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ノスタルジック・ダンジョン ~おかしな仲間たちと行くコント仕立てのダンジョン攻略~  作者: 敷知遠江守
第6章 洞窟掃除屋③

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第24話 違和感の正体

夢野真穂(魔法少女プルシェリア)

クラス:魔法使い +使い魔イルカの「フリッツ」

HP:普通、MP:高い、STR:貧弱、VIT:根性無し、DEX:不器用、INT:低め、AGT:どんくさい


佐伯瑠

クラス:狩人 +レッドホーク357マグナム

HP:高め、MP:低い、STR:高め、VIT:高い、DEX:凄腕、INT:低め、AGT:素早い

 そんな重い話をされて、助けたいと言われて、嫌だなんて言えない。私と来たら、この世界に来たってのに何の目標も無い。最深部に辿り着けば願いが叶えてもらえると言われても、その願いが無い。ならばいっその事、この人の恩人を助けるために最深部を目指すというのも悪くないかもしれない。


「わかりました。奏さんを一緒に助けましょう!」

「ありがとう、真穂ちゃん!」


 ぐぅぅぅ……


 くっ、何でこんな良い場面で私のお腹は鳴るんだろう。恥ずかしいったらありゃしない。ほら、佐伯さんも必死に笑いを堪えちゃってるじゃない。もう、嫌っ!


「そういえば、どこかで食事にしようって言ってたんだったね。ちょうど良いからここで食事にしようか」

「す、すみませんでした……」

「良いの良いの。俺たちはこれからパーティメンバーなんだから。気を使う事なんて無いんだよ……い、痛ででで! あ、頭の輪っかがぁ!」

「……佐伯さんは、少しは気を使ってください」


 スケベな事を考えると絞まる頭の輪っかが絞まって悶え苦しむ佐伯さん。ホント、懲りない人だなあ。



 今日の夕飯はレモンバジルソーセージとペッパーソーセージ。それとジャーマンポテト。さらに『エポ〇ス』という激ウマチーズ。そして、今宵の友は前から気になっていた『マ〇カラン』!


「うぉぉ! ま、マ〇カラン! う、嘘だろ! マ〇カランがこんなダンジョンで拝めるだなんて! 真穂ちゃんとめぐり会えて、俺は本当に幸せ者だぜ!」


 調子いいなあ、この人。

 でも、こんなに全身で喜んで貰えると悪い気はしないよね。しないどころか、用意した甲斐があったとすら感じちゃう。


「うわっ、このチーズ、旨っ!」

「これってチーズの王と呼ばれてるチーズなんですよ」

「チーズの王! それは旨いはずだわ。これ毎食食いたいね」

「というか、うちら毎晩旨い酒呑みまくってて、贅沢三昧ですよね~」


 強い酒で二人ともゆっくりとだが酔ってきている。

 しかし、毎回思うんだけど、高い酒っていうのは美味しいんだね。毎晩発泡酒とかいうビールもどきを吞んでた日々が馬鹿みたいに思えてくる。いや、ビールもクラフトビールとか呑んだら美味しんだけどね。日本酒も大吟醸とカップ酒で美味しさが雲泥の差みたいなもので。

 それにしても、マ〇カラン旨ぁ……


「そういえば佐伯さん。さっきの話なんですけど、中ボスってどんな奴だったんですか?」

「鎧だよ」

「鎧? えっと、騎士って事ですか?」


 佐伯さんは人差し指を立てて左右に振り、チチと舌を鳴らした。相変わらずリアクションが古いんだよね。あとその仕草、なんかムカつく。


「真穂ちゃんはド〇クエってやった事ある?」

「えっと……11だけは話題になったのでやりました。後発のスイ〇チ版ですけど」

「……じ、じゅういち!? えっと、そのスイ〇チってのは何のレバーの事なの?」

「えっ? スイ〇チですよ? 有名な任〇堂のゲーム機じゃないですか。ド〇クエ知ってて、スイ〇チ知らないとか、ありえなくないですか?」


 どうやら佐伯さんは何かに気付いたらしく、人の顔を見て何かに納得している。一人で納得してないで教えて欲しいんだけど。


「……そういう事か。なるほどね。真穂ちゃんと俺は全然違う時代から同じ時代に放り込まれたって事なのか」

「ちょっと何言ってるかわからないんですけど、それどういう事ですか?」

「俺の時代は、ゲーム機って言えばフ〇ミコンかマスタ〇システムだったんだよ。だから俺が遊んだド〇クエって3までなんだよ」


 え?

 マスタ〇システムはいまいち何の事かわからないけど、フ〇ミコンは知識として知ってる。昭和のレトロハードとして。

 という事は、佐伯さんって昭和の時代に亡くなってこの世界に来たって事?

 でも、そう考えたら色々と納得のいく事が多いかも。リアクションは古臭いし、ノンデリ行動連発でコンプライアンスもなってない。それもこれも昭和の人ならそうなのかもって納得がいく。


「凄ぇな。ド〇クエって11まで発売されるのかよ。じゃあさ、エフ〇フっていくつまで発売されてたの?」

「すみません。私、あんまりエフ〇フって興味がなくって」

「それは何? 真穂ちゃんが単に興味がないって話? それともシリーズとして落ちぶれてるって話?」

「……前者だと思います」


 その後もあのゲームはどうなった、このゲームはどうなったと聞いてきて、その解答にいちいち「うおぉ!」と叫びながら、嬉しそうな顔で酒を呑む佐伯さん。きっと私の事、未来からタイムスリップして来た人みたいに見えてるんだろうな。もっと色々教えていったら面白い反応返してきそう。


 ……ん? ところで私たち何の話してたんだっけ?

 えっと……えっと……あ、そうだ。中ボスの話だ。


「そんな事はともかくとして、ド〇クエがどうかしたんですか?」

「ド〇クエ? えっと……ああ! あのゲームにさ、『彷徨〇鎧』って出てくるの知ってる?」

「ええ。西洋鎧の敵ですよね」

「そそ。あんな感じなんだよ。西洋鎧が一人で勝手に動いて襲ってくるんだよ。素早いから彼女のメイスが当たらなくて、鎧だから俺の銃は歯が立たなくてね」


 なるほどね。何となく、『彷徨〇鎧』って言われると脳裏にチラチラと変態覆面パンツマンを思い出しちゃうけど、あくまで鎧の方ね。


「さて、そろそろ寝ようか。早ければ明日か明後日には地上に出れるからさ」

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