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番外編 アーテルさん、過去は大物!?

番外編です。

 妾は今現在シエルと言う名の有翼人の少女の教師?をしている。

 ちょっと?いやかなり不思議な存在なのだが…まあ有翼人自体ものすんんんごい珍しい種族、それに翼の位置も他の有翼人に比べてかなり下の位置から顔を出しておる。

 ほんのすこし青みがかってはいるが透明な瞳は綺麗で銀髪と非常に良い相性であろう。

 だが声を未だ聞いたこと無い、目も半開きで…少々どころかかなり残念系に五年間育ってきてしまった。

 まあこの話は置いといて実は妾は少しだけ残念な思いをしておる、昔シエルのように髪色が銀であった、歯も唇も目も舌も爪も白い部分はちゃんと白かった。

 だがまぁ妾の自業自得である為に何ともいえないのだが。


 ん?なぜそうなったのかって?実は








 遡ること二百年程前、妾はある国への腹いせ?嫌がらせ?をする為に動いておった。

 何をされたわけではないがその頃の妾はナイスバディのお色気ムンムンお姉さんだったわけなのだが、その所為でその国の王子に目をつけられた。

 しつこいくらいに付きまとわれ、ある日は嫌がらせを、ある日は誘拐を、ある日は……などと全て未遂に終わったがそれはそれはイライラして仕方がなかった。

 だから妾はその王子に復讐?をすることにした、その王子は王位継承第一位、比較的平和な世界で第一位というのはもはや確実に国王になろう。

 そんなことを考えながら十年は経ちおった、そしてその王子は国王となった。

 幸いその王子は国民からの信頼もかなり熱かった。

 だが日頃妾を誘拐やら企んでいる国王が治る国がまともであるはずがないのだ。

 だからさらに二十年待つことにした妾は国王が信頼を集め、絶大な人気を誇った時に実行してやった。

 妾は吸収属性の魔法を使って国民の悪感情と国王への信頼を。


 国を包み込むほど巨大な魔法陣が国を覆った。


 妾があのクソ王子以外から悪感情と国王への信頼を食ってやった所為で国王は全く信頼されなくなり、国としての程をなさなくなってしまったわ、国民や貴族や大臣たちは「全ての人間は平等だー!」などと叫び国王をその地位から引き摺り下ろしおった。

 その国から奴隷やら貴族やらがなくなりみんな仲良く笑顔で暮らしましたとさ。


 ん?なら妾は良いことをしたのか?とか思ってしまうがそうではないぞ?なんにせよ妾は間接的に国を滅ぼすつもりでやったのだからな、ただ誰も殺してないのだけは自慢しよう!

 だがまぁそれだけで終わるはずもなくてな、その王子にどこからか妾の仕業だと勘付かれてしまった、それも物凄い悪感情を漲らせてな、この王子が治めていた国の国民全ての悪感情を足してもまだ足りないぐらい、妾も思わず顔を引き攣らせてドン引きしてしまったわ。

 だがまぁその結果その王子に殺されそうになって。

 良い加減に妾も鬱陶しくなってしまってな、王子の妾に対する気持ち、それから妾の名前のアーテルという言葉と記憶、それから悪感情を全て吸収してやった。

 負荷に耐えられなくなった王子は意識を手放した、妾の所為でもあるから仕方なく近くの治療院まで運んでやったわ。


 そしてようやく訪れた平和に入り浸るように自宅、まぁ普通のちょっとオシャレな家に帰ってお風呂で気持ち良く休もうと思ったのだが…風呂場で見た妾の姿は…








 真っ黒な髪、黒い目赤い瞳、唇、歯、舌、爪、そして縮んだ身長に薄れたナイスバディになっておったのだ。

 まぁあのクソ王子の悪感情を吸い取った後遺症とでも言っておこう。

 ただ悪いことだけではなかった。

 妾は相手の思考を読める目を手に入れた、それも意図的に遮断もできる優れもの、それに寿命がかなり伸びおった、こちらは副産物だな。

 ただ……妾は子供は好きでな、こんな見た目になってしまった所為で子供に限らず大人にまで初対面で怖がられる始末。

 正直後悔していると言われたら本当にそうなのだが、まぁシエルと話しているうちに、第一印象が悪いだけで暫く一緒に過ごしておれば誤解も解けると分かったからな……初対面の人間に会うと妾は傷付くが……。


 まぁ少なからずちゃんと見てくれたシエルには多少なりとも感謝しているのだ。

 だから


「ありがとう、シエル」

「……?(こてん)」


 今のは思考を読まなくても誰でもわかるな。


 シエルと別れた妾はシエルに何を教えるのかを紙に纏めるのが日課だ。


「ふぅ…妾の仕事は今日は終わりだな」


 アーテルは「ん〜〜っ!」と蹴伸びするとやや少女趣味なエプロンドレスを翻し、ベッドに身体を放り出し、すやすやと仮眠を取り始める。

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