20 翼の出し入れ
みじかめ
「ふむ、フウカはシエルの魔法の修行によって消費されずに残った魔力、わずかにあふれている魔力から生まれたと。」
「はい、その通りです!ママ様の魔力は暖かくて
〜、ぽわぽわして〜、気持ちいいの〜!」
アーテルの言葉にフウカは嬉しそうに小さな体を目一杯使って表現している光景はなんとも微笑ましいものになっていた。
私の魔力ってそんな感じなんだ〜。
「でも、もう私はおばあちゃんかぁ…なんだかなぁ」
「む?何を言ってある、ルルエの歳ならとっくの昔におば−−−−−」
「アーテル?何か言ったかしら?」
「ア、イエ、ナンデモナイデス。」
そういえばルルエお義母さんは何さ−−−−−。
「シエルちゃ〜ん?何考えてるのかな?」
「……(フルフルフル)!!!」
こっわ!?こわこわこわ!笑ってるけど笑ってない!?今後歳とか聞かないようにしよ…。
そう心に誓った瞬間ルルエからの圧力が一気に霧散した。
フウカは何が起こったのかわからずキョロキョロと視線を彷徨わせている。
「それにしても妖精か…精霊よりも生まれにくいのに珍しいなぁ…妾も試してみようか?」
「いいと思いますよアーテルさん、ママ様のような魔力なら確率は上がりますけど、不可能ではないです!」
そんな簡単に生まれてしまっていいのか!?…いや簡単ではないか、私が6年?練習し続けた部屋でようやく生まれたわけだし…。
「あっ、それとママ様、幾ら私が生まれたとしても、まだまだあの部屋は魔力溜まり、続けてしまうと私に兄弟ができちゃうよ?」
「……!!!」
「なっ!?それほどまでに魔力が溜まっているのかあの部屋は!?」
「シエルちゃんの部屋だし、練習までしちゃってたら当然の結果ね。」
「なので、これから私はママ様の為に溢れ出てる魔力を止める方法を教えます!」
「ほう、それはいいな、このままでは妖精が増えてしまう。」
「私も賛成よ。」
私としても嬉しいかな。
こうして魔力を隠すための練習が決まった。
「それと、これを覚えたら、有翼人であるママ様の翼を体の中に仕舞うことができるようになります!」
「……!!!!!!!」
ぬぁにぃ!?それは思わぬ副産物じゃあないか!!!そんなことできたらいちいち服を着るときにかかる手間も省ける!一石二鳥じゃないか!?
そう、所謂この魔力操作を覚えたら有翼人であれば翼をしまうことができるようになるのだ、ただ仕舞っている間は窮屈な感じがするのだ、体にはなんの影響もないのだがそんな感覚に襲われる。
だがこの技術は有翼人にとって必要な能力である為に普通なら親から学ぶものなのだ。
シエルは転生事情によりやむを得なかっただけである。
早速明日から教えてくれたまえ私の娘よ!
それから数日、約束通り魔力をあふれさせない為に止める方法をフウカから習っていた。
そして結論から言うと
「……!!」バサァッ!←広がる音
「……ぽ〜」
「……!」ファサッ…←仕舞われる音
「…ッハ!思わず魅入ってしまいました!広がる度に少しずつ舞い落ちる純白の羽根、空中をただようその羽根はまさに雲のようで…」
フウカは無視して私は自然にできるように何度も練習っと。
それからさらに数日、シエルは呼吸をするように出し入れが簡単にできるようになっていた。
それを驚きながらも少し残念そうにしながら「さすがママ様です!」とか言っていたのはシエルにとってなかなか印象的だった。




