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GENTLE LIFE  作者: 一聖
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GUNNER

いつも通り祠に参拝して、森をランニング。途中でラウさんに会った。


「おはよう、ラウさん。」


「おはよう、カエデ。シュリから結界の件は聞いた、助かるよ。これで屋敷側の

 守備ができる。コウヤも少しゆっくりできると喜んでた。」


「良かったよ。働き過ぎはだめだからね。」


「ああ、そうだな・・。」


森はリーファンの祠の・・いや、みんなの祠のおかげだな、日に日に神聖さを

増していっている。森自体が聖域になっちゃうかも。半神2人と神格持ちが

いるし。あと寄り木と桜も。


「小梅、朝ごはんに行くよ。」 念話にて。

「うん。」


「ボックルも行こうよ。」


「わかった。」


「どうだい、森は?」


「木々のざわつきがなくなった。精霊達が喜んでるよ。」


「良かった。」


「それで、カエデ・・・。」


「なんだい?」


「・・・王が来るって。」


「えっ!なんてった?」


「精霊王が、近々来るって。」


「えっー、まじで?」


「まじ。」


まずいな。知り合いではあるのだが、日々いろいろ事件が起こりすぎた。

昨夜、闇ギルドを潰してきたばかりだ。グリグリとアイアンクローで頭がもたん。


「来てくれるのはありがたいけど、少しだけ待ってってイカルガが言ってる

 と伝えて。」


「イカルガ?そう言えば、わかる?」


「うん。」


「わかった。」


少し時間を延ばして様子を見て、叔父さん達に伝えよう。精霊王エルの来訪は

決して悪い事ではない。いっそう、森が豊かになるだろう・・。

しかし。タイミングが悪い、神楽の件が終わってからにしよう。そうしよう。

食堂に着いた。小梅達はすでに食べ始めている。


「みんな。おはよう。」

「うん。」

「へいきですう~。」

「うむ。」


レイさんとリリーさんも来た。顔が青いけど。


「二日酔い?」


「あの方達は、うわばみです・・・。」


「当分、お酒はいいです・・・」 2人はお茶漬けだ。


「まあ、今日はオフにするからゆっくりして。」


「「ありがとうございます。」」


「それで、明日なんだけどみんなの武具が出来上がる頃だから、予定の確認だけ

 お願い。都合がつけば、取りに行くから。」


「わかりました。」


「小梅達は?」

「ベストプレイス。」

「了解。もう大丈夫だと思うけど、カモナ、同行してあげて。」

「かしこまりました。」

「僕はダンジョンに行って、トラップの様子を見てくるよ。」


解散。小梅達はカモナを伴ってベストプレイスへ。レイさん達はフラフラしながら

自室へ。僕もいったん自室に戻り、ダンジョンへ転位。受付嬢にモンブランを

たっぷり渡し、ドミニクの所へ。


「おはよう、ドミニク。昨日ぶり。」


「ええ、おはよう。」


「様子はどうだい?昨日の今日だから、さすがにヒットしてないだろうけど。」


「そうでもないわよ、何回かヒットしてるわ。」


「全く・・見れる?」


「見れるわよ。これね。」モニターにトラップの森が映し出される。


「これは最初のお客さん。槍の人とエクソシストかしら?2人組ね。」


「十字槍か、ステリアだ。同盟国なんだけどね。」


「まっ、同盟なんてそんなものよ。」ゼゼコンビにボコボコにされてる。


「弱っ!」


「これなら、ダンジョンの冒険者のほうが、よっぽどましね。」


「確かに。アンデットとかゴーストには強いんだけどね。この実力でうちに潜入

 しようなんてあきれたもんだ。」


「聖魔法はおもしろいわ。浄化の力でどう戦うのかしら?いい研究ができそう。」


あっという間にボコボコにされ、仮想空間の外へ。ステリアっと、メモメモ。


「2組目よ。」


「あっ!デル君ノーマルだ。という事は商人かな。」


「へぇ、あれが魔導銃なのね。弾丸な事は弾丸なのね。」


「そうだよ、魔法の弾丸。言葉にするとなんか恥ずいよね。」


「フフ、確かに。魔弾くらいにしとけば?」


「今度から、そう呼ぶよ。僕は魔導銃より実弾銃の方が護身に向いてると思う。」


「どうして?」


「魔導銃は、使用者の魔力量とか技能に左右されるんだ。」


「ああ、そういう事ね、使用者がだめならデル君もだめ。」


「僕もデル君を使うけど、というかオリジナルだね、レールガン位は撃てるよ。

 それでも、魔力に関係なく撃てる実弾銃は魅力的だよ。」


「はい、決着。ゼツ君の出番はなかったわね。」


「ゼン君の銃ってライノじゃん。また、レア銃だね。」


「予備があるわよ、持ってく?」


「いいの?」


「いいわよ、そのかわりと言っては何だけど私もデル君が欲しいわ。IAと

 AIの違いの研究がしたいの。」


「了解。今度来る時に持ってくるよ。」


「よろしくね。次が今の所ラストね。」


どれどれ、おっ、黒装束の本格派だな。他の領の暗部だろう。


「あっ、消えたわ。」


「光学迷彩だよ。」


「へぇ、公安○課じゃない。変なところでSFチックね。」


「フフ、そうだね。でもあれだとゼツ君に通用しないよ。見てて。」


ゼン君は見失ってるようだ。ゼツ君がアイスランスをぶっ放す。(回転付き)

