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異世界勇者の人助け  作者: 鳥羽こたつ
5章
80/125

できる!

二作投稿するにあたって、こちらの作品は今後週2くらいのペースになるかと思います。

また、9/11以降の投稿について活動報告に記載しているため、急に更新が途絶えたらご確認ください。

植物型モンスターは花弁を揺らしこちらの様子を伺っている。この世界に来てからは動物型のモンスターばかりを相手にしていたが、概ね私の知る世界のモンスターと同じ生態をしていた。ならばこの植物型も、その例に漏れないだろう。そうなると相手は炎の魔法に弱いのだろうが、持ち帰りたい花が近くにある以上それは使えない。

ならばどうするか?簡単な話だ。それ以外の魔法と、剣技でごり押せばいい。

私なら、私たちならそれができる。


「はぁぁっ!」


氷の魔法で礫を作りモンスターへと飛ばす。植物型とはいえ奴はモンスターだ。どういう仕組みかはわからないが、地上を移動する。つまりは一直線に礫を伸ばそうが、あの花は避けようとするのだ。そこにブレッドさんの剣撃が襲いかかる。

モンスターの意識は自らの体を切り裂こうとするブレッドさんに意識が移る。剣が茎と思われる部分に触れそうになった途端、彼女の体が宙に浮いた。私がやられそうになった時のように、モンスターから伸びた蔦がブレッドさんに絡みついたのだ。

だが、その攻撃方法は既に予測済みだ。伸びた蔦へと飛びかかり、一刀両断で斬り落とす。そして落ちるブレッドさんの体を抱き止めれば解決だ。

花は次に私を標的として認識する。蔦を絡み付けることでは勝てないと判断したのか、今度は鞭のようにして私へ攻撃を仕掛けてきた。

動きが単調だった。攻撃も避けやすい。そうして意識を引きつけている間に、ブレッドさんがモンスターの背後へと回り込む。その意識の範囲外からの攻撃に、モンスターはなす術もなく斬り刻まれた。


「やった!」

「いや、まだ!」


茎の部分から上が落ち、散った花弁が地面を覆う。しかし瞬きをしている間に、斬られた部分から上が再生していた。地面と同じ色の花が目の前にいる。


「嘘っ。反則じゃないの、それ!?」

「でも、復活にはエネルギーが必要なはず」


永久的な物などこの世の中にはないはずだ。どんな物だって終わりはある。


「復活ができなくなるまで斬り刻めば、勝てます!」

「そんなのできるの!?」

「できる!」


散った花弁を潜り抜け、伸びてくる蔦を斬り裂き、根本の部分から斬り落とす。

再び花が咲く。斬り落とす。花が咲く。斬り落とす…。

終わらない戦いのように感じられる時間ではあったが、それでも花の再生速度は落ちて行く。

最後は花が開く前に、魔法で作り上げた岩を落とし蓋をすることで、奴の再生を封じ込めた。

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