ASSAULT
朝起きてSGで素振り。
朝食は、昨夜の残りのバケットでフレンチトーストだ。それと
パンチェッタのベーコンエッグ。
「できたよー。」
零さんと百合子さんがコーヒーとサラダを、運んでくる。桜花もいるね。
では、いただきます。
「フレンチトーストうまっ。」
「やばいです。私達も夏月さんの所に通うはめに・・。」
「ウマウマ。」
「カエデは料理上手。」
「あんっ。」
「・・・。」 ニイ・・・。
のんびり朝食を食べ、片付けをしてもらってる間に、洞に大量の燻製と
プリンを入れる。
「桜花ってさ、ガーネットとかにも来れるよね?」
「行けるわよ。たまにボックルに会いにいってるもの。」
「へ?そうなんだ。じゃあ、ご飯を食べにきなよ。シュリ叔父さんの作る
料理は僕なんかより、全然おいしいから。」
ちなみにボックルというのは、うちの森にいる大精霊だ。
「うん、行くわ。」
桜花に別れを告げ、あの綺麗な湖へ向かう。途中、菱尾の街でお土産を。
鉄扇は紅葉からもらったのでオーケー。格が違うし・・。
ボタン先生にも、それなりのものを探さなければ。丸吉でロッドを探そう。
などと考えながら歩いていると、骨董市を発見。掘り出し物があるかも、
見ていこう。しばらく、うろうろ見て回っていたら、いい物を見つけた。
万年筆だ、黒いボディの渋い奴。叔父さん達にいいかも。
「おっちゃん、これいくら?」
「おう、坊主。いい趣味してんな!金貨1枚だ。」
高いのか、安いのかわからんな・・。
「これ、インクどうすんの?」
「魔力をこめれば、インクは精製されるぞ。」
「へぇ、おもしろいね。魔導具なんだね。3本くらい欲しいんだけど
在庫ある?」
「同じのはねえが、何本かあるぞ。」 5本の万年筆を見せてくれる。
「全部買うから、おまけしてよ。」
「よし、じゃあ1本サービスしてやる。」
「ありがとう、じゃあこれ金貨4枚。」
「まいどありい!」
いい買い物をした。これで叔父さん達のお土産はオーケーだ。
零さん達は、メイド仲間に布とか扇を買っていた。
「小梅は、欲しい物ない?」
「ない。」
オーケー。じゃあ、湖に向かおうか。
今日のメニューを考えながら歩いていると、湖に着いた。
あれ?なんか様子がおかしい・・・。
「「カエデ様!!」」
突然、何者かが斬りかかってきた。桜の結界が飛び散り、同時にタヌータヌーと
タヌホロがわんさか出てきて、何者かに向かっていった。
ああ・・やれやれ。こんな所でなにしてんだ、リクオ君・・。
まあ、半分はこうなるとは思ってたけど。
「みんな、下がって!紅桜だ!」
「ぐっぐぅ・・殺す・・・。」 思いっきり呑みこまれてますな。
彼がどうなろうと、正直どうでもいいのだけれど・・。
「夕霧、約束のイベントだ。」
「主、これメインイベントですか?あのピンクやばいんですけど・・。」
こりゃあ、斑鳩流を全開にしないときびしいなっと、速い!
