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罪の銀翼  作者: 富嶽 ゆうき
第二章 決別 敵と味方
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攻勢をかける日本

 

 その日、アヴァロニア侵攻案が議会を通過した。国防省は直ちに作戦開始を許可。侵攻まで秒読みとなった。

 その情報は諜報員によって富士川にも伝えられた。無論、三人にも。



  * * *



「予定時刻まであと一時間。総員格納庫にて待機」

 航空母艦 玄龍。日本海軍が有する正規空母だ。

 太平洋を東進中の玄龍は、同型艦と共に、僚艦に守られている。搭載しているのは月光。

 玄龍は一般的な航空機用の母艦であるが、長時間飛行可能な拡張戦術機が開発されたために、それを載せる事となった。


 艦隊の総艦載機数は一個師団。第一師団が丸ごと載っていた。統率するのは師団長 高峯(たかみね) 茂義(しげよし)中将である。

 彼らは、作戦案が固まった段階で日本から出撃していた。目標はマーカス。日本が解放された今ではアヴァロニア軍の前線基地となっている島だ。

 ――高峯は息巻いている。これが我々の反撃の第一歩になるのだと。

「補給完了確認。武装搭載確認」

 甲板下の格納庫に並べられていた月光が、けたたましい警告音と共にエレベーターで甲板上へと運ばれて行く。所狭しと並べられる月光。その数は百を超える。壮観だ。

「総員搭乗!起動状態で待機!」

 第一師団傘下の兵が次々に月光へと乗り込む。一機につき二人の整備員が控え、直前までチェックを行っている。

 黒い機体の紫がかった目に光が灯る。


「発進!」

 その声を聞くやいなや、各機へ合図が送られる。

 前方から順に、次々に飛び上がって行く月光。僚艦からも月光や、護衛の戦闘機が飛び立つ。

 見送る乗組員。その表情は晴れやかだ。



  * * *



 時系列を少し遡る。

 富士川は独自のレーダーを使い、日本艦隊の動向を捉えていた。もちろんそれは蓮二らにも伝えられる。

「行くしかない、か」

 蓮二は寂しげにそう言った。

「私も行くよ!」

「ダメです」

 結の申し出を却下したのは草鹿である。

「なんでよ」

「訓練で着実に連動性をあげてるとは言え、まだ使いこなせてるわけじゃないんですよ?一対一なら何とかなりますが、多数相手じゃ手に余ります」

 草鹿の言はもっともだった。

 富士川の試作機を使い始めて数週間。今までとは全く異なった特性を持つ試作機は、従来の日本軍機に慣れた結にとって、操縦は難しいものなのだ。スペックが高い分、パイロットに要求する要素も大きい。

 現状では、月光を数機一度に相手できるかどうか怪しい、という状態だった。

「じゃあ、俺一人で行きますよ」

「ちょっと、大丈夫なの?」

「たぶん、ね」

 蓮二は申し訳なさそうに苦笑いをする。結はそれが心配だった。

「じゃあ、行ってくる」

 シュトラーフェは既に監視のない場所で拡張戦術機に変化している。あとは蓮二が乗り込むだけだ。

「……行ってらっしゃい」

 結のその言葉には、悔しさのようなものが含まれてるように思えた。



  * * *



 シュトラーフェは、拡張戦術機を発艦させようとしている日本艦隊へと飛んだ。ステルス機能は使っているため、目視されることがなければ見つかることはない。

 しばらく飛ぶと、海上にそれが見えた。

 日本が運用する航空母艦及びその護衛艦だ。

 シュトラーフェと蓮二は一直線に向かう。


 はずだった。

私ごとですが、俺妹ポータブルを買いました。

楽しいです。

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