どこぞの暗部に風穴が開いた。ゼツ君、それはランスじゃなくてドリルだよ。


「ねっ、あれは姿を消すだけなんだ。匂いと音は消せない。」


「それは鼻と耳がいいゼツ君には、意味ないわね。」


「光学迷彩はモンスター側に使われると、かなりやっかいだよ。」


「保護色を、科学的にやればいいんだったわね。」


「そうそう、光の屈折率の計算を・・って、ドミニクの方がプロじゃん!

 プロ博士じゃん!」


「フフ、理屈はわかるわ。」


「しかし、これはテレビがないからかもだけど、結構楽しいね。」


「そういうものかしら?私はテレビを見てなかったから・・けど、楽しいのは

 わかるわ、研究材料がいっぱいよ。」


「フィードバックできれば嬉しいよ。それと明日、雪原のボスにアタックする。」


「了解。」


自室に転位。ロバートさんにドミニクの魔導銃を発注してこよう。

光彩(改)発動、徒歩で行こう。屋敷を出て、まずは腹ごしらえ。


「おや、カエデ様。久しぶりだね。」


「久しぶり、唐揚げ定食お願い。1人だから唐揚げを少なくして。」


「あいよ!」


うまい!定期的に食べたくなるな。唐揚げに満足しロバートさんの所へ。

前に来たときよりも、更に大きくなっている。暗部もしっかりいる。


「ロバートさん、いらっしゃいますか?カエデ・ガーネットです。」


「はい、カエデ様はお通しするように言われてますので、こちらへどうぞ。」


執務室に案内され、コーヒーを出される。お礼にモンブランを大量に渡す。


「これが噂のカエデ様のお菓子ですね。」


「どんな噂か気になりますが、休憩の時にでも皆さんで。」


「ありがとうございます。あっ、いらっしゃいました。」


「おう、カエデ。俺にもコーヒーを頼む。」


貴様、誰だ!をやりたがったが普通にロバートさんだ。残念。


「なんで、残念そうな顔をしてるんだ?」


「いや、べつに・・・。」


「今日は何だ?新しいアイデアか?少し落ちついてきたから聞けるぞ。」


「おお、それは良かった。デル君の状況はどうです?1丁注文したいです。」


「大丈夫だ。今は封魔系のほうが忙しい。」


「知り合いにプレゼントしたいので、シルバーがいいのですが。」


「彫刻なしなら在庫が何丁かある。ちょっと待ってろ。」


と言って出ていき、すぐに戻ってきた。


「これだ。」 おお・・シルバーもカッコイイ。


やっぱドミニクはロングスライドだな。実弾のほうはシルバーマテバだし。


「ではこれを。でも、お高いんでしょう?」


「なに言ってやがる!世界一金持ちの7歳児が!まあ、金はいらねえよ、全然

 足りねーが、今までの礼だ。」


「太っ腹!ありがとうございます。ところで間者の件はどうなってます?」


「ああ・・特に減ってはいないが、ボタンが開発したセキュリティシステムの

 お陰で工場は大丈夫だ。」


「ロバートさんを誘拐しようとする輩もいるでしょう?」


「いるな、3日に1回くらいだな。全部、返り討ちにするがな。」


「あれ?ロバートさんってお強い?」


「まあ、そこそこ強いな。剣はからっきしだが、だてに銃の開発はしてねえ。」


「ガンナー・・。」


「そうだな・・そうありたいと思ってるよ。」


「同志よ・・。」 僕達はがっちり握手した。


「そんな、ガンナーロバートにプレゼントです。これを。」ライノを差し出す。


「お、おま・・これ・・・。」


「ダンジョン産の実弾銃、ライノです。」


「ダ、ダンジョンで銃がドロップするのか!」


「今後、そうなるでしょう。」


「ちょ、ちょっと俺、ダンジョン行って来る!」


「いや、だからまだですって!ドロップするようになったら教えますから。」


「絶対だぞ!絶対だからな!」


「わかりましたから、落ち着いて!」


「これもらっていいのか?」


「ええ、デル君と交換という事にしましょう。」


「実弾と言ったが、弾はどうするんだ?」


「リボルバーに6発、リードタイムは多少ありますが自動精製です。」


「なんだ・・その技術は・・。」


「確かにチートですね。そこは、ダンジョンだからという事で今は納得

 して下さい。それにロバートさんなら自力で開発できるでしょう?」


「も・え・てきたー。常々思ってた魔導銃の欠点が克服できるかもだ。」


「そうですね、僕も護身用なら実弾銃の方が勝ると思ってます。

 魔力が少なくても、使えますから。もちろん魔導銃は使いこなせれば

 強力ですけどね。」


「俺もまったく同感だ。ガンナーが居ないのは魔力の運用の難しさだ。

 魔力がなくても使えるなら、ガンナーは増える。魔力がない連中も

 戦える。」


ここに、この世界初のガンナーギルドが設立される。初代ギルドマスターは

