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魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第6章「勃発?第3次世界大戦」編

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第174話「コドモとオトナ」

「次、ヴァレリア=クズネツォヴァ」


高野先生がわたしの次のレーラを呼ぶ。

周囲はまだざわついている。


レーラはゴーレム使い……

だがイメージよりも随分と小さいテディベアぐらいの土でできたゴーレムを出す。


それを見ながら、植村先生の話は続く。


「オトナはさ、ズルいんだよ」


レーラが1度ゴーレムを崩して、作り直した。

今度は大きい。

2mぐらいの大きさだった。


みんなが再びどよめく。


その輪に入らず、わたしと植村先生の話は続いていく。


「……『安全』でいてほしい。でも『成長』もしてほしい。だから途中で止める」

「止める?」

「そこで止められた奴は、そこが限界だと思っちまう」

「……?」

「まあ、そういうもんだ」


よくわからない。


「あー!やっぱり、あたし、教えるの向いてない!言語化が苦手過ぎる!」

「それは伝わりましたよ」


と、わたしは笑う。


「でも」

「ん?」

「わたしは、日本に来て良かったです」


植村先生は少しだけ首を傾げる。


「植村先生にも、会えましたから」


数秒、沈黙。


「……そうか」


先生は次のヨハンナの魔法の様子を見ながら続ける。


「まだまだだ。せめてプラス5キロは逃げられるようになれ」


先生の顔が見えない。

でもきっと笑っていると思う。


♦︎♦︎♦︎


同じ頃。自由の国、首都近郊。アーリントン州、リングレー。CIF(Central Intelligence Freedom-country)本部。


ゲートの外は紅葉と常緑樹が混ざり、思わず目を奪われそうになる。


それでも、私が現職だった頃は、この景色に目を向ける余裕すらなかった。


だから、これから会う彼も同じなのだろう。


「お疲れ様です。ルーザー=ブライトン前長官」


守衛はそう言ってゲートを開けてくれる。

どうやら、本部へはまだ顔パスで行けるらしい。


まあ、自動車のナンバーから所有者を割り出しているので、誰が来るかはゲート前に停車した時点で判明しているのだろうが。


突然の訪問にも関わらず、建物入口でもスムーズにゲストパスを渡してくれる。


ここまで来れば、勝手知ったる。いや、自分の長官時代に『白い家』に行きやすいよう、長官室は通用口の直上に改装していた。


「ーーみんな今回は良くやってくれた。今回の中間選挙に『人民の国』や『北の大国』、中東から選挙妨害やサイバー攻撃は皆無だった。これも皆の普段からの働きのおかげだ。今日はゆっくり休んでくれ」


瞬間、頭に血が登る。

それを抑えるように深呼吸する。


幹部職員にそう言って労う、現職長官ポーター=コールマンに短く言う。


「正気か?」


私のいきなりの登場にその場にいた全員が目を剥く。


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