カンバラの過去
投稿休んでてすいません。ワクチンの副作用だったり、スマホが水没したりで全然更新できませんでした。今日から毎日更新復活します。土日は二話更新。
そういえばお前毎日五話投稿するって言ってじゃないか? 口だけか? と思った方。安心してください。
十月のどこかの週に一日五話投稿する期間をつくろうと思ってます。
どこの週にやるかはまた前書きで発表するので、それまで気長に待っていただければ、嬉しいです。
深夜。僕はふと目を覚ます。野宿には慣れているけど、今日は寝つきが悪い。カノンたちはスヤスヤと眠っているみたいだ。いくら結界でまもられているとはいえA級以上の魔物がうようよしている森で熟睡できるなんて、そうとう肝が座ってる。
だがカンバラの姿がない。僕は立ち上がってカンバラを探す。すると、すぐ近くに灯りが見えた。焚火の灯りだ。
焚火の傍にはカンバラがいた。
「寝ないんですか?」
「……」
声をかけると、カンバラは無言で僕のほうを見る。
「君こそ」
「ちょっと眠れなくって」
僕はカンバラの隣に座る。
「私はね、眠れないんですよ」
カンバラは突然語り出す。
「数年前、私はパーティーを組んである街に停泊していました。いつものように依頼をこなし、いつものように寝床についた。だが目覚めるとなにもなくなっていた」
「え……!」
僕は驚愕する。何があったんだ?
その疑問に答えるようにカンバラは続ける。
「原因は不明。分かっていることはなにかがあったということだけ。私はその日に仲間を失った。私のスキルは【絶対防御】。寝ているときであれなんであれ、どんな状況でも私は私を自動で守る。なにかが起きたとき私はそのスキルで守られた。でも私のスキルは自分しか守らない……」
カンバラは焚火の火をぼんやりと眺める。
「それ以来こうして誰かと泊まりになると眠れないんです。結界があろうがなんだろうがね」
痛々しくカンバラは笑う。
なるほど。そういうことか。ミラさん。
「だったら僕も付き合いますよ。一人じゃ寂しいですよ。だから一緒にやりましょう」
「……ハハ。一緒に、ね」
カンバラは笑った。今度は肩の荷が下りたみたいに……
そのとき突然、ガラスが割れるような音が鳴って、結界が水面に石を落としたときみたいに波打った。
音のほうを見ると、そこには人型の魔物がいた。月明かりに照らされ、青白く光その魔物の目は四つ。大きな口からベロを垂らして「ひははははははは」と高らかに鳴く。
「カンバラさん、まさか……」
「ええ。例の魔物でしょう。あんな生物見たことがない……」




