↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/57

47 大戦2

 シエル達が転送された先は森の中高低差が少なく、あっても1箇所2箇所程度だ。

 転移が終わると同時に大戦は始まることとなっているため、司会の声も届くことは無い。


 これだけの人数を転移させられるルルエお義母さんは何者なんだろうか…。


「さぁ!行きましょう!」


 クラスメイトの誰かがそう言うと5組の生徒は……28人ほど動いて、残りはゆっくり歩きながら隠れるように息を潜め、適当に時間を潰していく、残り時間15分のアナウンスが聞こえるまで遊び呆ける計画になっている、戦っている場所が映像として映し出される仕様になっているため、半数以上を移動に当てた。

 だが同時に映し出される映像の主導権を奪っていく為にクラスメイト同士で戦いながら移動する。

 戦い…と言いながらやっているのは28人でのジャンケンやしりとり、子供がやる戦いを、そう、子供がやる【戦い】を、ひたすら続ける、これに意味は無いがなんか悔しいので続けることにしている。

 司会も無ければ映像の確認なんかも生徒達はできない、ただカメラの中継を最初からぶんどって行こう、印象に残るんだと言ったら他のクラスメイトは乗り気で納得してくれた。

 ただ違うのは目的、『5組にはルールの穴を掻い潜るクソッタレが居ますよと宣伝しておく』これが本当の目的である、今後もこういう同盟の話は持ち上がるだろう、その為の布石として、5組は弱すぎる、同盟なんて組まない方が確実に有利になれる。

 まあだからと言ってプラスに運ぶかは別なのだが。


「シエルちゃん、私達はどうしようか?」

「……」

「まぁすることないですよね」


 シエルは待機場所に移動しようと腰を上げた。

 それに続いて「そろそろ待機地点に行きましょう」とフセルは言い、残りのクラスメイトは静かに頷いて二人の後ろをついていった。


 近づくにつれ、魔法同士がぶつかる音が聞こえてきたのでその場で待機する、後ろから狙われる可能性もある為、それらの撃退…は無理なのでこそこそと隠れて動く。

 シエルはこっそりと結界魔法の【エンカウントエリア】ーー範囲に入ってきた敵を感知するエリアを自分を中心に作る魔法ーーを使いながら確実に敵を避けていく。


 そんな風にシエル達は残り15分までこそこそと過ごしていった。



◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️



 最前線では4組と5組が3組と戦っていた。


「左!押されてる!中央にばっか魔法飛ばすな!3組の魔法は普通に威力高い!気をつけろ!」

「4組と5組結構とやるぞ!防御班しっかり頑張れ!整ったら端から確実にリタイアさせていけ!中央薄くなったぞ!いけぇ!」


 ビュンビュンゴオゴオと自分達の横を通り過ぎていく魔法、ぶつかり合って相殺されていく魔法、未熟故に通り過ぎることもできずに消える魔法、色々な魔法が飛んで行き、弾け、森は焼けていく。

 そんな中、5組の生徒が一名走り出した。

 彼の名前はゼニル、魔力はあるが魔法はあまり使えず、試験では筆記の点数だけでギリギリ合格したワースト3位、彼の得意分野は魔法ではなく【武術】、良い言い方をすると劣等生という言葉がぴったりである。


「遅い!遅いぞ魔法!」


 そう言いながらゼニルは木の枝片手に魔法を避けながら前線を走った。


「お前らなんぞこの枝で十分だぜこら!」


 3組の前に辿り着いたゼニルは、枝と素手で気絶させていく。

 だが健闘むなしく3人目を気絶させると同時に魔法による集中砲火によってリタイアしていった。

 ゼニルが居た場所には不自然に盛り上がった木の根があるだけだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。