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最強王者決定戦!!

部室というには少し広い教室。


コの字型に並ぶ机に8台のパソコン。


落書きもされておらずきれいな状態のホワイトボードに、最新のプロジェクター。


そして室内の壁にかけられたお世辞にも上手いとは言えない字で書かれた書。


そこにでかでかと書かれている言葉・・・






「真面目にばかたれ」



第12話 「最強王者決定戦!!」



弁論部1年篠田拓未は終礼を終え、担任の鈴木と共に部室へと並んで歩いていた。


「今日は先生…ずっといられるんですか?」

「あー、今日はな。本当は仕事色々溜まってんだけど、後輩に押しつけ…ごほごほっ!!気の利く後輩が「自分がやるっす!!」とか言って代わってくれたんだよ。」

「押し付けたんですね…。大丈夫なんですか…?」

「んー、まぁこれも社会勉強ってやつだな!!(笑)よく言うだろ?『苦労は買ってでもしとけ』って。……そいつ最近ちょっと髪薄くなってきたんだけどな!!まぁ遺伝だろ!!(笑)」

「(それもあるかもしれないけど、確実にこの人によるストレスだ!!)はぁ…。」

「んなことより!!…どうよ?うちの部活は?」

「どうって言われても…楽しいとは思います。めちゃくちゃな先輩多いけど…皆良い人達だし…中学時代の自分からは考えられない位……(思い出し沈み)」

「おーい!!帰ってこーい(笑)変な奴らだけど、悪い奴1人もいねぇからな(笑顔)」

「そうですね(微笑)」

「今日の議題発案者は…。」

「今野先輩ですね…。」

「そうそう!!俺あいつが持ってくる議題が毎回楽しみでよー(笑)」

「なんか…恋愛とか…ファッションに関する議題ってイメージですけど…。」

「あはは(笑)まぁそれも間違いじゃねぇけどな。ていうかほとんどそんな感じだったりもするけど、あいつはあいつでかなり良いもん持ってんだよ(笑)」

「良いもん…?」

「んーなんて言うかな…俺のツボに見事にハマるギャグセンスだな!!(笑)」

「ギャグ…ですか…(ついていけるかな)」

「まぁ、始まってからのお楽しみって奴だな!!気合入れてけ!!」


笑顔で拓未の背中に気合を注入するが全て咳になって口から出ていく。


「悪い悪い。強く叩き過ぎたな(苦笑)」

「いや…こほっ…大丈夫です…。」

「お前教室の中でもこれ位喋ったら?」

「いや…まだ少し…こほっ…同年代には抵抗があって…。」

「そっか…まあ拓未のペースでいけば良いか(笑顔)…ただ覚えとけよ?『環境が変われば人は変わる』『過去に囚われて今を生きれないこと程時間を無駄にしてることはない』ってな。俺放課後とか言われるんだよ。「何で先生ばっかり篠田君と喋ってんの!!ずるいです!!」って女子は喚くし、「篠田に話しかけてみたらすごくうざそうに見られたんですけど、どうやって距離縮めたら良いですか!?」って男子は詰め寄ってくるし…もうおっちゃんに若者の勢いは辛くて辛くて…他の奴らは受け入れ体制とってんだから、あとは拓未が一歩踏み出せるかどうかだな(笑顔)」

「(知らなかった)…明日…とりあえず挨拶から始めようと思います…。」

「おうっ!!万が一失敗しても俺いるし!!フォローは任せとけ!!(笑顔)」

「有難うございます…(照)」

「(うんうん、今年の新入部員は随分可愛らしいのが揃ったな(笑))ん。……おー…なんか久しぶりにこの時間からここ入るわ。なんか新鮮(笑)」


ガチャッ!!


「よっ!!来てやったぞ!!」

「お疲れ様です…。」


「あっ!!ずっきーにたくみんこんにちは!!」

「鈴木先生こんにちは…な?(苦笑)」

「京香さん…(呆)」

「良いの~!!京香ね、ずっきーは好きな先生だから!!」

「はいはい、ありがとさん(微笑)」

「藤川先輩こんにちは…。」

「こんにちは拓未君。京香さんには…困ったものですね(苦笑)」

「あはは…。」


「んなことより、今日の議題発案者お前だろ?面白いの期待してるぜ?」

「任せといてよ!!ずっきー多分好きだと思うし!!(笑顔)」

「おう!!…ところで他の奴らは?」

「あ、他の部員なら飲み物を買いに行きましたよ。もうじき戻ってくると思いますが。」

「そっか…もうちょいゆっくりしてきたら良かった…「あーーーー!!先生ーーーー!!」うおっ!!桜庭お前突進してくんの止めろ!!俺の身が持たんわ!!」

「だってー…。」

「だってじゃねぇの。男に飛びつかれる俺の身にもなれよ。気分良くはねぇから。どうせだったらお前じゃなくて恵里に飛びつかれてぇ「恵里は駄目!!」はいはーい。」

「先生、私で良ければいつでもお相手しますよ(微笑)」

「おっ!?じゃあ早速今夜飯でも「駄目ーー!!先生それ犯罪だし!!冗談でも言って良いことと駄目なことありますから!!」あ?恵里が良いっつってんだから良いだろ?な、恵里?」


