ばらばら
キョウカ率いるパーティーは当時、世界脅かしていた魔王との戦いに挑む。この頃、アイは王宮騎士団二番隊隊長マキの看病でパーティーを離れていた。
キョウカは最強だった。だがそんな彼女でも魔王相手は厳しかったらしい。ミラはなんとか助けになりたいと思った。
だがキョウカは「私が一人でやる!」と宣言する。
この戦いに立ち入れば自分が足手まといになることぐらいミラにはわかっていた。でも今まで受けた恩をなんらかの形で返したかったのだ。
ミラは死んでもいいからと、キョウカに加勢する。だがそこに魔王の攻撃が……。ミラはキョウカを守ろうとした。だが逆にミラはキョウカに守られてしまった。
キョウカは重症を負う。それでもなんとかキョウカは魔王を討伐した。だが戦いを終えたキョウカは……
即座に病院へ運ばれたキョウカだったが、そのときにはもう遅かった。
話を聞きつけたアイがパーティーに合流する。
「おい! どういうことだよ! キョウカが死んだなんて噓だよな! お前らがついていて、そんなことあるわけないよな!」
アイはそう叫ぶ。だが誰も答えない。
「なんか言えよ! おい!」
言いながらアイはオーシャンの胸倉を掴む。
「黙れや。カス」
オーシャンはアイを突き飛ばす。
「俺らがそんな噓つくわけないやろ!」
オーシャンの瞳からは涙がこぼれる。
「だいたい、お前は何しとってん? 家族より死にかけの女が大事か」
「あ?」
アイはオーシャンを睨む。その額にはどくどくと血管が浮かび上がっていた。
「やめろ! お前ら!」
アイスは二人を止めようとする。
「なに言ってんねん兄貴。お前も思っとるんやろ? アイ、マキはもう助からん。はよ捨てて別の女探せ」
瞬間、アイはオーシャンを殴り飛ばした。
アイスは慌てて二人の間に割って入る。
「どけよ兄貴」
アイは冷たい声で言う。
「落ち着けアイ! 俺たちは兄弟だ!」
「兄弟? 血もつながってねェのにか?」
愛の言葉にアイスの表情が歪む。
「やめてくださいよ! こんなとこ見たらキョウカさんが悲しむ!」
三人の表情が一瞬こわばった。
「俺はお前ら(家族)と縁を切る。今まで世話になったな」
そう言い残してアイは去っていく。
「俺もや。俺はキョウカについてきた。あの人がおらんのならこのパーティーに用はない」
オーシャンもアイと同じようにパーティーを去っていく。
「俺も」
ルナが言う。
「悪い。今は気持ちの整理がつかねェ」
こうして最強たちはバラバラになった。
ミラは大好きな人たちが離れ離れになるのを見ていることしかできなかった……




