表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世安全管理者の異世界ホワイト戦記~死にたくないので安全部隊を作ったら、勘違いで不敗の魔導名将に。夜の放電メンテナンスを求められて困っています【R15】~  作者: トール
第六章:呪われた廃鉱山

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/60

第048話:NATM工法の完全安全坑道と、ドワーフ娘たちの『狂信的アイドル化』

 


 大陸暦一二五五年、春。


 ゼーフェルト辺境伯領北部、『呪われた廃鉱山』。


「す、すごいです……! この『安全靴』、つま先に硬い鉄の板が入っていて、重い石を落としても全然痛くありません!」


「それに、この『防塵マスク』! 今まで空気を吸うだけで肺がザラザラして痛かったのに、これを着けると、まるで森の澄んだ空気を吸っているみたいに息が楽です!」


 仮設シャワーブースで身体にこびりついた粉塵と泥を綺麗に洗い流し、温かいハサップ給食ポトフでバイタルを全回復させた亜人の娘たちは、ルディから支給された『最新の安全装備(PPE)』を身にまとい、驚喜の声を上げていた。


 彼女たちドワーフやダークエルフの少女たちは、動きやすい作業着に身を包み、頭には黄色い『安全ヘルメット』、足元には頑丈な『安全靴』を履いている。


 つい数時間前まで、悪徳代官ゲルドの下でボロ布一枚で酷使されていた絶望の表情はどこにもない。彼女たちの顔は、ルディという名の『神(ホワイト経営者)』がもたらした恩恵に、健康的な薔薇色に輝いていた。


「よし、全員の安全装備の装着状態(PPE)、ヨシだ」


 ルディ・フォン・バウムガルトは、ピカピカのハイブリッドダウンベストを羽織り、満足げに頷いた。


「これより、この廃鉱山の完全ホワイト化(安全再稼働)プロセスを開始する。だがアイラ、お前たちにいきなり重い鉱石を背負わせるような不安全なマネはさせない。……ハンス!」


「ハッ! エコ重機部隊、前へ!」


 老騎士ハンスの号令とともに、ズシン、ズシンと地響きを立てて現れたのは――黄色い特注ヘルメットを被った、巨大な『ブリザード・エイプ(雪猿)』五頭であった。


 さらにその後ろには、前線要塞でルディの『ホワイト待遇』に完全に洗脳された旧守備隊の屈強な男兵士たち数十名が、シャベルとツルハシを構えて整列している。


「ひぃっ!? 魔物……っ!?」


 アイラたち亜人の娘が悲鳴を上げて後ずさるが、エイプたちは極めて行儀よく一列に並び、『ウキッ!(ご安全に!)』と敬礼してみせた。


「驚かなくていい。彼らは俺が前線要塞(前の現場)から特別に引き継いできた、我がバウムガルト隊の優秀な『エコ重機(重機材リソース)』だ。お前たちの本来の仕事は『鉱脈の探知』や『細かい採掘作業』だろう? 掘り出した重い鉱石の運搬(肉体労働)は、すべてこのエイプたちと男兵士に丸投げ(デリゲーション)しろ」


「ええっ!? 運ばなくて、いいんですか……!?」


「当然だ。適材適所のタスク配分と、過重労働ハザードの排除こそが、労災を防ぐ基本だからな。……さあ、本命のハザード(坑道)の視察に行くぞ」


 ルディは、エイプたちと兵士、そして側近のヒロインたちを従え、不気味な瘴気と粉塵を吐き出す巨大な坑道の入り口に立った。


(ルディの脳内スプレッドシートが、ディテクターを通じて激しい警告音を鳴らしている)


「……酷いな。視界の端が黄色や赤のガスで満たされている。一酸化炭素、硫化水素、それに高濃度の粉塵。典型的な『閉鎖空間における気流停滞(換気不全ハザード)』だ」


 ルディは【ガス・温度検知ディテクター】の視界を共有し、テレーゼやエリーゼにその惨状を示した。


「このまま無策で突入すれば、酸欠で数分以内にバタバタと倒れる(全滅)。現場監督として、局所排気装置なしでの密室作業は絶対に許可できない! ……テレーゼ! 用意させておいた『魔導局所排気装置ベンチレーター』と換気ダクトを設置しろ!」


「はい、若君!」


 テレーゼの指示のもと、兵士たちが坑道の入り口に巨大な筒状の魔導具(ルディ設計の送風機)を設置し、そこから太い麻布製のダクトを坑道の奥へ奥へと伸ばしていく。


 風の魔力石を動力源としたベンチレーターが「ブォォォォォン!」と唸りを上げ、外の新鮮な空気を強制的に坑道最深部へと送り込み、同時に有毒ガスと粉塵を外へと排気していく。


