23.真実に近づいていく二人
「………くそっ!やはりいないか!!」
大家であるツネに、マリアたちの部屋を開けてもらうと、モトキ警部は乱暴にドアを開けた。
マリアたちがもしかしたらその部屋で死んでいる可能性がある事をツネに伝えると、ツネは慌てた様子でその部屋のスペアキーを持ってきた。
しかし、部屋にはマリアとユウの姿はない。
「……やはり、捕まらないために逃亡している可能性が高いですね」
サザワ刑事がそう言葉を綴る。
「くそっ……。何処にいるか分かればいいんだが……」
モトキ警部が悔しそうな顔をしながらそう言葉を発する。
「……モトキ警部、やはり二人共スマートフォンはここに置きっぱなしですね」
部屋を捜索しているサザワ刑事が部屋の隅に放置してある二台のスマートフォンを見て、そう言葉を綴る。
「スマートフォンの位置情報で何処にいるか分かるかもしれないから敢えて置いていったかもしれないな」
モトキ警部が忌々しそうにそう言葉を吐き出す。
「サザワ、とりあえず何か手掛かりを探すぞ」
「はい」
モトキ警部の言葉にサザワ刑事が返事をして二人で部屋を捜索する。しかし、部屋からは特に不審なものが見つからず、二人が何処に逃亡したのかが全く分からない。
その時、玄関のドアに備え付けてある郵便受けにサザワ刑事が目を付けたのか、その中を探る。
その郵便受けの中には長いこと留守にしているからか、いろいろなチラシや郵便物がごった返しのように入っていた。サザワ刑事はその郵便受けの中身を全て取り出し、一つ一つ確認していく。
その中の一つに目が留まり、その郵便物を広げる。その中には「郵貯カードを持っている人限定特典」と書かれた広告が出てくる。その広告が入っていただけで、他には特に入っておらず、宛名を見るとユウあての郵便物だという事が分かる。
「モトキ警部、もしかしたら旦那さんの方は郵便局のカードか通帳を持っているのではないでしょうか?」
サザワ刑事がモトキ警部にその広告を見せながらそう言葉を綴る。
「もし、旦那さんがカード、もしくは通帳を持っているのだとしたら、お金を降ろした場所から二人がどの辺りにいるか特定できるかもしれません」
サザワ刑事の言葉にモトキ警部の瞳が鋭く光る。
「……そうだな。郵便局は全国にあるからな。持っているのだとしたら、そこから割り出せるかもしれないな」
モトキ警部がそう言葉を綴り、どこでお金を降ろしているかを調べるためにその部屋を出ようとする。
その時だった。
「…………あれ?」




