あまりにも寂しすぎる
誤字報告をしてくださった方、ありがとうございます!
そして今回は私事によりいつもより短いです。
その後もアタシたちは時折ダリダの家に通いつつ、ギルドの依頼を受けてお金を稼いでいた。ダリダは自分の家を使っていいと言ったのだが、予想通り、シロカがそれを拒んだ。
モンスター退治、依頼品提出、迷子の犬または猫探し、飲食店の従業員などなど。多種多様な仕事をこなし、旅費は少しずつ貯まっていった。
それにしても、シロカの多彩な才能には驚いた。犬や猫も簡単に見つけてくるし、苦手だと言った割には簡単な料理なら難なくこなせていた。本人曰く、「味付けが苦手ですので、レシピ通りに作って自分で味見をしないのであれば料理はできます」とのことだった。他のことについても、「色々こなす必要があったので、自然とこなせるようになりました」と語っていた。それでできるんだから本当にすごい人だ。
何はともあれ、そんな仕事まみれの数日を過ごしたことでお金は用意できた。そろそろ次の街へと向かおうかとシロカに相談を持ちかけると、彼女は快く頷いた後に一言だけ付け足した。
「ニアンダとダリダさんに挨拶しに行きませんか」
「ダリダたちに?」
「その必要があるかと。彼女たちにはお世話になりましたし」
確かにそうだ。こちらも彼女たちを助けたとはいえ、一泊させてもらった、一宿一飯の恩というものがある。連絡もなしにサヨナラというのは、あまりにも寂しすぎるというものだろう。例えそれがアタシたちのわがままであっても、やらないよりはマシだ。
そうと決まればすぐ行動だ。アタシたちはすぐにダリダの家へと向かうと、そこではニアンダちゃんが出迎えてくれた。
「お姉ちゃんは、今お仕事に行ってます」
どうやらこの町にあるパン屋で働いているらしい。わざわざ仕事先へ押しかけて話すことの内容でもないので、後でまた家に来ようとしたのだが、ニアンダちゃんの寂しそうな顔を見るとそれができなくなった。
結局アタシたちは料理をニアンダちゃんに教えつつ、ダリダの帰りを待つことにした。パン屋の賄いを持ってきてくらかもしれないとのことだったので、シロカからクリームスープのレシピを教わっていた。ちなみに、アタシの担当は例の如く野菜切り係だった。