にやにやしながら恵里の肩を抱き、義孝に向かって鼻で笑う。


「取られたくなかったら、もっと真剣になれば?(笑)」

「うっ…とりあえず離れて下さい!!ちぇいっ!!」


2人の間に向けてチョップを振り下ろす。

あっけなく避けられ自分の太ももを強く叩きつけるだけの結果に終わったが、そんなことには構わず、恵里に向き合う。


「あの!!恵里!!今日あのっ…部活終わったらさ…俺とご飯「では、部活を始めましょう。」っておーい!!」

「何か?今日は折角先生も来てらっしゃいますから、少しでも活動に時間を割きたいのですが?」

「おぅふっ…正論過ぎて返す言葉もないや。分かった。部活始めようか…。」


「清田、俺の飲み物だが2口程飲んだだけで何も出なくなってしまったぞ?まだ中身は残っていそうなのだが…。」

「ん?あー…豪先輩それストローさす前によく振らないと。」

「何故だ?」

「だってそれ飲むゼリーじゃないっすか。ちょっと貸して下さい。確か横に…ほらっ!![よく振ってからお飲み下さい]って書いてあるっすよ(笑)」

「そうだったか…ではもう既にストローをさしてしまった俺に救いの道は無いと…?」

「大げさっすよ!!(笑)そうだな…その紙パック少し揉んでみたらどうっすか?」

「そうするか「おーい!!始めるよ!!それぞれ席に着いて!!」…仕方ない。後で試してみるとしよう。」


義孝の声で全員が着席する。顧問用の席は用意されていないため、部長席を代わりに使用することとなった。


「よし!!じゃあ始めるからね!!全員その場で起立!!ご唱和下さい!!!!

真面目にば語れ!!」


『真面目にば語れ!!』


「真面目にば語れ!!!」


『真面目にば語れ!!!!』


「はい!着席!!えっと…そしたら今日の議題発案者は起立して今日の議題を発表して下さい!!」


「は~い!!今日の議題発案は京香からです!!」

「よっ!!今野!!期待してるぞ!!(笑)「先生っ!!(汗)」あっ悪い悪い(笑)」

「ずっきーありがとー!!(笑顔)今日の議題はズバリ!!


[動物界最強王者決定戦!!!!!]です!!」


「あーはっはっはっ!!今野最高!!(爆笑)」


右手親指を京香に向けて爆笑する鈴木。その他はぽかんとする者、苦笑いを浮かべる者、呆れる者、予想外のことに目を見開く者と各々にリアクションをとっていた。


「(これが先生のツボ…)あの、今野先輩…具体的にそれって何するんですか?」

「えー!!たくみん察し悪いなぁ「すみません…。」えっと、簡単に言えばね、各自1匹自分が最強だと思う動物を選ぶの!!そんで、各動物の生態とかを基にうちらが言葉で戦わせるのね、トーナメント戦にして、優勝したらその動物が真の百獣の王ってこと!!面白くない!?」


「面白いです…(動物について調べられる!!戦うのは…ちょっとあれだけど)」


「ってわけだから、皆動物を選んでね!!今日ずっきーってずっと部活いるの?」

「おー、一応な。なぁ今野、俺も参加させてくれよ(笑顔)」

「いーよー。京香はもう自分が推す動物決めてあるし、色々調べてあるからずっきー京香のパソコン使いなよ。」

「お、サンキュー!!(笑顔)じゃあ桜庭、席返すわ。」

「あっ、はい。」

「皆が考えてる間に京香トーナメント表と、屋上に置いてある椅子取ってくるから~。なんか質問ありますか~?」

「京香先輩。」「何~?」

「あの、勝ち負けはどうやって決めるんですか?」

「んっとねー、相手が諦めたりこれ以上の策がないやって「参った」って言えば勝ち(笑顔)」

「分かりました。」

「俺も質問良いですか…?」

「ん~。良いよ~。」

「選んだ動物が他の人とかぶってしまった場合は…?」

「同じ動物選ぶのは無し!!え~っと…そうだ!!そしたら、皆自分が推す動物が決まったら前のホワイトボードに自分の名前と一緒に書いて!!早い者勝ちにするから、ジャンケンとかは無しね、あと…1対1だから群れを作る動物を選んだとしても、戦うのは1匹だけだからね!!OK?」

