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GENTLE LIFE  作者: 一聖
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76/322

BUFF

朝食後、一休みしてクラマの魔導銃を頼みにロバートさんの所へ。

小梅達は森で遊ぶそうだ。レイさんといっしょに徒歩で行く。


「ロバートさん、いらっしゃいますか?」


「こちらへ。」 いつもの商談室へ。


「おうカエデ、久しぶりだな。」


「ロバートさん、あの新しい銃やばいです。結界まで破壊します。

 シュリ叔父さんに怒られました。」


「封印か?」


「なんとかダンジョン深部での使用許可をもらいましたので、実験は存続

 できました。」


「ふぅ、良かった。あの銃は可能性を広げるからな。で、今日は?」


「友人に頼まれて魔導銃を1丁、購入したいです。」


「丁度いいのがある。見るか?」


「お願いします。」


出てきたのはデル君とホーンを足した様な魔導銃。魔石をマガジンタイプに

したんだ。これは、カッコイイ。


「カックイイですね。」


「カックイイだろ。試しに貴族の何人かにモニターしてもらってる。

 それ、やるから友人にも頼んでくれ。」


「ラッキー、ありがとうございます。ホーンのお礼も含めこれをお納め下さい。」


「こ、これは!まさか!」


「弾丸精製のサーキットです。」 これは僕のオリジナルだ。


「いいのか?」


「これを、リボルバーもしくはマガジンに転写してくれれば弾丸問題はとりあえず

 クリアーです。ブラックボックス化はして下さい。」


「自分で開発できなかったのは悔しいが、これで実弾銃の製造ができる。」


「デザインは決めてるんですか?」


「まあ、初めてだしリボルバータイプはライノ。マガジンタイプはベレッタだな。」


「おお、完成したら見たいです。」


「ああ、連絡する。」


ロバートさんの所をおいとまし、キャロルの所へ。


「キャロル、キャロルー。」


「これはカエデ様、お久しぶりでございます。」


「いろいろ忙しくてさ。」


「スローライフは?」


「それを言われると悲しくなるよ。しかーし、今日はスロライグッズを

 買いにきたのだよ、フフフ・・。」


「スロライグッズ・・・。」


「ハンモックを、ありったけ下さいな!」


「・・・。」


ここに、空前のハンモックブームが幕を開ける。


帰りに言い訳カフェでお茶をする。レイさんはケーキセット。


「そんなにハンモックを買ってどうするんですか?」


「いろいろだよ。まずカモナの森に設置してもらって、BPにもたくさん

 吊るして精霊達にも使ってもらう。帝都のスノさん達に送る。

 エルの娘さんにも頼まれた。」


「なんですか、そのプチブームは?」


「みんな心の片隅で、スロライを求めているんだよ。レイさんだって涎を

 垂らして熟睡してたじゃない。」


「ええ、とても気持ち良かったです。・・涎でてました?」


「つまり、そういう事なんだよ。」


「なんか、納得はしました。」


「じゃあ、BPへ行こう。ハンモックを吊るして、ウヒヒヒ焚火でランチだ。

 カエデ課の手が空いてる人も誘おう。リリーさんは?」


「リリーは今日、マリア課のヘルプです。酒造りの。」


「・・・呑んでるね。」


「呑んでますね。」


「よし、ほおっておこう。」


商店街で焚火ランチ用の食材を買い足し、魚屋のおっちゃんに勧められてエビやら

ハマグリやらカキを大量購入。7歳児の買い方ではない。これもスロライの為だ。

屋敷に戻り僕はBPへ、レイさんはカエデ課を呼びに行った。

途中で会った精霊達にBPにランチを食べに来るように伝える。

わーわー言いながら仲間達を呼びに飛んで行った。あっ、まずいかな。

何人いるんだ?まっいっか、なるようになるさ。それがスロライ。

BPに着くと小梅達が魚を獲っていた。

んっ?開いて干してる。なんで幼児達が干物を作ってんだ?

そういえばナイフ貸したな。しかも鮭がある!この川、鮭が登ってくんの!


「小梅、なんで干物を作ってんの?」

「バイト。」

「ダニエルさんに頼まれました~。」

「現金収入。」

「そうなんだ・・獲りすぎないようにね。」

「大丈夫。」

「リーファン様が好きなだけ獲れ~って。」


「リュウちゃん、なんか聞いてる?」


「マルテアのお礼だそうだ。」


「気にしなくていいのに。だがしかし、ありがたく頂こう。」


「お主の割り切りは、いっそすがすがしいのう・・。」


「川魚の塩焼きはお酒のあてに丁度いいって、大人達に大人気だから。

 僕は鮭が好き。」


さて、ウヒヒヒ火を熾そう。


「ニイ。」


ニイを呼ぶと目をキラキラさせて来た。


「焚火か?」

「うん。今日は3か所作るからさ、手伝って。」

「まかせろ。」

「魔法は使っちゃ駄目だよ。」

「わかってる。」


予備のファイヤースターターと麻紐を渡す。


「ファイヤースターターは、あげるよ。」

「本当か!」


刀よりグロックより喜んでいる。

ここに3人目の同志が爆誕した。さすが、炎の狛犬。上手い!一発着火だ。


「ニイ、2つ目もお願い。」

「まかせろ!」


3つの焚火を育てる。ああ、やっぱ最高だ!


