↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄井君は召喚されたので異世界を漫遊する~家族の秘密を知った件~  作者: 池中織奈


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
202/207

幕間 女神は愛しい人と共に故郷を歩く ⑥




「ねぇねぇ、博人、次は何処向かう??」


 私、乃愛は博人に向ってそう言って笑いかける。

 神界を後にしてまた地上をぶたぶらしている。私の博人が異世界を見て回りたいって言っていたのだもの。


 それにしても博人には私だけでいいのに、他のものにも興味津々なんだから!!

 私だけに興味を持ってくれたら一番いいのになぁ。




「んー、どこ行こう? 人里の方ならどこでもいいかな」

「ねぇ、博人、他の人に興味持ったら駄目だからね? 遊ぶのは全然いいけれど」

「僕には乃愛だけだからそんな心配はいらないよ? いい加減、乃愛は僕のことを信頼してほしいな」

「むぅ……信頼はしているよ? でもね、私の博人は唯一無二で、魅力的でしょう? 私のダーリンにちょっかいをかける異性が出るのは嫌だもん」

「人里行く代わりに、後で構ってあげるから」

「それなら……うん、いいよ」



 ああ、博人は私のご機嫌を取るのが本当に得意だ。

 博人は浮気をするような人じゃない。それは知っている。でもそう、本気になったら別だ。

 ……もし長い生の中で、私の博人が、私以外を見たら……ってそれを想像するだけで嫌だ。私にとって博人は特別。一番大好きな生物。私が唯一夫にした生物。

 博人がもっと私に夢中になってくれるようにしないと。私以外を見ないように。よそ見をさせないように。



 でも博人が構ってくれるならいいかって思う私は、凄く単純かも。他の生物からこんなことを言われても言うことなんて聞いてあげない。でも博人は異世界で遊びたいんだもんね。

 博人が私の発生したこの世界に興味津々でいてくれることは嬉しいよ。私は博人が楽しそうにしている様子を見るのが好き。悲しい顔とか、つまらなさそうな顔よりも、笑っていて欲しい。

 生き生きとしている方が魅力的だもん。

 常にいつでも余裕があるのも博人だよ。私がどれだけ神力をあふれ出させてもいつも通り。

 ……人間としての枠組みから、神へと昇華されていてその力を感じやすくなっているはずなのに。



 やっぱり私の博人は、何があっても変わらない。




「ねぇ、博人は人里で何をしたい? やりたいことがあるなら、何でも叶えてあげる」

「やりたいことは僕が自分で決めるからいいよ。どうせなら乃愛と一緒に地球では出来ないことをしたいとは思うけれど」

「地球では出来ないことかぁ。沢山あると思うけれど」



 地球とこの世界では、全く以って違う。

 だからこそ博人が楽しめることは沢山あるだろう。


 特に博人は、ゲームや漫画といったものも大好きだったから。




 ……博人ってやっぱり面白い。

 だってそういうものに興味津々だったなら、私っていう存在が傍に居たらもっとその力を使おうとしてもおかしくないのに。

 少なくともそういう人間の方が世の中には多い。


 それでも博人は人間だった頃も、神になっても、何も変わらない。

 そのことを実感すればするほど、私の博人だなって嬉しくなる。




「冒険者登録してちょっと冒険するのもあり? って思ったけれど、あんまりそういうのはやらない方がいいかな」

「周りへの影響を気にしている? そんなもの、気にする必要はないよ」



 他のどんな生物が何を言おうとも、嘆こうとも――そんなもの関係ない。私は博人の望みが叶えられるなら、どんな影響が出ても全く問題ないって思っているぐらいなのに。

 博人はそれが分かっているからこそ、ストップをかけるんだろうな。



「乃愛はそういうけれど、僕は大騒ぎになるようなことはしたくないかな。まぁ、冒険者登録はしなくても、冒険者の真似事するとかでいいかもね。そもそも僕はちょっと関心があるだけで、そういうことで生計を立てたいわけじゃないし」

「博人は私が養うからただ好きなようにすればいいよ?」



 地球に居た頃、博人の働いたお金で生活していた。私が幾らでも、異世界の品を売ったりしてお金を増やせるのに。だから私がこの世界では博人の面倒を見るの。


 そもそも私達に人の世のお金なんて関係ないもの。




「じゃあ、人里についてから考えるか」

「うん。そうしよう。時間は幾らでもあるから、全部やろう」




 博人がやりたいことを全て叶えてあげて、博人が私からもっと離れられないようにしなければならない。



 ああ、でも人里で博人のことを蔑ろにする人族でもいたら即座に殺してしまいそう。……博人が嫌がったら、自重はするけれど。でも私の博人だもん。

 地球に居た頃も、博人を馬鹿にする愚かな生物は居た。命は奪わなかったし、神としての力を使わずに報復した。



 この世界は私のテリトリー。

 私は神としての力を発揮するのが当たり前な状況。



 だから博人は、こちら側の常識に合わせてはくれるんだろうな。




「そうだね。時間は幾らでもあるか。それにそのうち咲人にも会いにいきたいし」

「……うん、それも落ち着いたらね?」



 ああ。二人っきりがいいから、出来る限り時間は先伸ばそう。

 子供は大事だよ。博人との子供だから。だけれども、博人を独占したい。



 ……だから咲人、私はいいけれど博人まで呼ぶようなことに巻き込まれないでね?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。