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04.噂
コソコソと、風が噂する。
神が怒っている
神が楽しんでいる
神が泣いている
神が笑っている
絶えず聞こえる子供の声。それは楽しそうに、歌うように話している。
あっちの神は、人が嫌い
あっちの神は、人が好き
そっちの神は、今は居ない
そっちの神は、今も居ない
神のことを噂している。名前までは分からない。誰のことを言っているのかも、分からない。
あの神は優しいね
その神は恐ろしいよ
この神は可哀想
声が重なっていく。静かな空間に声が響き渡っている。だが、聞こえているものは居ない。
あそこの神が、人間とか関わっているんだって
あそこの狐は、人間と過ごしているんだって
美味しいご飯を作るんだって
不思議なものが見えるんだって
わたしたちのこともみえるかな?
ぼくたちのこともみえるかな?
キャッキャと、笑い声が聞こえる。
楽しそうに風が舞う。
でも、あの神は気に食わないみたい
でも、あの神は面白くないみたい
どうなるのかな?
どうするのかな?
一際強い風が巻き起こる。道行く人々は、いきなりの風に驚きの声をあげた。
まあ、いいか!
うん、いいよ!
行ってみよ
会いに行こ
風に乗った双子の神が通り過ぎる。だが、誰にもその姿は見えない。ただ、人々にとっては、風が通り過ぎただけだった。




