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第1話:シュート500本の特訓

父が昔バスケ部だったおかげで、バスケのことで困ったらいつでも相談できる。


「嘉恵、まさか本当にコーナースリーの特訓を始めるなんて。代表チームにでも入るつもりか?」


「ただバスケがちょっとうまくなりたいだけ。別に理由なんてないよ」


「よし、わかった。フォームさえ正しければ、打てば打つほど入るようになる。目標は500本だ。覚悟はいいな?」


「ご、500本!?」でも、一寿のためだ。「……うん、わかった」


ところが、私が数本連続でシュートを外したあと、よりによってこのタイミングで、一番会いたくなかったヤツが現れた。


「林一寿、ダメだよ、こっそり見るのは!早くどっか行って!」


「ちょっとバスケを練習したくてさ。他のコートはどこもいっぱいで……」


すると、パパが横から口を挟んできた。


「嘉恵のクラスメイトか? 一緒に練習しないか?」


「ダメに決まってるでしょ!一緒に練習なんかしない!林一寿、早く行って!」私は慌てて言い放った。


林一寿が帰ったあと、ようやくホッと息をついた私を、パパがじっと見つめて、笑いながら言った。


「この男のために、コーナースリーを特訓してるんだろ?」


どう答えばいいか、自分でもわからなかった。


「だったら、私が直接彼に教えた方が効率がいいぞ」


「ダメだよ、直接なんて」


「見た目もなかなかいいし、ほら、日本のあの……たくやって俳優にそっくり似てるし。もしかして、うちの嘉恵は――」


「好きなわけないでしょ! 学校で一番ムカつくんだから! さっき追い返したの、見てたよね!」


パパはただニヤリと笑っただけだ。そうしてこの話はそこで終わって、練習を再開した。


四晩の特訓の末、ついに習得した。成功率は、だいたい25%だ。

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