あれ……なんだっけ?
「ごちそうさまでしたー」
「はい。洗っちゃうので持ってきてください」
僕は皿を持っていく
猫山さんが朝ごはんの皿を全て洗い終わって
「神崎さん元気になって良かったですね」
「いやー、ほんとにね!でも、猫山さんが次
風邪引いちゃうんじゃない?」
「……そのときは面倒見てくれますか?」
流石にみてあげるよね。悪いし
「面倒って、具体的には何して欲しいの?」
「え、う、うーむ、添い寝とかですかね?」
「それだといつもと変わらなくない?」
「……あらためて私、すごく恵まれてますね」
僕も元気になったし、イタズラしてもいいよね!
「面倒見るならもちろんご飯も作ってあげるし、添い寝もしてあげる」
「……ちょ、」
猫山さんと手を絡めるように繋ぐ
「一緒にお風呂に入ったりして、猫山さんの
身体、僕が丁寧に、丁寧に、ゆっくり洗ってあげるよ。もちろん、裸でね」
反応あるかな~
「……ふぅ、はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
猫山さんがしゃがみこんで精一杯息を吐く
「ほら、猫山さん。そろそろ電車来ちゃうよ。
行ってらっしゃいのハグしよ?」
「……学校休んで貪りたいですね」
そうしゃがみこんだまま下を向いて言う
「ん?なんか言った?」
「風邪、引きたいですね」
猫山さんが立ち上がって言う
「ええー、なんでよ。一緒にお風呂入りたくなっちゃった?」
「はい。一緒に入りたいです」
あれ!?そうなるんだ!?
「え、えっと、猫山さんは嫌じゃないの?」
「全く嫌じゃないです。昂ります」
そう言われて、僕が返答に困っていると
「あの、……そろそろハグしたいです」
「え、あぁ、いいよ~」
猫山さんとハグする
「神崎さんは……どうしてここまで劣情を煽るんでしょう……疼きます」
「えー?僕に興奮しちゃったの?」
そう言いながら猫山さんの顔を見る
「……そうですね」
そう言うと猫山さんの力が強くなる
「毎日、ほんとに毎日毎日、わたし、とっても偉いです」
確かに猫山さんすごく偉いよね、家族の為に生活支援庇護にもなって。僕の面倒も見てくれるし。
反応面白いから暇しないし!
「うん、ほんとに偉いと思うよ。でもさ、我慢してるんじゃない?」
「そんなことないです。私は今とても幸せです。
……手を出せないことを除いて」
「ん……うん??」
猫山さんがそう言うと電話が鳴る
「あ、猫山さん電話だよ。出なくていいの?」
「どうせ私の妹です。今は神崎さんとの時間の方が大切ですからそんなのほっといていいんです」
家族のために頑張ってるのにそれでいいのかな?
まぁ、息抜き大切だよね。
そう言ってしばらくの間僕は猫山さんに抱かれる
「……名残惜しいですけど、時間なので学校に行きます」
「そういう所ちゃんとしてて偉いね」
僕がそう言うともう1回抱きついてくる
「……神崎さんエキスがギリギリ足りませんでした」
「僕からそんな未知の成分が???」
そして猫山さんが僕から離れる
「もう大丈夫?」
「ダメですけど、帰ってきたらいくらでも抱けますので」
「なんか言い方おかしくない??」
「そうでしょうか。私はそうは思いませんね」
そう言って玄関へ向かう
「行ってきますね」
「はいよー。お弁当ありがとね」
「問題ないです」
そう言って猫山さんが玄関から出る
「僕ももうそろそろ行こっかなぁ~」
少しして
ピンポーン
「ん?僕もう出るんだけど。誰だろ」
バックを持って玄関に行く
「はーい、どちらさんですか」
そういってドアを開けると
「……おはよ、神崎」
田端さんがいた
「ん~???」
僕はその姿を見て何となく引っかかるものがあった
「どうしたの?」
「いや……、な~んか忘れてる気が」
必死に思い出そうとするが、抜け落ちたかのように出てこない
あれ。なんでだろ、昨日……あ、そういや田端さんプリント届けてくれたのか!!思い出した!
スッキリした!!
