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冒険者ギルドのお手伝いさん  作者: にわそーじ
第三章 帝都への旅立ち
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番外編 報告

「…以上が、今回あった事だ」


 ギルドマスターの部屋、ユルグが事の顛末てんまつを説明していた。話を聞き終えたゴルドーはあごに手をあて、「それだけフィーネが大切になった、ってことかねえ…」とつぶやいた。

 ユルグが首をひねるのを見て「何でもねえ」と言った後、ゴルドーは労いの言葉を口にする。


「ありがとよ、先輩。おかげで大事になる前に解決出来たぜ」

「…、…それだけか?」

「それだけっつーと…?…ああ、報酬はもちろん」

「そうじゃない」


 ユルグの深刻な顔つきを見て、ゴルドーは彼が続きを話し出すのを待った。


「…俺は、魔物用の毒を、人に使った。ギルド職員として、許されることではない」

「…だから処罰が必要、ってか?」


 うなずいた彼に、ゴルドーはため息一つ。


「なあユルグ。俺達ギルドのもんが武器を扱う際、気をつけなきゃならんことは?」

「…?人々を巻き込まぬよう、慎重であること」


 その答えに首を縦に振ると、大男は話を続ける。


「じゃあ、俺たちが敵と戦う際、気をつけなきゃならんことは何だ?」

「…素早く敵を無力化し、周囲に危険が及ばぬようにすること」


 応とも、とゴルドーは笑う。


「事が起こったその日に迅速に敵を拘束、さらわれそうになっていた2名は無事。周囲に被害もなく目的を達成。奴らの治療も完璧。ギルドからとがめるようなことは、何もねーよ」

「だが…」


 彼の表情が晴れないのを見、「先輩は真面目だからなぁ」と苦笑するゴルドー。


やっこさん、ある程度は毒に耐性があったんだそうな。それに魔物よりもよっぽど強え。なら、先輩が奴さんのことを魔物扱いしても構わんだろ」


 おどけた彼の言葉に、ユルグはようやく、


「その理屈はどうかと思うが…あと、先輩はやめてくれ」


 そう言って笑ったのだった。






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