斬りかかってくる、リクオ君と紅桜を躱しながらどうするか考える。
リクオ君を殺っちゃうのが、手っ取り早いんだけど・・・。
う~ん、さすがになあ・・。と、その時。
「鏡花水月。」
まわりが真っ黒になった。暗くなったわけではなく、闇だ。ひょんの爺さんだな。
これが朧の原型だ。朧は自分を隠すが、鏡花水月はまわりを隠す。
「大車輪!」 闇を吹き飛ばす。これは、斑鳩流。
「おい!ひょん爺、なにすんだ!」
「ぬっ、わしの事を知っておるのか・・何者だ、小僧・・。」
「話はあとだ!リクオ君、死ぬぞ!」
「くっ、リクオ・・・。」
「手を貸してやる、条件は2つ。リクオ君とちゃんと話をする事。僕の事を
絶対に将軍家に話さない事、ぬらりひょんの名にかけて約束しろ!」
「・・わかった、約束しよう。」
「よし!小梅、零さん、百合子さんは桜花の結界で湖を守って、ひょん爺は
祢々切丸で少しでも紅桜の妖力を弱らせて、時間を稼げ!」
僕は封魔のブレスをはずす。
「ぬっ、この気は・・きさま、イカルガ・・。」
「夕霧、悪いけどここまでだ。」
「はい、主。正直、心臓が止まるかかと・・心臓ないけど・・。」
ナイス、妖刀ジョーク。僕は笑いながら。
「修行して強くなれば、紅桜なんかに負けないさ。」
「・・・はい。」
「デル君。」
「イエス、マスター。」
「金貨を使う。」
「・・・まじ?」
「まじ。壊れても、ちゃんと直すから。」
「絶対ですよ!廃棄しないで下さいよ。」
金貨をスロットに入れる。ドッチュ~ン。今までと違う音がする。
大丈夫かな、これ?あとは龍神刀。
「やっと、出番か。」
「あれ?話せるの?」
「話せるぞ、リーファンの分身みたいなものじゃ。」
「そっか・・力を貸して。」
「良かろう、元よりそのつもりで帯同しておる。」
「ありがとう、じゃあ行こうか。」
「おう!」
「ひょん爺、スイッチだ!」
ひょん爺、、けっこうボロボロじゃん。まあ、リクオ君が人質だしな・・。
「さて、紅桜。僕は怒っている。ここはとても綺麗な所で野営をする
ベストプレイスだ。よくも、破壊してくれたな!覚悟しろ!封印の方が
まだ、ましだったと後悔させてやる!」
とは言え、龍神刀で本気を出せばリクオ君が死んじゃうのと、僕自身が湖を破壊
してしまう。
「リュウちゃん、30パーで。」
「まあ、無難なところじゃな。」
一撃でリクオ君を吹き飛ばす。これで終わりじゃない、飛んで行った方に
先回りして、再び吹き飛ばす。これを何回か繰り返す。
ひょん爺、はらはら・・。リュウちゃん、圧倒的!
「リクオ君。自分の弱さを、刀のせいにしてはだめだ。ましてや吉華様を他人を
巻き込むのは、もっとだめだ。もう一回ゼロからやり直せ。君にはひょん爺
という立派な師匠がいるじゃないか。」
「き、君に、なにがわかる・・。」
おっ、意識が戻ってるな。ひょん爺が紅桜の妖力を削ったからか・・。
「わからんよ、僕は君じゃない。だけど、君のその心の弱さが紅桜みたいな
雑魚妖刀に、呑みこまれたんだ。なんかさ君、めっちゃださくない?」
「ぐっ・・・。」
「僕は君がどうなろうと、知ったこっちゃない。今回は藤家に恩を売る為だ。
あっ、それと学園で僕に声を掛けないでね、スローライフを送るから。
頼むよ、なにがわかる君。」
「ふ、ふ、ふざけるなー!」
斬りかかってくる元気があるのか・・。でも、もうおしまい。THE ENDだ。
僕は湖を直して、焚火がしたいグヘグヘ。
「あっ、あの顔!放火魔の顔だわ!」なにを言う、春日部。
「まさか・・藤家より紅桜より焚火が大事・・。」 零さんまで・・。
「正解。」 小梅・・・。
「デル君。」
「イ、イエス、マスター。」 びびってる・・でも撃つ。
「浄化弾!」
ゼロ距離で、紅桜に浄化弾をぶちかます。紅桜から血がしたたり落ちる。えっぐ!
ピンク色から、元の見事な鋼色に戻っていく。終わったかな?あっあれれ?
リクオ君とひょん爺が、泣きながら抱き合っている。
「お爺様、いや師匠!僕が未熟でしたー。もう逃げません、ウォ~ン!」
「リクォォォ~!わしが悪かったあ、ウォ~ン!」
「お土産と言って、自分の扇買ってごめんなさ~い!ウォ~ン!」春日部・・。
「プリンを味見といって3個食べたの私ですぅ~!ウォ~ン!」零さんまで・・。
「低血圧でごめんなさいぃ~!ウォ~ン!」 小梅・・。
「なに、このカオス?」
「これは、あれじゃな。浄化の力が強すぎたのじゃ、見よ。」
えっ!湖が元に戻ってる・・。どうすんの、これ?
