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断罪された大聖女は死に戻り地味に生きていきたい  作者: 花音月雫
第三章

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ルース様と再会ですわ

その日の夜にアクミ村に到着しました。予定より早い移動でしたが予約していたお宿も日程を変更してくれましたので問題なく泊まれる事になりましたわ。勿論私は1人部屋です。神子様のルカさんも1人部屋ですわ。


護衛をしてくれている聖騎士達は2人部屋ですの。ですが聖騎士は今回9人なので一部屋だけ3人になります。


「うん。私はアイラ聖女と同じ部屋で良いからミカエルは誰か違う奴と同室になれ」


お兄様がしれっと言いましたわ。

他の聖騎士達は呆れ顔です。

もうお兄様の変態ぶりが知れ渡っているのでしょうね。皆様、本当にごめんなさいね。こんな変態が将来の聖騎士団長候補だなんて不安しかありませんわよね。


「ルネ様?相変わらず変態な事をサラリと言いますね。駄目ですよ。貴方は私と同室ですから......ね?」


ミカエル様が低い声でお兄様にお返事をしていますわ。ミカエル様、毎回ありがとうございます。


「どこが変態なのか全く分からないな。私とアイラ聖女は兄妹なのだ。まぁ、一時期はアイラ聖女の事が好き過ぎて絶対に血が繋がっていないと信じていたが」


お兄様は思い出し笑いをしながらまた変な事を言い出しましたわ。


「血が繋がっていなければ結婚出来ると思ってそのような事を思い込んでしまったのだろう。私もまだ若かったのだ。しかし私とアイラ聖女は正真正銘の本当の兄妹だ」


「はい、はい。そうですよ?だから結婚は出来ません。はい。これでこの話は終わりですね?」


「いや、本当の兄妹だからこそお互いが誰とも結婚せずに一生、家に居れば死ぬまで一緒に暮らせる。兄妹だから一緒に同じベッドで寝ても一緒にお風呂に入ってもおかしくないだろう?家族とはそういうものだからな!と、いう事でだな、今夜はアイラ聖女と私は同室だ」


「そうきましたか。でも年頃になったら兄妹でも一緒のベッドやお風呂などとんでもないですよ?そもそもの考え方が変態なんですよ、貴方は。それに絶対兄妹の枠を超えようとしますよね?」


ミカエル様はそう言ってお兄様を引きずって私の部屋から1番離れている部屋へと入って行きましたわ。


他の騎士達もそれぞれのお部屋へと入りました。

お兄様とミカエル様のお部屋にアレイ様が入っていきましたわ。あのお二人と一緒のお部屋を選ぶとは強者ですわね......。


私とルカさんは久しぶりに少しお話をしようとなり、お宿のフロントのソファーに座りました。この場所は誰でも座ってくつろげるようになっています。

そこでお話をする事にしました。


誰も護衛がついていませんよね?でも大丈夫なのですわ。このお宿に何重にも魔除けのシールドが張られているのですわ。聖騎士達が張ってくれましたの。更に神子様のルカさんも張ってくれているので邪悪な物は入って来れません。


「ルネは凄いな、色んな意味で。あんな話をアイラの前で堂々とするなんて。アイラの事が心配になるよ......」


ルカさんが呆れた顔で言いましたわ。


「ふふふ。もう私も慣れていますわ。私、お兄様に襲われても勝てる自信がありますの。ですのでご心配は無用ですわ。それよりルカさんはどんどん神子様らしくなってきますわね!この前カミュさんが面会しに来たでしょう?ルカさんに会った後に私にも会いに来てくれたのです。その時にルカさんが立派になっていて驚いたと言っていましたわ」


「何が立派だよな~。おじいちゃんの奴俺の前で泣き出しちゃって大変だったんだよ。まったく」


私達は神子様や聖女様としての事ではなく島に居た時のようなとりとめもない話ばかりしましたわ。


「なぁ、アイラは本当に凄い聖女様だと思う。俺より力が強いとも思うし。だけど辛い時や大変な時は俺に言ってくれよ?いつでも助ける。助けたいんだ。アイラの為なら命だってかけれる!」


会話が途切れた時にルカさんがそう言ってくれましたわ。素直に嬉しいです。


「ありがとうございます。でも命は大切にして下さいませね?」


ニコニコしながらお礼を言いました。


「......うん。これは近いうちにまたハッキリと言わないと全然伝わらないな。アイラは鈍いからな」


ん?ルカさんが最後に小さな声で呟いていましたけれど?独り言でしょうか?

その後、明日も忙しいだろうからと早めに休む事にしました。


次の日。朝からアクミ村の病院に行きましたわ。私達は怪我人の多さに驚きました。今、まさに魔獣と戦っているようです。どんどん怪我人が運ばれてきます。


昨日と同じ様にルカさんと分担をして私は軽傷の人達に一つのお部屋に集まってもらいました。

そして光を放ちます。

その繰り返しですわ。


「今の聖女様はすげーんだな。こんな人数いっぺんに治しちまうなんてよ~」


1人のおじさんが話しかけてきました。

先程怪我を治した中に居た方ですわ。


「今までは軽傷の方もお一人、お一人治療していたのでしょうか?」


「ああ。聖女様、3人ぐらい来てたけど1日に7~8人治したらもう顔が真っ青になっちまって治療を頼むこっちの方が心配になったよ」


ガハハと笑いながら話してくれましたけれど1人の聖女様につき1日その様な人数しか治せないってどれだけ日数がかかっていたのかしら?更に重症者を1人治したら回復するまでかなりの時間かかったのでは?


普通の聖女様の力はそのぐらいが平均なのかしら?

むむむ。と、考え込んでしまっていたら入り口付近が騒がしくなっていますわ。


「重症者だ!かなり酷い状態だ!聖女様が来ていると聞いた!何処にいる?」


村の討伐隊の騎士かしら?

私を探していますわね。

お兄様とミカエル様そしてアレイ様と一緒に声がする方へ走ります。


「あんたが聖女様か?こいつを診てくれ!内臓をえぐられたんだ」


そう言って私を見た背の高い騎士に見覚えがありましたわ。騎士の方も私を見てピタっと動きを止めました。


「ルース様......?」


私は懐かしい名前を口にしました。

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