攻略法がわからない
結果として、何もなかった。
いや、何もなかったというのは語弊がある気がするが、この後についての解決策は見つかっていない。
「どうするのが正解なんだ?」
あの後、見逃したことがないかと探したが何もなく。
さらにいえば、ナオたちともう一度話すこともしたが、会話イベントは同じものだった。
「何かを見逃しているのか?」
俺はそう考えるが、わからない。
学園内もヒロインたち以外に生徒はいない。
だったら先生のような人たちがいる場所だったら何かわかるだろう。
そう考えたのに、鍵が閉まって入ることができなかった。
「くそ……考えれば考えるほどわからねえ」
どうやっても正解がわからない。
何がどうなれば次のイベントに進めるのか……
進まないということは、見逃していることがあることはわかってはいる。
問題はそれが何かわからないことだ。
学園内。
見ていないところといえば、エロティックタワーと寮だ。
今日はすでに入った後で、本来であればエロティックタワーに入ることはできない。
でも、これまでのことを考えると可能性があるのはこの場所だとわかっていた。
「ちょっとだけは準備してきたからな」
買い物も済ませ、少しくらいは不測の事態が起こっても対応できるようにしておいた。
俺は覚悟を決めると、エロティックタワーに……入ることはできなかった。
「は?……どういうことだ?」
こういうときに何かが起こるとすればエロティックタワーのはずだ。
そのはずだ。
なのにどうしてだろうか?
入ることすらもできないとは?
「マジでどうなってんだ?」
わけがわからなくて戸惑うことしかできない。
さすがにここまで来ているのに違っていたとは思いもよらなかった。
「じゃあ逆に何が次に進むために必要なことなんだ?」
意味がわからない状況にさすがに愚痴が口から出るが状況は変わることはない。
イベントであるならば、もっとわかりやすいものにしてほしかった。
こうなってくると考えられるのは一つだけで、選択肢を間違えた可能性だ。
あれからナオとヤンとの会話については、選択肢がもう一度表示されるようなこともなく。
「また何かあれば」というような内容を話すのみだ。
選択を間違えたというのであれば確かに詰みだ。
だけどそれは、ヒロインのルートに入ることができないとか、別であれば好感度が上がるのが遅くなる程度のもののはずだ。
完全にイベントの進行が進まないような今みたいな状況にはならないはずだ。
「バグとかなのか?いや、そんなものが存在するのか?」
今まで起こらなかったことのため、考えてもわからないことなのはわかってはいるが、それでもここまでイベントがどう進めていいのかわからないせいで俺はバグを疑ってしまう。
どうやれば物語が進んでいくのがわからない。
「何が正解なんだ?」
考えても答えはわかるはずもなく、俺はゆっくりとその場を後にする。
残る場所は寮にはなるが、エロティックタワーがこの状況だということを考えると寮も同じように入ることができない可能性が高いのではないか?
期待するわけでもなく、俺は離れて寮へと向かう。
「だよな」
結果は予想通りだ。
こういうときに自分の勘というべきか、それを少しだけさすがだなと思ってしまう。
とはいえ、問題に関していえば全く解決していないのが現状だった。
じゃあどうするべきなんだ?
俺はいつもよりさらに深く考える。
だけど、正解はわからない。
「おかしいだろ……進行不可能なのか?」
これだけ探し回っても、何も変化が起きない。
であれば、そう考えるのも仕方ない。
俺は残り少ない男たちがいる男子寮へと戻っていった。
そう諦めたのだ。
いや、むしろイベントを進めるためにあえてここは寮へ帰るのが正しいと考えたというほうがしっくりくるが……
こうして俺は自分の部屋でベッドにねころんだのだが、結果として時間がたって目を開けても周りの景色が変わらない。
「どうやっても進まないのかよ」
どうやっても抜け出すことができない。
そんな状況に俺はさらにイラっとしたときだった。
外に一つだけ気になる場所を見つけたのは……
俺はそこに近づくと、ある人物と会話することになった。
そして、それが見逃していたことだと気づくのもそう遅くはないのだった。




