↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の人生は誰のもの?~運命の番なんてお断りです!~  作者: 結記
第4章『その果てにあるもの』
58/71

砕けた“運命”。:ベネディクト

(どうして……どうして、なんだ。……なんで……なぜ……?) 


 解からない。分からない。わからない。ワカラナイ。


 運命の番(エリザベス)はエリザベス(運命の番)なのに。


 今、正しく、証明された、はず、なのに、なんで。


 運命の番(エリザベス)の気配が、感じ取れない。すぐ傍に、あるのに、届かないのは、どうして?


 耳の奥で絶えず木霊し続ける、無機質な断裁の音。

 脳内に駆け巡る、絶望、喪失、悲痛、幾重もの激情。

 尽きぬ衝動に戦慄く全身と、渦巻く動揺に遠退いていく視界。

 

 それでも、確かめたくて―――何を?

 わからない、けど、知りたくて。


 運命の番(エリザベス)を縋るように見上げた、ベネディクトが視たのは。


 エリザベス(運命の番)に近寄る、冷たい男の存在。当り前の顔をして、傍に居たあの。


(…………あぁ、そうか。そうなんだね、僕の運命(エリー)。きみは……)


 あやつられてるんだね?そのおとこに。


 そうだ。こいつが、僕の運命(エリー)を脅して、操って、こうするしかないとエリー(僕の運命)は追い詰められてしまったんだ。


 だから、だから、だからなんだね。あぁ、そうだ。そうに決まってる。そうでなくては。


(だいじょうぶ、だいじょうぶだよ。僕の運命(エリザベス))


 いますぐはむずかしいけれど、まりょくさえかいふくすれば。

 ぼくがたすけてあげれるから。ときをいっしょにもどそう。

 そうしたら、ぜんぶ、ぜんぶ―――


「……え、り……べす……」


 僕の、唯一。僕の、運命。たった一人の、大切なきみの為なら、僕は。僕は。


※


 振り絞るように少女へと差し出されたベネディクトの掌は、またしても。


 彼女に届くことはない。それどころか、エリザベスの視界に入ることすら無かった。


 何故ならば、不意に揺れた空間の狭間から現れた二人組(・・・)の少年たちによって阻まれたからである。



「お待たせ、姉様。ごめんね、遅くなっちゃった」


 そう言いながら、ふわりと。

 ベネディクトとの視線を遮るように、二人の前に降り立ったのは、エリザベスとよく似た見た目の少年―――そう、レノンバルトであった。


第4章・完



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。