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魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第6章「勃発?第3次世界大戦」編

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第154話「20世紀からの使者(後編)」

衛星軌道上、『おりひめ2号」。


ダキア公国の独裁者の婦人、エレン=チャウシェ。

夫のマルコシアス政権下で豪奢を極めた、イルアナ=マルコシアス。

『ファシスト』の代名詞の妻、エマ=ブラウン。


そして、自らの手で数万人を亡きものにした魔女、紅青。


4人の復活の情報に場が完全に沈黙する。


「タイミングからして、『繋がり』があるのだろうが。現状、4人全員の『5W1H』がわからんからな。対策のしようがない」


20世紀から女王として君臨するエリザードがそれを破った。他の者は21世紀になって政治に携わった者が多い。


「情報収集を行うのは当然として……ゆりあ大臣、お願いがあるのだけど……」


メルケンがそれを継いで言った。


「何でしょう?」

「そちらも紅青の対策をしなければいけないのはわかる。だが、非常時には藤原さくらを貸していただけないだろうか?」


意外な事に、ゆりあは首を縦に振らなかった。


「残念ですが、対応できかねます。と、いうより藤原さくらは現在、魔法が使えません。原因を探っていますが不明です」

「何と!さくら女史が?」


女王エリザードすら声が裏返る程驚く。

要請したメルケンもそんな事態は想定していないようだった。


「日本の魔法少女の現状を正直にお話しします。『魔法少女ワールドカップ』の時から、日本の最大戦力トップ3人が戦闘投入不可能です」


全員が梓を見る。


「ご存知のとおり、岸本梓は明日から『ルマニア共和国大統領夫人』です。そして、先程説明したとおり、藤原さくらは魔法が使えない。最終に広井夏樹は魔法少女ワールドカップ決勝戦以降、失踪しています。彼女の目的は明確に『魔法のゼロ化』ですから、今回の件とは無関係でしょう」


全員を代表したようにエリザードが口を開く。


「日本の置かれた状況はわかった。さくら女史が戦えない以上、別の対策を考えねばならんな……」


その言葉を待っていたように、ゆりあが再び発言する。


「そこで提案ですが、『将来有望な魔法少女』を数名日本に預けてもらえないでしょうか?広井夏樹、岸本梓を育てた教官、高野舞が日本で指導いたします」


その提案に全員がうなづいた。


「なるほどな。連合王国としても問題ない。すぐに人選させて送り込もう」


エリザードの言葉にメルケンも同意する。


「こちらも異論ないわ」


今まで黙っていたマリア=ティモシェンコが意見する。


「基本的に問題なし、けれど『北の大国』も入れてあげて。ずっと考えていたけれど、『残り1人』ってやっぱり、『北の大国』か『自由の国』だと思うのよね」

「それ、私も思いました。『宇宙兄弟』を手玉にした『女優』とか『NKVD』出身の『女スパイ』とか」


梓が同意する。

それを聞いてマリアが笑う。


「人選がマニアックね」

「過去の失敗に学べるのが現代の強みですから」


その梓の言葉を全員が眩しそうに見る。


「ともかくだ。まずは情報収集。並行して日本で若手を育成し、対抗する。皆、異論はないか?」


まとめるようなエリザードの言葉に、全員がうなづいて会議が終了する。


「それはそうと。すまないな、梓女史。結婚式前日までこんな話に付き合わせて」

「いえ、わざわざ『20世紀から使者』まで来てお祝いしてくれるのです。『歓迎』してやりましょう」


梓は魔女らしく笑った。

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