝してもしきれないよ。あんたたちのお陰で救われた人がいるって事を忘れないで欲しい。旅の無事を祈っているよ」

 そう言って、荷車を引いて兄はバーズの町へ向かう。幌の隙間から妹も手を振ってくれていた。

「ありがとう冒険者の皆さま、そして騎士オーランド様! この恩は決して忘れません!」

 兄妹たちの無事を祈りながら、ミックたちもまた再び果ての山脈を目指し、東の方角へ進む事にした。

「そう言えば、次からは戦う前に名乗り上げるのはもうやめてくれよ。またトロールに潰されかねないからね」

 アンジーは冗談めかして言ったが、オーランドはちょっと不満そうだった。

「むう了解した。名乗り上げるのは魔物を倒してからにしよう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。