「……」
田端さんは神崎が考え事をしている間何も言わず少し沈んだ目でじっと神崎を見つめる
「田端さん!昨日はありがとうね!」
「え、え!?ありがとう!?」
田端さんにしては珍しく少し大きな声を出す
「え、うん。ありがとう」
田端さんに僕の風邪移ってなくて良かったなぁ。
……でも、なーんか忘れてる気が。聞いてみよ
「ねね、田端さん」
「ふふ、なに?神崎」
田端さんはずっとニコニコとしている
「僕さ、昨日の事あんまり覚えてなくって、何かあった?」
田端さんは固まって、口を塞いでボソボソと呟く
「やばい、都合がよすぎる、昨日ついでに犯しとくべきだったかな、でも流石にそこまでは……」
……なんか田端さん様子おかしいけどなんだろ
僕は田端さんの脇腹を人差し指で指す
「ひっぁ」
田端さんから情けない声が出る
「あ!田端さんこちょこちょ効くんだ!」
「……効かない」
そう言うと田端さんは僕の手を掴む
「一緒に学校いこ。遅れる」
そう言う田端さんの手は震えている
「ちょっと待ってね、鍵閉めなきゃ」
「ん」
家の鍵を閉める
「田端さんから手を繋いでくるなんて珍しいね」
「……心配だったから」
そう言うと力が少しだけ強くなる
「心配?」
「……うん」
そう言う田端さんの目には涙が溜まっている
「え、ちょ、え!?ど、どうしたの!?」
僕は慌てて涙を手で拭う
「いや……なんでもない、ほんと、ごめん」
「え、えぇ……」
な、なんでこんなに涙流してるの??田端さんってあんまり泣かなそうな性格してるけどね??
「よ、よく分からないけど、田端さんは悪くないよ」
そう言いながら涙を拭う
「ズゥッ、ぜっだい、ぞんなごどない、ごべん」
なにこれ!?!?な、え、なんで泣いてんの!?
……かくなるうえは
「ちょい」
そう言ってまた脇腹をさす
「ひいっ」
「いいね。田端さんなっさけない声!」
「も、もう」
そう言うと田端さんは少しだけ笑う
「田端さんは悪くない!はい!復唱!!」
「……いや、わる────」
「悪くない!!」
「……悪くない」
「はいもっかい!」
「悪くない」
「よし。おけ。泣き止んだ?」
そう言うと田端さんはまた涙を流す
「……神崎、いい人」
……僕がいい人な訳無くない??反応楽しんでる人だよ??将来悪い人に捕まるよ??
「いや、絶対それは無いから。その調子だと」
そこで切って田端さんの顎を持って僕と目を合わせる
「将来、悪い人に捕まっちゃうよ?僕みたいな」
そう言って田端さんの手を握って歩く
「ほら!!早く行こ!!遅刻するよ!!」
「将来神崎に、捕まる……なにそれ最高じゃん」
そう呟いて、神崎の隣を歩きながらねちっこい視線を神崎に送り続ける
少しして
「……神崎ってさ、キスってどう思う?」
そう突然聞いてくる
キス??まぁ、当たり前だけど、魚じゃないよね
「キスかぁ……まぁ、憧れるよね」
そう前を向きながら言う
「……憧れって?」
「え?う~ん。なんか、僕まだキスしたことないから分からないけどさ、本とかだと夢中になってずっとしちゃうとかあるみたいだし、単純に気になるって感じかな?」
急にどうしたんだろ
「……そっか。初キスってさ、やっぱ大切?」
田端さんの手が僅かに震える
「大切っちゃ大切だけど」
田端さんの方を向いてニコッと笑って言う
「田端さんなら、あげてもいいかもよ?」
田端さんの反応気になるな~!!どうだ!!
「へ?ほ、本当に……??」
その反応は、焦りや驚きとは別のように感じる
ん~??まぁ、もう少し様子見ますか
「まだまだ先の話かもしれないけどね。そのときは田端さんからしてくれるの?」
「……もちろん」
そう言う田端さんはニコッと笑う
「とんでもなくディープなのを、何回も何回もたくさんやってあげるよ」
え、ええ……、ほんとにどうしたの田端さん
「ま、まぁ?田端さんの最初は僕じゃないかもしれないし??」
「……それはないかな」
「と言いますと」
ん?ほんとにどゆこと??
「……ふふ、内緒、それ以上踏み込むと」
田端さんが耳元で囁く
「危ないかもよ」
「……え?」
そう言って田端さんの方を見ると、じとっとした目で舌なめずりをしている
「ほんとに……ははは。あぁ、可愛い」
……あれ、これ、ほんとに田端さんにせめていいのかな
「も、も~田端さんったら冗談がうまい」
そう言うと
「……今はそういうことにしとくか」
そう小さく呟いて
「まぁね、びっくりした?」
そう言ってくる
あ、冗談か。びっくりした!でもこれならまだ攻められそうだね
「も~、ほんとにびっくりしたよ」
「……あ、あのさ」
そう言う田端さんは珍しく少し緊張しているように見える
「ん?」
あ、なんか前の田端さんに戻った気がする
「お願いが、あるん……だけどさ」
そう言って田端さんは少し下を向く
「言ってみて?」
田端さんからお願いとは。なんだろ。気になる
「下の名前で……呼んで欲しい」
下の名前。
……あれ、田端さんの下の名前ってなんだっけ?
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