11.暴かれた秘密
マリアが何かを見つけてそう声を出す。
マリアが見つけたのは年季が入っている古いアパートに張り出されていた張り紙だった。
その張り紙には「空き部屋あり」と書かれており、大家はそのアパートの一階に住んでいる事が書かれている。
マリアとユウが大家の部屋を訪ねると、出てきたのはかなり高齢の男性だった。
「あの……、良かったら空いている部屋をお借りできないでしょうか?」
ユウが男性に恐縮しながら、申し訳なさそうにそう声を発する。
「それは構わんが……」
男性が少し不思議そうな顔をしながら、そう言葉を綴る。
「突然、申し訳ありません。泊まる予定をしていたホテルが何かの手違いで泊まることができなくなってしまったんです……。なので、良かったらお部屋をお借りできると助かるのですが……」
マリアが、深々と頭を下げながら、必死の思いでそう言葉を綴る。
「それは大変だったなぁ〜。そういう話なら貸したるよ」
男性が微笑みながら、そう言葉を綴る。
「あ……ありがとうございます」
ユウがそう声を発して、マリアと一緒に深々とお辞儀をする。
そして、大家は鍵を渡してくれた。
その鍵をユウが受け取り、マリアと二階の階段を上がり、その部屋を開ける。
部屋は古さを感じさせる空気が漂っていた。ところどころに剥がれかけている壁紙、キッチンも古く、お湯が出るような蛇口では無いことが一目でわかる。
ユウとマリアはその部屋に荷物を置くと、二人で肩を並べながら壁を背にその場にしゃがみ込む。
「これからどうしたらいいんだろう……」
ユウがポツリと呟く。
ユウとマリアは眠ることなく電車でここまでやって来たので、しばらくすると、二人は壁に背中を持たれかけたまま、眠りに落ちていった。
***
「……これを使って相手を脅していたかもしれないですね」
刑事課にある自分のデスクでコーヒーを飲んでいるサザワ刑事が、写真を見ながらそう言葉を綴る。
「可能性はあるだろうな」
モトキ警部がお茶を啜りながらそう返事をする。
シマノのノートパソコンから出てきた写真は、女性がわいせつな行為をしている写真だった。それも一枚ではなく何枚かいろんなポーズで取られている写真で、その写真の顔を見ると、どれも同一人物だという事が分かった。
「………被害者があんな細工をしていることから、脅すためにこれを制作した可能性は十分にありますね」
サザワ刑事がため息を吐きながら、そう言葉を綴る。
何枚も出てきた写真の顔はどれも同じ女性の顔だが、解析チームの一人がその写真に違和感を覚えて深くその写真を調べてみると、女性の顔だけ、フェイク加工してすり替えられていることが分かった。
「とりあえず、例の河川敷で見つかった男の事を調べながら、この写真に写っている人物が誰かも調べて行こう」
「分かりました」
モトキ警部の言葉にサザワ刑事が返事をして、二人は刑事課を出て行く。
今の時点ではどちらの事件も特に手掛かりがなく、モトキ警部とサザワ刑事は同時にこの事件を調べていた。
***
「あれ?一つ足りない……」




