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ほほえみ社長  作者: とみた伊那
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3.まず、電話から始まった。

 私とジュンちゃんの二人で薬局開店の準備を始めた時だった。

「社長さんいますか? 」

 という電話がかかってきた。たまたまその時、社長が外出するために私の前を通り過ぎた。

「しゃちょ~、○○さんからお電話です」

 と伝えたころ、社長は例の百万ドルの笑顔で

「いないって言っておいて」

 と言って、足早に出かけていった。

 そっか~、社長は急ぎの用があるから留守と言って欲しいのか。単純思考の私はそのまま

「社長はただいま出かけております」

 と言って電話を断った。


 その後、社長宛ての電話がかかってくることが何度もあった。それは自分がかかわっている医療関係だけではなく、聞いたこともないような訳の分からない会社からの電話もよくあった。

 まあ、いろいろ事業を展開している人だから、付き合いも多いのだろう。

その都度

「留守だと言っておいて」

 サラリーマンたるもの、社長の指示には従うもの。そして大切なのは報告、連絡、相談というホウレンソウの実行。しかしながら毎回自分のやっている仕事の手を止めて、社長に取り次ぎ

「留守と言って」

 と言われる作業がだんだん面倒になってきた。やがて社長に取り次がず、自動的に

「社長は留守です」

 と答えるようになった。電話の相手も

「じゃ、いいです」

 と電話を切る。

 おかげで自分の仕事もすんなり進むようになった。なんて自分は手際が良いのだろう。


 しかし大人の社会では

「社長が留守」

 ということには、もっと深い意味がある。それをちゃんと読み取らなければいけない。


 しかし私の単純思考はまだまだ続いていく。



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