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ほほえみ社長  作者: とみた伊那
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2.ほほえみ社長との出会い・その二

 楽しそうに語る社長の夢とはこうだった。

 たまたま自宅が何軒かの開業医に囲まれている。そういう条件のため、ここを借りて薬局を開きたいという申し込みが何度かあった。もともと事業をするのが好きなので、そんなに良い条件の場所ならば他人に貸さずに自分で経営することにした。そのために薬剤師を募集してジュンちゃんと知り合った。ジュンちゃんが一人でやるのは大変だというので、もう一人薬剤師を雇いたい、つまり私も採用することにした。


 しかし社長が本当にやりたいのは薬局ではない。社長は岐阜にビルを一つ持っている。そこから家賃収入が入るので、それを元に事業を拡大していきたい。三宅島にもリゾートマンションを持っている。将来的にはそこを改造して観光客を呼びたい。そのマンションの水槽を作って新鮮な魚をお客さんに食べてもらいたい。そうだ、ここで薬局をやるなら、その各部屋に救急箱を置いて、そこの減った薬をどんどん補充販売していけばいい。

 そうやって一見関係ないと思われる事業を結び付けて、どんどん展開していくのが好きなのだ。


 さすがだ。今まで私はほとんど医療業界の人としか付き合いが無かった。違う畑の人は考え方が広い。そしてその社長の穏やかでキラキラした笑顔。こんなオーラを持った人と出会ったことは今まで無かった。


 それがこの日の面接の印象だった。

 しかしそれは考え方が広いのではなく、ただ思いついたことをしゃべっているだけ。そして百万ドルの笑顔は天性のペテン師であり、私には人を見る目が無かっただけだと、やがて思い知ることになっていく。


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