番外編 ルルエと変わった拾い子
番外編は短めです。
その日何時ものつまらない仕事を終えて私ーールルエ・イラ・グラナダ・リーズファルーーの屋敷に帰って来ていた。
名前が長くて私自身も鬱陶しいと思ってるから『ルルエ』とだけ名乗っている。
そんな私だけどこの日は何時ものように帰って来たんだけど、いつもと違うことがあった、それは家の玄関の前に小さな編みかごに入った幼い子供、それも綺麗な純白の翼を持った有翼人の女の子が捨てられていた。御丁寧に誕生日と名前、性別、何から何まで、一番驚いたのは未来を予知したような性格が書かれていた、どこか無機質にも感じる文字はお手本のようで…そんな不思議な子供をつい拾って家の中で暫く様子を見ることにしました。
自分の手でベビーベッドを一から作って…かなり疲れたけど…そこにシエルちゃん?を寝かせました、静かすぎる寝息をたてている。
か…可愛いっ…。
無性に抱き上げてみたくなってしまうけどグッと我慢して私自身の食事とか他の用を済ませるために一度自室に戻りました。
纏めなきゃいけない書類、食べ過ぎない程度の量の食事を用意する。
……だめだ落ち着かない!シエルちゃんが気になる!
ソワソワしている私はそれでもグッと「終われば一緒に居れるでしょ!」と言い聞かせながら手早く終わらせました。
気がついた時には山積みされて居た書類が全て片付き、食べ終わった皿が床に無造作に放り出されて居ました、どれだけ必死だったんだろう私!?
一通りの仕事を終えた私は足早にシエルちゃんの元に向かった、扉を開けると丁度目が覚めたみたいに可愛らしいほんの少し青色の混じった透明な瞳を開けて横目気味に私を見ていました。
私が嬉しい気持ちを抑えながら近付くと何かを訴えるように手を伸ばしてきました、私は抱っこして欲しいのかな?と思って抱き上げる。
それも何か違うみたいで抱っこされた状態でまた手を伸ばしてきました。
でもやっぱり
「あらあら、やっぱり可愛いわぁ!」
もうすっごく可愛い!表情はあのメモの通り全く動かないんだけど…。
そんなふうに考えている私を余所にまた何かを求めるように手を伸ばしてきました。
「ん?なにかしら?」
流石にこんな小さな子が言葉を理解するわけないわよねぇ…。
そこで私は気がつきましたシエルちゃんの翼がぷるぷるとむず痒そうに震えていたんです!
これはもしかして…
いや絶対そうだ!
「あ、翼が痒いのね〜任せて!」
シエルちゃんは、はやく!はやく!とおねだりするように頭をすりすりと私の胸に預けるように擦りよせました。
あぁん!もう可愛い!
でもシエルちゃんは余程むず痒いのか腕の中で暴れ始めました。
「あらあら、慌てない慌てない」
1分ぐらいシエルちゃんの痒いところを探してたんだけど、どうやら翼の付け根が痒いみたいでした。
その場所を掻いてあげると僅かに紅潮した頰を隠すように肩に顔を乗せて恥ずかしいのか横にプイッと顔を向けました。
それからもシエルちゃんがウトウトし始めるまで背中を摩るように掻いてあげました。
そんな姿を、世話を焼いているうちに私はシエルちゃんに愛情のような物を持つようになってしまいました、だから私は決心しました。
「私やっぱりシエルちゃんを育てるわ!」
思わず出しちゃった声を聞かれてないかシエルちゃんに向けると恥ずかしいのかのかな?顔を赤くして目線をそらしてしまいました。
でもなんだかシエルちゃんはわたしが本当のお母さんとは全く思っていないように…理解しているみたいでした。
それでも顔を赤くしてるってことは嬉しいってことだよね!
私はルンルン気分でシエルちゃんのお世話をこの日から始めました。
用意するものは…まずは哺乳瓶とかの最低限の必需品を優先、それから服だね!一歳の子供が着る緩い服装!あっ、でも子供は歳をとるのが早いって言うし…三歳までの服を…いややっぱり五歳までの服を今の内に作っちゃおう!……あっ、そういえばシエルちゃんの魔力量多かったよね…ならやっぱり魔法の練習をさせた方が…。
私は久しぶりにグルグルと自分以外の事を考え続けました。
私の生活は楽しくなりそうです!
割り込みですいません。