「焚火っていいよね。」

「いいな!」 十分、料理ができる大きさになった。


「カモナ、金網の予備ってある?」

「ございます。」


「よし、じゃあ海鮮&肉BBQを始めよう。」

「わーい。」


カエデ課のみんなにも手伝ってもらう。魚屋のおっちゃんに勧められたのを

全部焼く。秘伝のタレをいろいろかけてく、鮭も鮎と虹鱒の開きも焼く。

これだけあれば・・・。


「さあ、めしあがれ!」


10分後、完食・・・。そんな・・・。


「精霊って・・けっこう食べるんだね・・・。」


「そうですね・・というか人数の問題では?先程、メイド長が森が発光してると

 言って血相かえて来ましたよ。カエデ様を見て溜息ついて帰りました。」


「・・・・。僕達も食べようか・・。肉しかないけど・・。」


それでもカエデ課の人達は初めてだったので喜んでいた。炭火で焼くと美味しい

からね。ランチの後は、ハンモックをたくさん張った。


「みんな、好きに使って!」


焚火はニイと火の精霊が面倒を見てる。あとでコーヒーとクッキーにしよう。

世界樹の木漏れ日の中、昼寝だ。

いやあ~まじ最高!世界樹からマイナスイオンが降り注いでいるようだよ。

ようだよ、じゃなくたぶん本当に降ってきている。

あれ?桜花とマリンも寝てる。あとでこの間のお礼を言おう。

僕も眠くなってきた、寝よう・・。


カモナに起こされ目が覚める。


「コーヒーが入りました。」


焚火を囲んで、コーヒー&クッキー。


「桜花、アクア。この間は結界を張ってくれてありがとう。」


「お礼を言うのはこっちよ。世界樹が前より元気になったわ。」


「そうね。良いか悪いかわからないのだけど、あの森は再び豊かになるわ。

 ここほどではないけどね。」


「エルフの森はアサヒがなんとかするでしょ。してもらわないと困るよ。」


「そうね、さすがにもう眠らないと思うわよ。」


「エルは?」


「今、エディットに精霊王の引き継ぎしてるわ。」


「ここで余生を送るって言ってたわ。」


「そうなんだ。まあ、僕は大歓迎だけど。」


「ねえイカルガ、今はカエデか・・。泉を作っていい?ここリーファンの

 お陰で水がとても綺麗なの。」


「いいよ。うんと綺麗なの作ってよ、そこを第2ベストプレイスにするから。

 バート叔父さんには話しておくから。」


「まかせて!」


「そういえばサラを見なかったけど、今回いた?」


「ああ・・サラは今ちょっと大変なの。」


「ストップ!フラグはだめ、絶対。」


大量の干物と鮭を厨房に運ぶ。ダニエルさんに話を聞くと、鮎と虹鱒は人気で

これだけあっても割とすぐなくなるそうだ。新鮮な鮭も手に入り喜んでいた。

3人に余っていた革袋を渡し、ダニエルさんから結構な額の銀貨をもらっていた。

サバイバルナイフを用意しようか、切れるやつ。

明日、カモナのレイピアを取りに行った時、購入しよう。

夕食まで自室に戻って、一休み。

クラマの魔導銃のサーキットを組んじゃおう。霊力、余ってそうだから3枚で

いいな。雷や氷や水を使う火伏の神って・・・まっ、いっか。


「小梅達は、これからも干物を作るの?」

「頼まれたら。」

「そっか。じゃあ、明日ガークさんの所でナイフを用意しよう。」

「うん。」

「夕食いこう。」


3人を連れて食堂へ。早めの時間なの割と空いてる。

僕は昼に食べそこなった干物定食、小梅達は鮭定食。


うわ・・何これ?神獣と神の使いが作ったから?素材もリーファンの清流で育った

鮎だからなのか?やばいな、叔父さん達知ってるかな?