「よし、有毒ガス濃度、安全基準値以下オール・グリーン! これで一つ目のハザードはクリアだ。中に入るぞ」


 坑道内部は、薄暗く、岩肌から冷たい水が滴り落ちていた。


 そして、ルディの目に飛び込んできたのは、坑道の天井を支えている、腐りかけの細い『木の支柱(木保坑)』だった。


「……正気か? こんな細い木材だけで、何万トンもある岩盤の天井を支えているのか? いつ崩落(生き埋め)してもおかしくない『極大の落盤ハザード』じゃないか!」


「は、はい……」とアイラが震える声で答えた。「ゲルド様は『支柱の木を買う金がもったいない、崩れたらお前たちが死ぬだけだ』と言って、全然補強してくれなくて……。毎日、天井からパラパラと小石が落ちてくるたびに、生きた心地がしませんでした……」


「典型的な手抜き工事(人命軽視)だ。……安心しろ、アイラ。俺がこの坑道を、絶対に崩れない『完全安全坑道(シールド空間)』に作り変えてやる」


 ルディは坑道の壁面に歩み寄り、両手を岩肌に突き当てた。


「全員、少し下がれ。――これより、『新オーストリアトンネル工法(NATM工法)』を魔導で再現する!」


 NATM工法。それは現代土木において、岩山そのものの『保持力』を利用してトンネルを崩落から守る究極の安全工法である。


「【土壌安定ソイルコンパクション】、起動! まずは岩盤の亀裂に『魔導コンクリート(吹付けコンクリート)』を流し込み、壁面を完全にコーティングして風化と小規模な崩落を防ぐ!」


 ルディの魔力が岩肌を這い、坑道の脆い壁面が一瞬にして滑らかで強固なコンクリート状の被膜で覆い尽くされた。


「さらに、岩盤深くへ魔力のロックボルトを何十本も打ち込み、周囲の岩盤そのものを『巨大なアーチ状の支え』として一体化(縫い付け)させる!」


 ズゴゴゴゴゴッ!!


 目に見えない魔力の杭が放射状に岩盤深くまで打ち込まれ、坑道全体の力学的応力が完璧なバランスで分散される。


「よし! コンパクション完了! これでこの坑道は、上から山一つ降ってきても絶対に崩落しない『100%の安全空間』に生まれ変わったぞ!」


「う、嘘……っ! 天井から、小石一つ落ちてこない……! 壁が、岩のお城みたいにガチガチになってる!」


 アイラたちドワーフの娘たちは、信じられないものを見る目で、強固になった坑道の壁を手で撫でた。


「安全靴に、防塵マスク、新鮮な空気。それに、絶対に生き埋めにならない安全なトンネル……! こんなの、夢みたいです……っ!」


「ルディ様! 雷神ルディ様、万歳!!」


 ドワーフの少女たちは、恐怖から完全に解放されたことで、本来彼女たちが持っていた「採掘への情熱」を爆発させた。


「みんな! ルディ様が作ってくださったこの完璧なステージ(坑道)で、私たちの本当の力を見せるよ!」


 カンッ! カンッ!


 アイラたちがツルハシを振るうと、これまでの怯えが嘘のように、恐るべき精度とスピードで魔力鉱石がザクザクと掘り出されていく。


 彼女たちは、ルディへの感謝と狂信を胸に、まるで坑道というステージで歌い踊る『地下アイドルグループ』のように、息の合ったリズミカルな労働歌を響かせながら、驚異的な作業効率(生産性)を叩き出し始めたのだ。


「す、すごい……! 亜人の娘たちが、楽しそうに笑いながら、今までの五倍の速度で鉱石を掘り出していますわ!」


 テレーゼが丸眼鏡を輝かせて驚嘆の声を上げる。


労働環境ハザードのカイゼンが、作業員のモチベーションを劇的に向上させた結果だ。これで俺の有給サボりライフの資金源も安泰だな、ヨシ!」


 ◇ ◇ ◇


 その夜。


 坑道の奥深く、安全が確認された採掘エリアの一角に、ルディは魔法と木材を使って、強固で温かい『休憩用シェルター(仮設詰所)』を設置していた。


 内部はオンドルの仕組みで床暖房が効いており、外の冷気や暗闇とは無縁の、極めて快適で甘美な「密室空間」となっていた。


「はぁ……っ、温かい……。坑道の奥深く、絶対に誰も来ない暗闇の中に、こんなにポカポカで安全な『ルディ様との密室』があるなんて……っ」


 辺境伯の監査官でありながらルディの完全な奴隷へと堕ちたエリーゼが、薄い白いシュミーズ一枚になり、床暖房の上に寝転がって蕩けた吐息を漏らしていた。


「ええ……。暗くて閉鎖的な空間(吊り橋効果)のおかげで、なんだかいつもより太ももの内側がズクズクと疼いてしまいますわ……っ」


 財務主任のテレーゼも、丸眼鏡を外し、豊かな双丘をルディの腕に押し付けて熱い視線を送ってくる。


 ルディは、一日中「NATM工法」で魔力を消費した疲れを癒やすため、ハーブティーを飲みながらクッションに寄りかかっていた。


(……閉鎖空間における密室ハーレム操業。男の視線は完全にシャットアウトされ、外部のハザードもない。最高のサボり空間だな)


