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私たちは青春に飢えている ~茅ヶ崎ハッピーデイズ!~  作者: おじぃ
VTuber うつくしまももかの配信『来て、ふくしま』編

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農業が盛んな地域、湘南

「はーい、それでは自由電子くんの大学入学を祝して、カンパーイ!」


 沙希さんの号令に続き、カンパーイと皆のレスポンスが響く、茅ヶ崎市北部の奥まった住宅地に構えるコテージ風のイタリアンレストラン。辺鄙な立地で平日の昼間だというのに広い店内がほぼ満席。市内では有名な酒造会社が営む店で、敷地内にはブルワリーがある。


 今回集まったのは発起人のまどかさん、沙希さん、つぐみさん、僕、巡さん、武道さん。ガラス張りの窓の外に緑が生い茂る6人掛けのテーブル席で、席はこの順に3人ずつ向き合っている。


 陸さんは長距離走の特訓のため滅多に帰省できない。


 皆一様にワイングラスに注いだジンジャーエールを飲む。僕とつぐみさんは半分。ほかは一気に飲み干した。


「ヘッヘッヘッ、できあがりましたよわたしゃ」


 ジンジャーエールで場酔いする沙希さんを、誰も相手にしない。可哀想なので何か返事をしたいところだが、あいにく僕も言葉が浮かばない。


「サラダ食べよー」


 巡さんが既に運ばれていた生ハムとロメインレタスのサラダを小皿に取り分ける。


 皆いただきますを言ってサラダを頬張る。


 食べながら喋るような下品な人たちではないので、僕らのテーブルは静まり返る。


 咀嚼して飲み込むと、巡さんが口を開いた。


「うんまっ、貴様ら、普段からこんなん食って育ってきたんか!」


「普段からは食ってないぞい。巡ちゃんが猪苗代の地ビール館で生ハムを食べるのと同じくらいの頻度だと思う」


「あー、それ滅多に食えんやつやん」


「きょうはお祝いだからね。たんとお食べ」


「うん! たんと食べる!」


 僕のお祝いではなかったっけ?


 続いてシラスのピザが運ばれてきた。沙希さんがピザカッターを用いて6等分に切り分ける。この面子では、武道さん以外は正確な切り分けが得意なほうだ。


 ビーカーのような丸い瓶に入ったペッパーオイルを少しばかりかけていただく。塩味が効いていて美味しい。ペッパーオイルがピリッと味を引き締める。


 これらのメニュー、実は湘南産の材料が多く使用されている。シラスは言わずと知れた湘南名物。茅ヶ崎市内の鮮魚店や漁港、スーパーマーケットでも扱っている店舗がある。静岡産のシラスがふわっと甘いのに対し、湘南産はふわっとほんの少し苦い。釜揚げシラスではほとんどそれを感じないが、生シラスでは顕著である。


 生ハムは藤沢産。あまり知られていないが、藤沢市は養豚が盛んな街。藤沢市内では約1万7千頭の豚が飼育されており、豚肉の販売店や豚肉を使用した料理が多く提供されている。もちろん生ハムも1級品だ。サラダやメロン、柿とも相性抜群だが、蜂蜜を垂らしたモッツァレラチーズに巻くと正に絶品。


 野菜は茅ヶ崎市、藤沢市とも農業支援に力を入れている。最近はスーパーマーケットでも湘南産の野菜を多く見るようになった。


 都市から近い場所で農業をやりたい人にとって、湘南はうってつけのエリアかもしれない。

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