「はい…。」

「ん!!そしたら京香はもう決まってるから書いておくね!!これは取っちゃ駄目だからね!!」


そう言って京香は自分が決めた動物をホワイトボードに書いていく。




「ゴリラ…ですか?」

「うん!!ちなみにマウンテンゴリラね!!」

「ゴリラって(笑)お前じゃねぇかよ!!(笑)」

「うっさい!!京香ゴリラじゃないし!!ふんだっ!!カズが決めた動物なんて京香がケチョンケチョンにしてやるんだから!!!!」

「あーはっはっはっはっ!!(爆笑)やっぱあいつ面白ぇっ!!」

「先生…(呆)それで、京香。考える時間はどれ位取るつもり?」

「30分で良い?あんまり長く取ると、部活の時間終わっちゃうし…。」

「30分!?ちょっと短くない?動物決めて、戦術も考えなきゃいけないわけだし。」

「今日は第一回戦のみ。明日準決勝、決勝というのは駄目なのか?」

「明日は水曜…だからもし2年生2人が良いというなら明日に持ち越しても良いと思うけど…。2人はどうかしら?」

「そうですね…。仕方ありません。」

「まじかよ…明日の議題発案狙ってたのに…。全く面白くなかったら今日で打ち切って下さいよ!!?」

「分かったわ。じゃあ、調べる時間は1時間、今日はできるところまでということで良いかしら?京香、少し暇になるかもしれないけど良い?」

「全然大丈夫だよ~。まぁ、京香が絶対に勝つけどね!!」

「分かった(苦笑)ではそうしましょう。それぞれ自分が推薦する動物を決め次第、前のホワイトボードに記入すること。部長。」

「うん!!それで!!じゃあ、シンキングタイムスタート!!」


開始の合図と同時に亮と和正がホワイトボードへと駆けて行く。


「亮!!ずりぃぞ!!俺にペン譲れ!!」

「何を言っているんですか清田君!!そこをどきなさい!!」


亮に先に書かせまいと和正がホワイトボードをガードする。


「俺が先に書く!!だからそのペンよこせ!!」

「ふっ、馬鹿なことを…バスケで鍛えたフェイントで君のディフェンスを越えてみせます!!」

「臨むところだ!!来い!!」


「「うぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!!!」」


「邪魔よ。」 「「うわっ!!」」


熱くなった2人を蹴散らして恵里が自分の推す動物の名前を書いていく。


「あっ!!恵里ちゃん先輩ひでぇ!!」

「梶本先輩!!いつの間にペンを!!?」


「何言ってるの。早い者勝ちでしょう?それにペンなら…この引き出しにたくさんあるじゃないの。」


そう言って恵里がホワイトボード下の棚の一段目を引けば、赤、青、黒のペンがたくさん出てきた。


「「そんな所に…。」」

「今更ね(苦笑)それに亮が持ってるそのペン…もうインクが無いはずよ。京香が書いた時にかなりかすれていたし。はい。喧嘩しないで同時に書けば問題ないでしょう?」


新しいペンを2人に差し出して、自分の席に戻る。


「梶本先輩は[ゾウ]を選んだようですね。」

「俺はこれだー!![ライオン]!!定番だろ!!現・百獣の王として防衛を果たしてみせる!!」

「では自分は[ハイエナ]で。ライオン相手に下剋上というところでしょうかね。」

「臨むところだ!!」

「いつまでも王者として君臨できると思っているその性根、叩き直しますよ!!」


「熱くなってんなーお前ら(笑)俺はこれにすっかなー。[カバ]。まぁ大人の戦い方ってやつを見せてやるよ(笑)」

「では俺は[サイ]にしよう。」

「渋いとこ突くねー。彩ちゃんはどうすんの?」

「私は[ハリネズミ]にしようかと…。」

「ほうほう…俺はどうしよっかなー。あー俺[トナカイ]にしよっと!!」

「シュールですね…。」

「そういうたっくんは何にすんの?」

「…ぎです。」

「ん?何?」

「[うさぎ]です。」


「あははっ!!これまた可愛いの選んだね!!(笑)たっくんらしいというかなんというか…。」

「うさぎを馬鹿にできませんよ。」


「楽しみにしとくよ。よし!!じゃあ作戦考えよーー!!」







②へ続く。

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