CHANGE
零さん達の案内で、とても綺麗な湖のほとりに出た。
「いい所だね。」
「ここは穴場なんですよ、他の人もいませんし見晴もいいですし
夜襲にも対応しやすいです。」
「よし、野営の準備をしよう。カモナ、パンをバケット状に焼いて。」
「かしこまりました。」
「2人はサラダを。」
「わかりました。」
さあ、僕は火を熾そう。2回目なのにもうベテランな感じだ。育っていく焚火は
楽しい。ばっちりかまどを作り、料理を始める。今夜はチーズフォンデュだ。
人数分のスキレットで、カマンベールチーズを焼く、いい感じになったので
その周りでソーセージとか野菜を焼く。
「小梅、カモナからパンをもらってきて。」
「うん。」
パンは固めに焼いてもらっている、一口大にカットしてあぶってキツネ色に。
「できたよー、今日は白ワインの方がいいよ。」
みんなで焚火を囲んで夕食だ。
ナイフでカマンベールの上を切り取ると、熱々の溶けたチーズが現れる。それを、
食材でからめ取って食べる。野菜もうまい。
「フゥフゥ、ハムハム。」 小梅が可愛い。
「これはまた・・たまりませんねぇ・・。」
「夜襲がなければ、もっと白ワインが飲みたい。」
「まあ、確実だろうから酔わないくらいにね。帰りはたっぷり飲めるから。」
「約束ですよ。」
「あときっと、いろいろ増えてると思うから僕もでるよ。」
「作戦ありますか?」
「今夜はオールフリーで、好きに動いて。怪我したらデル君で治すから。
カモナ、録画する時に音声も録っておいて。」
「かしこまりました。カエデ様、私の迎撃システムもチェック
しておきたいです。」
「いいよ、自分の判断でいいからみんなをフォローして。」
「小梅は地形を変えないくらいのフリーで。」
「わかった。」
「たぶん、夜中だろうからそれまでは、のんびりして。」
夕食をゆっくり堪能した後は、コーヒータイム。シュリ叔父さんの域には達して
ないが、カモナの入れるコーヒーも全然うまい。飲みながら武器の構成を考える。
実戦投入してないのは、短槍とSBとグレイスか・・龍神刀はほいほい使って
いい刀ではない。短槍は両手使うし・・SBとグレイスにしよう。封魔のブレス
は付けといて、やばくなったらはずそう。
「今更なんだけど、僕らがタチバナに狙われる理由ってなんだろね?」
「そうですね・・跡目争いはないですね。シュリ様とタケル様がおりますので、
カエデ様が3位の継承権をお持ちだとしても、あくまでガーネットの方です。」
「えっ!僕3位なんだ、知らなかった。まあ。封印術なんて使えないから、大丈夫
でしょ。案外、ツムギ婆ちゃんの用事ってそれがらみかもね。」
「ありえます。継承がらみでないとすれば・・結界石を狙ってるか、小梅ちゃんを
ご両親に会わせたくないとか・・。」
「可能性がゼロとは言えないけど、弱い気がするね。親族関係はどう?」
「宗家、分家ともに関係は良好と伺ってます。」
「う~ん、タチバナはフェイクで目的としては足止め。まあ足止めにもなってない
けどね、なんか忍者鬼も修験狼も弱すぎるんだよね。」
「私達、チート臭いですけどね。」 チート言うな、春日部。
「不謹慎だとは思うのですが、私も百合子も今回の旅はとても楽しませて
もらってます。美味しい料理を作っていただき、広いお風呂に入ってふかふか
のベッドでぐっすり眠る。その楽しいの中にぶっちゃけ戦闘も含まれてます。」
百合子さんもうんうん言ってる。僕は、はっとする。
「そうだよね、7歳児なんだから難しい事は大人に任せて、僕らは邪魔する奴を
ぎったんぎったんのけちょんけちょんにすればいいか。グヘヘへ・・・。」
「あの・・神楽を滅ぼさないで下さいね。」
零さんのありがたい言葉で、僕はふっきれた。今使えるものは全部使う。
ただし、龍神刀だけは「紅桜」用にキープ。
「来ました、忍者と修験者の混成部隊です。それと、飛行部隊が
追加されてます。」 カラス天狗、ここでかよ!
「カモナ、バトルモード。」
「かしこまりました、バトルモード、アクティベイト。」
「ホーミング弾でカラス天狗を狙え!」
「おっしゃあ!まかせとけ!オラオラオラ!」
あれ!?カモナさん?性格変わってません?
「2人は狼を、僕は鬼を。小梅は・・・任せる。」
「「はい!」」
「うん。」
グレイスに銀弾を装填!まず、あいさつがわりの6発をくらえ!
FJ弾に素早く替えてSBを右手にグレイスを左手に、集団に突っ込む。
小梅が雷撃で道を空けてくれた。
「ありがと、2人をフォローしてあげて。」
「うん。」
「カエデ、天狗の中にでかいのいるぜ!主砲の許可くれ!」
「了解。好きにしていいよ。」
「うっひょー!ありがてえ!」 カモナ・・・。
僕はSBで鬼達を斬っていく、鬼の刃を折るほどはうまく扱えてない。
要、練習。グレイスで心臓を狙って12発を撃ち尽くす。蜻蛉にチェンジ、
こっちは達人級だ。初の実戦投入だけど身体はちゃんと覚えてる。しかも、
身体が7歳児サイズなので、鬼達が僕を見失う。瞬く間に鬼達を壊滅。
小梅達を見ると、あちらも間もなく終わるだろう。百合子さんがちょっと怪我してる、
「デル君。」
「イエス、マスター。」ヒール弾で百合子さんと零さんを完全回復だ。
性格が変わったカモナは?