 そこへ、コンコン、と控えめなノックの音が響き、シェルターの扉が開いた。


「あ、あの……ルディ、様……」


 入ってきたのは、今日の作業で誰よりも鉱石を掘り出したドワーフの少女、アイラだった。


 彼女は、昼間の作業着を脱ぎ、ミリーから支給されたばかりの『極薄の白いシュミーズ』を恥ずかしそうに身にまとい、顔を真っ赤に茹でダコのように染めていた。


「どうした、アイラ。夜間の適正な睡眠は、明日の作業効率を保つための必須事項だぞ」


「そ、それが……。今日、ルディ様が安全な坑道を作ってくださったのが嬉しくて、はしゃいでツルハシを振りすぎちゃって……腕や腰の筋肉が、ガチガチに強張って痛くて、眠れないんですぅ……っ」


 アイラは、太ももをもじもじと擦り合わせながら、上目遣いでルディを見つめた。


「ミ、ミリーお姉様から聞きました……。ルディ様のシェルターに行けば、どんなに疲れた筋肉のコリも一瞬でトロトロに溶かしてくれる、『ビリビリする魔法のマッサージ(お仕置き)』をしてくれるって……っ!」


「ほう?」


 ルディの目が、不敵な安全管理者の光を帯びた。


「労働による筋肉疲労(筋・骨格系障害)の放置は、慢性的な労働災害に繋がる。……よし、アイラ。お前は今日、最も優秀な作業成績を出した。その『特別ボーナス』として、俺の直々の『微弱放電マッサージ(アース)』を施してやる。そこへ横になれ」


「ひゃ、はいぃっ……!」


 アイラがシェルターの温かい床にうつ伏せになると、ルディは手に導電性のハーブバームをたっぷりと塗り広げ、彼女の小さくも引き締まったドワーフ特有の背中から腰へと、その指先を這わせた。


 バチチチッ……! ピリピリピリ!


「ひゃあぁぁぁぁっっっ!!!???」


 アイラの身体が、電流の快パルスによって激しく弓なりに跳ね上がった。


「あ、あつ……熱いぃっ! ルディ様のお指が、皮膚の下までビリビリって入り込んできて……っ、筋肉の痛いのが、一瞬で溶けて、頭の中が真っ白になっちゃうぅぅっ!」


「いいぞ。これは『電気刺激による物理療法』だ。乳酸(疲労物質)を急速に分解している。お前の頑張った肉体を、俺の電気で隅々まで労って(調律して)やるからな」


 ルディの手のひらが、アイラの腰から、シュミーズの裾をめくって、彼女のむっちりとした太ももの内側へと滑り込む。


「あ、はぁぅっ! だめ、ルディ様、そこは、そんなに奥までビリビリされたら……私、お腹の奥が熱くなって、自律神経が漏電しちゃいますぅっ……!」


「声を出してベント(圧力開放)しろ。我慢は自律神経のストレスになるぞ」


 ルディの指先が、アイラの鼠径部の最もリンパが集中する深奥のツボでバチバチと静電気を明滅させると、アイラは白目を剥き、よだれを垂らしながら狂おしい絶頂の悲鳴を上げた。


「あはぁぁっっ! ルディ様の電気で、私、ドロドロに溶かされちゃいますぅぅぅっっ!!」


 アイラが心地よいデトックスの汗をシーツにボトボトと滴らせながら完全脱力システムシャットダウンしていく様を、傍らで見ていたテレーゼとエリーゼが、自らの太ももの内側をじっとりと濡らしながら熱い吐息を漏らした。


「あぁ……っ。暗い坑道の地下シェルターで、新入りの娘が若君の電気に完全に調律されていく……。なんて淫靡で背徳的な光景なのかしら……っ」


「ルディ様! アイラのケアが終わったら、次は私たち幹部の『夜間総点検』の番ですわよ! 私の自律神経のボイラーも、もう限界ですわぁっ!」


(……よし! 亜人娘たちのモチベーション管理と、ヒロインたちの夜間特別安全指導(強制アース)、どちらも順調に並行稼働中だ!


 だが、この廃鉱山の『最深部』には、まだ魔物を無限に生み出す『ゲート(巣)』という最大ハザードが残っている。明日以降は、それを『サステナブルな永久機関』へとリサイクルする工程に進むぞ!)


 ルディは、暗く冷たい廃鉱山の地下深くで、最高に温かくて淫らな密室ハーレムを朝までフル稼働させながら、次なる「魔物SDGsリサイクル計画」へと意気揚々と突き進むのであった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