これバフが付いてる。体力回復と魔力回復、両方付いてるよ。

う~む、謎だが悪い事ではない。

唸りながら干物を食べていると、マリア先生とリリーさんが来た。


「なに、唸ってるの?あら、干物。いいわね。」


「是非、食べてみて。驚くよ。」


2人は早速注文。マリア先生が虹鱒の干物、リリーさんが鮎の干物。

いただきます。パクッ。


「!」


「ねっ、美味しいでしょ?」


「すごいわねえ、こんな干物食べた事ないわ。」


「おいしー。神居酒ほすい~。」


「その干物は小梅達がバイトで、森で作ったものだよ。」


「へっ?幼児が干物作り?お金に困っているの?」


「困ってるのかな?そういえばお小遣いって渡した事ないかも。リリーさんは?」


「私もありません。人化するとは思ってなかったですし・・。」


「小梅、お子遣いっている?」

「いらない。」

「イチも?」

「必要ないですう~。」

「ニイも?」

「うむ。」

「バイト代は、何に使うの?」

「土産代。」


ええ子たちやー。いや、問題はそこでは・・いや賃金も問題だがバフの話が先だ。


「マリア先生、賃金については後で話し合うよ。それより、その干物に

 バフが付いてる。」


「バフ付きの干物・・・。珍妙ね・・。」


「うん。でも確かに体力、魔力を回復するよ。」


「それで唸ってたのね。」


「まあ特に問題があるわけじゃないけど、バート叔父さんに報告はしておいた方が

 いいかなって。」


「そうね。もう来ると思うけど・・あっ、来たわよ。」


「おっ、みんな干物とは渋いな。」


「バートも食べてみて、驚くわよ。」


「んっ!またカエデが何かしたのか?」


「僕じゃないよ!」


バート叔父さんはマリア先生と同じものだ。仲いいな!おっと、危ない。


「これは・・旨いな。しかし・・・。」 メガネを外した。


「バフ?どういう事だ・・。」 さすバー、気がついたようだ。


「小梅ちゃん達が作った干物だそうよ。」


「幼児が干物・・・。いや、そこじゃないな・・。カエデ、説明できるか?」


「うん。たぶんだけど、神獣と神の使いが作ったっていうのと、リーファンの

 清流の相乗効果だと思うんだけど・・・。」


「なるほどな。」 しばし考えるバート叔父さん。


「小梅ちゃん、干物作りは楽しいかい?」

「うん。」


「そうか・・。まあ、楽しいならそのままでいいのではないか?バフ自体は貴重

 だから限定にした方がいいけどな。」


結局ダニエルさんに頼まれたら作るという事に、ダニエルさんにバフ効果の話を

伝えて1日限定20食にしてもらう。ダニエルさんもさっき食べたみたいで

どうりで元気がでるはずだと・・そうなるとギャラが銀貨というのは足りない

のではないか?というバート叔父さんの指摘を受け、金貨にランクアップ。

本人達はお土産を買えればいいわけだから、金貨になったからといって

特に喜ぶ感じもない。

バート叔父さんが、大金になるかもだから3人分の口座を作れと、管理は僕と

レイさん、リリーさんがそれぞれする事に。


「私よりお金持ちになってる未来が見える。」 その通りだ春日部。


「使いこまないでね。」


「使いませんよ!」


もしかしたら、将来自分達で防具とか刀とか買うようになるのかな?

それはそれで寂しい気がする。自立した従魔って・・・。

雇用契約については、後で話し合おう。


「バート叔父さん、それとアクアが森に泉を作るって。」


「一応聞くが、アクアとは誰だ?」


「水の大精霊のアクアさんです。いだだだだ!」


「それでなくても森が大変な事になってるのに、さっきも発光してて大騒ぎに

 なってたんだぞ!」


「そ、それは精霊達がBBQに舌鼓を・・いだだだだ!」


「おまえか!」


「カエデちゃんは、あれね不可抗力で騒ぎを起こす天才ね。それで母さんが

 『カエデ様・・・』とかつぶやいてたのね。」


「アクアの泉があれば、完全回復薬を作るの楽になるから!」


「説明しろ!」


ふぅ、やっと解放された。まじ、あとで身長測ってもらおう・・・。


「宿り木の葉で作れるけど、その時に綺麗な水で作ると質が上がる。」


「ああ、それはボタンから聞いている。リーファン様の清水でかなりの純度の

 物を作れると報告を受けている。」


「清水と違って、泉の水は魔力が大量に含まれてるんだ。飽和してると

 いってもいいくらい。」


「嫌な予感しかしないが、それで作るとどうなる?」


「万能薬になるっす。」 バート叔父さんが崩れ落ちた。


「ようは泉の水は、霊水ってことね。」


「そうだよマリア先生。で、その万能薬をそのまま使えば蘇生薬。100倍くらい

 薄めれば完全回復薬になるんだよ。」


「ああ・・秘密が加速度的に増えていく・・・。」


「泉を作るのはいいとして万能薬の件は、ボタンが戻ってからでいいんじゃない。

 完全回復薬の方も、まだ商品化してないし。」


「そうだな・・・。」


「ちなみになんだけど、その霊水でお酒を造るとどうなるの?」


「・・・ソーマっす。」


「・・・やはりな。」


泉はオーケーでそれ以外の事は保留。万能薬が必要な事も今はないし、将来的に

保険でガーネットとタチバナの分くらい作ればいんでないかい。

さあ、僕達は入浴という名の水遊びだ。カモナの風呂の方が広いからそっちで。

最近、僕らの間で潜水遊びがブームだ。小梅達は長時間、潜っていられる。

さすがに人間の僕は1分位が限度だ。水の中でも呼吸ができる魔導具を作ろう。

ウヒヒヒ・・・。キャロルに魔導具職人を紹介してもらおう。


新キャラ登場の予感・・・。




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