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精霊に口止めされ不自然に会話が途切れた
「どうしたのかしら?おしゃべりさんが止まってしまったわね」
微笑みながら首を傾ける母に
「えっとね なにかねフィーのまわりがキラキラしたの」
頭でも打ってキラキラこの場合は チカチカだろうかと心配になる母ソフィア
「どこか 頭とか痛くない?」
我が子の頭を優しく撫でる
「うん 痛くないよ」
撫でられて嬉しそうに答える
「でも心配ね マリア」
ロナウドに話を聞こうとマリアを呼ぶと
「お呼びですか?」
マリアが花瓶に水を入れてもってくる
フィーの摘んできた花を差し替えるためだ
「マリア フィーが転んだときにキラキラしたらしいんだけど ロナウドから何か聞いてない?」
「ソフィア様……」
花を持つ手が止まり 少し考えている風
「マリア?」
「あ……それについては ロナウドから聞いておりますよ お怪我はされていない様です」
少し変だなとソフィアは感じたが 気のせいだと納得して
「フィーはまたロナウドの言う事聞かなかったんでしょ?ダメよ心配させちゃ」
「ごめんなさい もうしません ちゃんと言う事ききましゅ」
しょぼんとする我が子をみてまた悶える
悪い母親だわと 自分を諌めるがお首にも出さず
「分かったわね ん~お利口さんね」
ギューッと抱きしめ 抱きしめられたフィーもギューッっと抱きしめ返す
母親に目的のお花も渡し
ご飯も食べてお腹いっぱいのフィーは
今はお昼寝の時間
マリアはフィーを寝かしつけた後に
ソフィアの所に戻り 今日のロナウドが見た キラキラの事をソフィアに話しに来ていた
「ロナウドがフィー様の周りがキラキラしていたと…言うのです」
「マリア………フィーもさっき言っていたわよね」
「ええ 聞きました
ソフィア様やはりそれは 『精霊のお気に入り』になってしまわれているのではないでしょうか?」
「『精霊のお気に入り』……」
この地方では 『精霊のお気に入り』という言葉がある
精霊は 全員が見える存在ではない
その人間の力を吸い上げて自分のエネルギーに変える だから心地よい力を持つものの周りに集まる それが
『精霊のお気に入り』と呼ばれる
お気に入りになった人間の要望を叶えたりする 元々気まぐれなところがあるので
全部を叶えてくれるわけでもなく 自然のルールで3つまでは必ず聞いてくれるらしい だがこれもお気に入りとの相性もあり
叶えてくれる要望も精霊が選んだりする
精霊の力は非常に強い
流石に死者を蘇らせたりは出来ないが
禁じ手と呼ばれる自然の摂理にギリギリの
事を出来たりする これをやってしまうと
その精霊は存在が消滅する
お気に入りに魅了されて 闇落ちする精霊もいる
ただ普通の人間には 精霊という存在が
居るとは認識されているので まぁあまり関わらないほうが良いとされている
人生を狂わされてしまうからとおもわれている 狂わせてしまうのは人間のエゴが大きいからではあるのだが…
「フィーに…
マリアが知っている限りで 『精霊のお気に入り』になった人っているのかしら?」
「いいえ 存じ上げません」
「私にも覚えがないわ マックの周りには居ないのかしら」
「遡ればいらっしゃいます やはり建国からの血統で御座いますので」
「そうね いらっしゃるわよねぇ
その方は精霊とどの様になったのかしら
ご存知ないかしら」
「お手紙でお伺いしてみましょう
いつ頃いらっしゃれるか」
「マリアそんな事したら 危ないわ!」
「大丈夫ですわ 弟が献上の物があるときいておりますから それと一緒に持っていってもらいますので」
「子爵にも申し訳ないのよ いつもドキドキするの バレたりしないか子爵や周りに迷惑をかけないかと心配なの」
「ソフィア様 ありがとうございます
ですが かの方も我が子爵家を潰すことは出来ないと思います」
「そうだといいのだけど……」
「フィー様に差し迫って何かが起こるとは考えにくいので暫く様子を見ましょう ロナウドにはよく見ておくように言っておきます ソフィア様は余り気にかけることが無いようにお過ごし下さい マック様が来られた時に玄関でお出迎えができませんよ?」
「もう!大丈夫よ!たぶん……頑張るわ」