「まあ、じきに元に戻るじゃろうて。」
「はっ!デル君!」
「・・・。」
「デルく~ん・・・安らかに眠れ・・。」
「壊れてねーから!ってか、これ超やばくね?」
「やばいね、使うのやめよう。金貨。」
「そっすね、私、疲れたから眠るっす。」
「ご苦労さん。」
さあ、懺悔してる奴らはほっといて、僕は火を熾す。
「お主も大概じゃな・・。」
今夜はハンバーグだ。湖も元に戻ったし、みんなも元に戻った。
ひょん爺とリクオ君は、吉華様達が待っているという事で、あわてて帰った。
「カエデ殿、このご恩は必ず。」
「そんな事は気にしなくていいから、リクオ君とうまくやって。紅桜はたぶん
負のエネルギーが溜まると、またピンクなるから色に注意してね。」
「わかり申した。」
「リクオ君、焚火の極意は、火を育てる過程にこそあるからね、
ゆめゆめ忘れないように。」
「はい!師匠。必ず、神居いちのキャンパーになります!」
あれ?なんか違う。まっ、いっか。
「できたよー。」
零さん達が他の料理を持って出てくる。テーブルに並べ、いただきます。
「溶けたチーズがなんとも・・。」
「肉汁がすごいわ・・。」
「ウマウマ。」
「あんっ。」
「・・・。」 ニイ・・・。
「しかし、藤家の当主様が大妖怪だったとは・・。」
「ひょん爺はバート叔父さんタイプだね。新陰流を創設する位だから、刀術も
トップクラス、祢々切丸も持ってるしね。けど、力づくというよりは
策をめぐらせて、嵌めるんだ。」
「どこぞの貴族ですね、確かに。」
「実際、将軍家は藤家に助けてもらわないとアウトだね。吉華様には光る所が
なにもなかった。」
「辛辣ですね、学園で同級生になるかもですよ。」
「辛辣にもなるよ、タチバナになんの見返りもなく、感謝の言葉もなく
去って行ったんだよ。もし、僕にちょっかいだしてくるなら、
リュウちゃん100パーで、藤家も将軍家もつぶすから。」
「やめて下さい。本当にやりそうで怖いです。」
「僕は、スローライフのためだったら、なんだってするよ。」
「なんかカエデ様の言うスローライフがわからなくなってきました。」
「どゆ事?」
「だって、ガーネットを出て今日までの行動が、どこのトラブルバスターか
スィーパーかって感じで・・さっきまで紅桜とやりあってたんですよ。」
「・・・。」確かになあ・・。いかんな、これはいかん・・。
「あの・・レイさん、リリーさん。この件は黙っていてもらう訳には?」
「私達は別にいいですけど、絶対にばれないようにして下さい。ばれたら、
私達もメイド長に呼ばれるんですから・・・。」
「ですよねー、気を付けます。」
なんか、みんなで暗くなっちゃったよ。話題を変えよう。
「ところでさ、明日ボタン先生のロッドを探そうと思うんだけど、
ドライアドに会えないかな?」
「「そういうところ!!」」
おお、だんだん突っ込みに容赦がなくなってきたな。
「ドライアドは大精霊ですよ!会った事ある人なんて聞いた事ないです・・
あれ?大精霊に会ってる・・・。」
「桜花とうちの森に居るボックルには、会ってるね。」
「やめてよ、零!フラグをたてないで!私はもう、お腹一杯よ!」
そりゃあ、そんだけハンバーグ食えばな、春日部。
「確定。」
「小梅ちゃんまで!」
「まあ。最低でもエルダートレントのロッドだよね。」
「「いやぁ~!」」
ひと騒ぎしたあと、みんなで後片付けをして自由時間。
僕は訓練場へ行き、チャクラムの練習。絶対、バート叔父さんに
突っ込まれるからね。
「ラムさん。」
「はい、主人。」
「X6、いってみよう。」
「わかりました。」
おや?なんかいい感じ。魔力は関係ないから、パスの関係かな?
リーファンと桜花のパスが増えたからかも・・。
「小梅。」
「なに?」
「クナイって、電磁波で動かしてるんだよね?」
「うん。」
「何本いけるの?」
「10本しかないから、わかんない。」
「すごいねえ、小梅は。帰ったら、追加で作ろうか?」
「ほしい。」
「了解。ちょっとラムさんと打ち合ってみようか。」
「いいよ。」
パスも電磁波も肉眼で見えるものではないので、チャクラムとクナイが空中を
飛び交ってぶつかってる感じ。おっと、危ない。4本少ない分スピードを
上げないと、対応できん。いずれX10にトライするとしても、なんか工夫
しないとな。時ポケも使ってみる。一度、時ポケに入れるとパスが切れる。
同じスピードで飛び出して来るけど、直線的な動きだ。弾丸とか魔法向きか。
う~む、難しい。小梅も時ポケを使い出したけど、うまく操ってるな。
なんでだろう?わからん、これは課題だ。
「よし、ありがとう小梅。お風呂に入って寝よう。」
「うん。」