あっ!まだやってる。でかい天狗はタフそうだ。
「夕霧。」
「まってました!主、イベントですか?」
「まだだよ、準備運動だ。」
「了解しました。」
でっかい天狗に向かって行く、んっ!こいつ鞍馬っぽい。服はボロボロだけど。
本物の鞍馬なわけないけどね。
「カモナ、こいつは僕がやる。」
「すまねえカエデ、仕留め切れなかった。」
封魔のブレスをはずす、夕霧が妖刀化。グレイスでFJ弾6発ヘッドショット!
鞍馬もどきが鬼の形相でこちらに向かってくる。天狗なのに鬼・・プププ・・。
追加の6発!あれ?フラフラしてる。もひとつおまけに銀弾6発。あれ?
終了?あれ、れ?
「ちょっと主、私久しぶりの妖刀化ですよ。
なに銃だけで終わらせてるですかあー!」
「ちょ、まじゴメンて。あれ、偽物だよ、劣化コピーだよ。鞍馬がこんな所に
来る訳ないから。」
戦闘終了したみたいなので、封魔のブレスを付ける。リビングに集合。
「お疲れ様。もう来ないとおもうけど、カモナ一応、警戒お願い。」
「かしこまりました。」 元に戻ってる。
「みんなは、もう自由行動で。いろいろわかったけど明日の朝にでも。」
「「了解しました。」」
「カモナ、朝用にバンズをお願い。」
「かしこまりました。」
子供に夜更かしはつらい。風呂入って寝よ。
おやすみなさい。
朝SBの素振りだけして、朝食の準備だ。焚火で厚いハムをジュウジュウ。
ポーチドエッグにマスタードソース。シャキシャキレタスとトマト、うまそう!
あとはフライドポテトとコーンスープもつけよう。
「小梅、カモナからバンズをもらってきて。」
「うん。」
全員そろって、いただきます。
「今朝はエッグベネディクトだよ。召し上がれ!」
「ウマウマ。」
「もう、カフェよカフェ・・。湖、超綺麗だし・・。」
「おいしい・・・。」
好評のうちに食べ終わり少しだけミーティング。
リビングで昨夜の映像を見ながら話す。
「結論を言うと、今まで襲ってきたのはすべて人形だね。最初の忍者鬼から
ちょっと違和感があったんだけど、はっきりしたのは昨夜の鞍馬天狗だ。
カモナの砲撃で弱らされてたと言え、実弾18発でケーオーだよ。」
「確かに、数で押し込まれ少し焦りましたけど、単体はさほど・・。
本物のワーウルフならもっとやばいです。」
「弱い弱い。」
「なんか命を狙われてるって言うより、試されてるっていうか・・。」
「まさか、ツムギ様が我々を試してる?」
「たぶん・・。まっ、神楽に着いたらはっきりするだろうし、今は今で楽しみたい
からね。たぶん、襲撃もあと一回だろうし。」
この湖は帰りも寄りたいな。
しばらく歩いて「菱尾」の街に入り、食材を少々買い足して早々に神楽へ
向けて出発した。
「少し鉄扇を見たけど、いいのがありそうだったよ。」
「それは良かったです。帰りに寄りましょう。」
「零さん、神楽の手前でいい野営場所、あるかな?」
「そうですね・・あっ、そういえば途中に大きな桜があるのですけど
その下とかどうですか?雨が降っても大丈夫な位、大きいですよ。」
「いいねえ、じゃあそれを目指そう。カモナ、お米の用意よろしく。」
「かしこまりました。」
さらに進むとほとんど人の往来がなくなり、歩いてるのが僕達だけになった。
「来ますかね?」
「今は来ないと思うよ・・たぶんだけど。」
突然、前方から怒声やら悲鳴が聞こえてきた。あら?僕達はあわてて悲鳴の元に
走る。見えた!馬車を守るように冒険者と鬼が戦っている。あ~テンプレ展開。
いやだな~。
「零さん、あの馬車の紋は?」
「えっ!あれは将軍家の家紋です。」
「まじで?」
「まじで。」
「よし、フラグはへし折ろう。関わりたくない、絶対。」
「しかし・・・。」
「馬車から見えない所から、鬼だけ瞬殺する。少し待ってて。」
僕は光彩(改)を発動し、道をはずれ丁度良い高台を見つけたので、そこから
狙撃する事にした。
「シノさん。」
「イエス、マイロード。」
「サイレンサーでエア弾。」
「イエス、マイロード、Aアクティベイト。」
スコープで覗くと鬼が8匹。パスッパスッと鬼を倒し、早く去ってほしいので
「シノさん、デル君を。」
「イエス、マイロード、デル君コンバイン。」
パスッパスッと馬のお尻にヒール弾、馬が立ち上がりブルルっと啼く。
ミッションコンプリート、さっさと行け。みんなの元に戻り、任務完了を伝える。
「カエデ様・・暗殺者になったら世界一。」何を言う、春日部。
「どちら様が乗っていたんでしょう?」
「う~ん、見なかったけどこの場合、姫様がっていうのが相場じゃない?」
「なんの相場ですか!でも神楽に向かったのなら、間違いなく目的地は
いっしょですよ。」
「マジ嫌です。零さん、姫さんていくつ?」
「カエデ様とおない年です。」
「えっー!」
「カエデ様、下アゴだすの止めて下さい。」