ロバートさん。彼は将来ガンナーとして史実に名を刻む事となり、ガーネット領

は魔導銃だけではなく、実弾銃の生産地でも有名となりガンナーの聖地になる。


「まあ、いろいろ考えてみて下さい。リボルバーなのは、たんに僕の趣味です。

 ヘカートを作るくらいですからオートマチックの事、知ってますよね?」


「ああ。」


「ただし、情報を含め気をつけて下さい。ガンナーが増えるなら絶対に許可制

 か免許制にしないと危険です。」


「スナイパーライフルか・・・。」


「そうです。火力にもよりますが、暗殺が遠距離かできるようになります。」


「・・・わかった。銃の開発と同時に制度の事も考えるよ。」


「そうして下さい。ああ、それと元々話そうとしてたのは別の事なんですが、

 聞きます?」


「聞くけど、まずライノ、撃ってみていいか?」 ですよねー。


工場に併設されている射撃場に移動して、ロバートさんがライノを撃ってる。

「ウヒョー!」とか「痺れるぜ!」とか、興奮の坩堝だ。はたから見ると、僕も

ああ見えているかと思うと、ちょっと恥ずかしい。気をつけよう。


「キックバックが魔導銃よりでかい。照準が難かしいのと片手では無理だな。」


「銃の癖と慣れですよ。」


「だな、練習するわ。ありがとう、カエデ。また貸しが増えちまった。」


「気にしないで下さい。ガンナー増やしましょう。」


「おう、まかせろ!」


執務室に戻り、今日のメインの話をする。


「ロバートさん、アンチマジックソードって知ってます?」


「ああ、昔マリア先輩がファイヤーランスをぶった斬っていたの見た事がある。

 しかも、笑いながらだ・・・。恐ろしかったよ、まじで・・。」


「わかります・・。まあ。簡単に言うと、それを魔導銃でやろうって話です。」


「それは俺も考えた事があるが、無理だった。アンチマジックソードは発動後の

 しかも、かなり接近してから斬るだろ。同じ事を弾丸でやろうとすると、

 まず魔法に当てるという腕が要求されるのと、被弾面積が小さい。弾で斬る

 わけにはいかないからな。」


「銃に受けはないですからね。ですが、発動直前ではどうでしょう?」


「もっと無理だ。サーキッド状態では何の魔法がくるかわからんぞ。サーキッド

 を狙うなら術者本人を狙ったほうが早いし、的がでかい。」


「対マンだとそうですね。でも、複数が相手だと魔力のもってかれ方がきつい

 ですし、魔法には設置型とか召喚陣とかもありますからね。」


「たしかにな、相手がいねえと撃てねーな。考えてる方法聞かせてくれ。」


「はい、ようは斬らずに力業でサーキッドを吹き飛ばす方法なんですけど。

 無属性の魔法を使います。」


「無属性魔法って、空間拡張とかに使うあれか?」


「そうです。ちょっと、見せますね。」


僕は左手で炎弾のサーキッドを作り、右手で無属性のサーキッドを作り左手に

あるサーキッドにぶつけた。すると炎弾のサーキッドは、まさに吹き飛ぶ様に

消えた。


「えっ!どういう事だ?」


「無属性の魔力に、炎弾のサーキッドが干渉されて維持ができなくなったんです。」


「干渉・・・。」


「デル君に無属性のサーキッドは組み込めません、干渉しますからね。ですから

 無属性オンリーの銃を作ればいいと考えました。」


「魔導師にとっては、とんでもねえ銃だな。」


「そうですけど、アンチマジックソードと同じで使い手の技量によるところが

 大きいです。デル君の使い手が相手だと、完全に早撃ち勝負か魔力量勝負に

 なっちゃいますから。あくまで、複数の魔導師相手の時間稼ぎ、設置型の

 破壊、召喚の邪魔をする程度になりますね。」


「それでもソロの奴とかは、のど手じゃねーか?」


「はい、僕自身そうですし、かなりの需要が見込めるのでは?」


「はぁ・・俺にはまったく思いつかなかったよ。」


「しょうがないと思いますよ。時空魔法の使い手なんてそうそういませんから。」


「で、どうする?製品化するにしても、無属性の魔法を使える奴を確保しないと

 無理だぞ。」


「当面、僕がやってもいいですけど・・。今からちょっとづつ準備を始めて、

 デル君が完全に下火になった頃にリリースするのはどうでしょう?」


「そうだな、これがリリースされたら魔導院も黙ってねーだろうし、対策は

 最初から考えておいた方がいいしな。」


「急いでるわけでもないので、じっくりやりましょう。ロバートさん、実弾銃にも

 火がついてるでしょうし。」


「当然だ。俺は必ずガンナーズギルドを作る。」


「僕も協力しますから。」









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