↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
14/20

夜のディベート2

▼ちょっとだけお下品な内容が含まれます▼

「お!宵(よい)と蓮(れん)じゃーん!」


飛鳥(あすか)は上機嫌で挨拶をした。ふらふらと左右に揺れている。

完全に出来上がっているようだ。


「何してたの……?」


宵は訝しげな顔で聞いた。

飛鳥は何故か誇らしげに堂々としている。


「ディベートしてたんだよ」

「ディベート?」

「そう、それで俺が勝った」


これ以上ないくらいのドヤ顔で、飛鳥は答える。

一方、目の前の樹(いつき)は疲れ切っていた。


「討論じゃなくて勢いで押し通しただけだろうが……」

「いや!どう見ても正論だった!」

「もうなんでもいい……」


樹はぐったりとしている。

入室直前の時、話が聞こえていなかった蓮が顔を出した。


「何について話してたの?」

「俺が胸で、樹が腰!」

「飛鳥がトークテーマこういうのがいいって譲らなくてね……」


亮悟(りょうご)は小さく笑っていた。さすがに呆れているようだ。

居心地が悪い蓮。ははは……と乾いた笑いで流す。


「下ネタ話したいだけじゃねえか。俺もうやだよ。

 亮悟先輩の前でこんな話題……」


本当に恥ずかしいらしく、樹は亮悟から顔を背けた。


「でも見てて楽しかったよ?本当に練習にもなるしね」

「練習になるとしても、俺は辛いです……」

「まあまあ、よく頑張ったね」


ますますうつむいて小さくなる樹。

亮悟はその背中を、笑いながらぽんぽんと叩き慰めていた。


「せっかくだからたまにはこんな話も、ね?」


樹は立ち直らない。

ただの置物と化した彼を無視した飛鳥は、2人に近付いた。


「そうそう!せっかくだから2人もやろうぜ」

「まだ仲良くなってそんなに経ってないのにその話題なの……?」

「だからいいんじゃん!ほらほら」


飛鳥は返事を聞く前に宵の腕を掴んで自分の前に座らせた。


「えっえっ?」


宵は完全に混乱している。飛鳥はにやりと笑って切り出した。


「俺は胸派なんだよ。宵は?」

「えっ、えーっとね、うなじ……」


意外とスッと普通に答える宵に、一同は内心驚く。


「わかるー!うなじいいよね」


亮悟が応援するように声をあげる。

宵は自分に同意してくれたのを聞いてそれにびっくりした。


「じゃあ2人とも頑張れ!スタート!」


亮悟は楽しそうに審判を始めた。


「やっぱ!胸がいいよな!」

「う、うーん……」


宵は横をちらりと見た。

亮悟の前でだけでなく、蓮の目の前でこのような話をするのもとてもやりにくい。

だが自分がやらないと蓮に火の粉が散ると思うと、なんとか食い止めるしかない。

宵は決心した。


「でも、うなじも良いよ。

 ポニーテールとか、お祭りで浴衣着てまとめ髪も素敵だよね」


言葉を選びながら、とにかく思いついたことを言っていく宵。

果たしてこれは討論出来ているのかなんて、気にしている余裕はなかった。

飛鳥は不満そうに返す。


「でも、いざそういうとき、うなじは駄目だろ?見えないし」

「いざ……?」

「だってさ、胸は見ても良いし触るのもいい。あれをこう挟」

「うわああああああああ!飛鳥!降参!!」


瞬殺された宵は、下品であろうジェスチャーをしかけた飛鳥の手を封じた。

どうしても下世話な話を蓮に聞かせたくなかった。

その爆発したような宵の反応を見て、亮悟は声をあげて笑っている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。