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冒険者ギルドのお手伝いさん  作者: にわそーじ
第二章 養成所
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番外編 信者

人の子らよ その命の限り

良き生を 歩むように


恩には 感謝を

価値には 対価をもって 

応えるように


                  (『太陽神教経典』 序文より)




 養成所の宿舎、その一室にて。赤髪の鬼人アカツキが太陽の紋章を手に祈りをささげている。人族の少女エナシェラは、彼女が祈り終えるのを待ってからおずおずと話しかけた。


「アカツキさんは、太陽神教徒、なんですか?」

「おうとも。オレら鬼人族は皆そうだぜ。ってか、アカツキでいいよ。同じ部屋でこれから一緒にやってく仲間だろ」

「えっと…でも…」


 少女は口ごもる。年上の女性を呼び捨てにするのは、いささか抵抗があった。少女の様子を気にした風もなく、あっけらかんとアカツキは問う。


「なあ、エナシェラっていくつなんだ?」

「え?16、ですけれど…」


 その答えにアカツキは大いに驚いた顔をする。


「なんだよ年上だったのか!オレは15だからよ」


 言われてエナシェラは固まった。その体格で、15?まさか。しかし彼女が冗談を言っているようには見えなかった。言葉が出ない少女に、鬼の女性は続けて言う。


「敬語とか苦手なんで、このままいかせてもらうけど、よろしくな!」

「あ、それはかまわないです、こちらこそよろしくお願いします…えっと。アカツキ、は神殿長様には、お会いしました?」


 何気ない少女の一言に、アカツキは衝撃を受けたように身を震わせ固まった。その後、絞り出すように声を出す。


「…。…会える、のか?神殿長様に…?」

「え?ええ。神殿にいらっしゃれば、大体はお会いしてくださるはず…ひっ?!」

「今度、神殿に、案内、してくれ…!」


 急に肩をつかみ、顔を近づけてきたアカツキに、エナシェラはこくこくとうなずいた。


「神殿長様…ま、まさかお会いできる日が来るなんて…夢じゃ、ないよな…?」


 そう言って自分のほおを引っ張り、夢じゃない、とニコニコするアカツキ。その様子を見て、


(最初は怖い人かと思ってたけど、もしかして意外と面白い人なのかも…?)


 そう思うエナシェラであった。

 祖父の教育を受けて、アカツキは太陽神教と神殿長の度を越した信者となっていた。そのことを、ヴォルフィーネもユルグも、まだ知らない。 






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