↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『異世界に行ったら、鞄の中が実家の商店でした』  作者: 稔


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
71/170

鑑定、大活躍!

だぁ……。

やっと、こっちに運び込むことができた……。


「しかし、多くない?」


昨日一日。さとるから少しずつ苗木を受け取り、そのたびに小屋の外へ運び出していた。


一本。また一本。そしてまた一本。


最初は、


「まあ、これくらいなら」


と思っていた。でも、終わってみれば――


「何十本よ……」


小屋の中には置けないから、全部外へ。

それだけでもかなり時間が掛かってしまった。


「植えたりするのは、明日からだな」


さすがに今日はもう無理。

苗木を植える場所も決めてある。

あとは、順番に植えていくだけだ。

私は苗木を眺めながら、小屋へ戻った。


◇


そして、次の日の朝。


「さて……」


いよいよ植える。

その前に――


「まずは、種類ごとに分けないとね」


昨日運び込んだ苗木を眺める。

柑橘。柿。無花果。

その他にも、まだいろいろある。


植木屋さんが見繕ってくれたものだから、種類は分かっているはずなのだが――


「てか……」


私は苗木を一本持ち上げる。


「似たような葉の物は、何がなんだか分からないわね」


苗木だから、まだ小さい。

実がなっているわけでもない。

葉っぱを見ても、私には違いがよく分からない。


「これは……柿?」


隣を見る。


「こっちは……なんだろう?」


さらに隣。


「……分からん」


困った。せっかく種類ごとに分けようとしているのに、これでは全然進まない。


「そうだ」


私は思い出した。こういう時には――


「鑑定!」


目の前の苗木を見る。

すると、いつもの表示が出た。


【無花果の苗木】

【状態:やや弱っている】

【成長可能性:高】


「うおー!」


私は思わず声を上げた。


「便利!」


そうだった。鑑定があるじゃない。

何で今まで忘れていたのかしら。


「これなら簡単じゃない!」


苗木を一本ずつ確認していく。


「無花果!」


こちら。


「柿!」


こちら。


「柑橘!」


こちら。

どんどん分けていく。

しかも、種類だけじゃない。


「状態も分かるのね」


弱っている苗木。比較的元気な苗木。

中には、


【状態:かなり弱っている】


なんて表示されるものもある。


「これはちょっと心配ね」


でも、その下を見る。


【成長可能性:中】


「育つ可能性はある」


だったら、植えてみる価値はある。

逆に――


「おお!」


【状態:普通】

【成長可能性:高】


「これは期待できそう!」


私は苗木を種類ごとに並べていく。


「鑑定、こういう時にも使えるのね」


今までは、商品の価値を見るために使うことが多かった。

でも、植物の種類や状態まで分かる。

これはかなり便利だ。


「これなら、仕分けも楽々!」


一本。また一本。苗木を確認していく。

すると――


「……結構、種類あるわね」


改めて数えてみると、植木屋さんが思った以上にいろいろな苗木を入れてくれていた。


売り物にならない。

だから処分する予定だった苗木。

それが今は――異世界の新しい果樹園候補だ。


「ありがたいわね」


私は苗木を眺める。状態が悪いものもある。

でも、成長可能性があるなら、試してみればいい。


「さて!」


種類ごとの仕分けも、だいぶ進んできた。


「次は、どこに何を植えるかね」


苗木を並べた場所を見る。


「……うん」


思ったより、本当に果樹園っぽくなりそう。

まだ全部、小さな苗木だけど。


「まずは、ちゃんと植えてあげないとね」


私はスコップを手に取った。

今日から――本格的な植樹開始だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。