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魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第6章「勃発?第3次世界大戦」編

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第153話「20世紀からの使者(前編)」

ルマニア共和国、首都・ルピアール。ルピアール・ヌーヴォー国際空港、貴賓室。


海外からの賓客に備える施設というのはどこの空港にもある。ただし、この陣容は異様とも言えた。


連合王国、エリザード女王(『別名:絶対女王』)。

欧州最大の工業国、ユンゲラ=メルケン前首相(『別名:2代目、鉄の女』)。

東欧・ロクライナ、マリア=ティモシェンコ副大統領(『別名:ガスの魔女』)。

日本、佐藤ゆりあ文部科学大臣(『別名:永田町の魔女』)。


この4人に加えて、明日、この国の大統領夫人となる岸本梓(『別名:混沌の魔女』)。という陣容だった。


「梓女史、どこかセキュリティのしっかりした部屋はあるかね?」


エリザード女王が聞いた。全員が深刻な顔でうなづく。


「それでは、絶対に盗聴不可能な場所に移動します。『ワープ』!」


梓が呪文を唱えるとともに、5人がどこかへ転移する。

次の瞬間、重力がなくなるという経験を『欧州3大魔女』の3人は初めて体験した。


「無重力?まさかね…」

「ふふ、『地球は青かった』ね」


まさかの状況に少しだけ全員の表情が緩む。


「長生きはするものだな。まさか、宇宙空間とは」


エリザード女王も興奮を抑えきれずに言う。


「『おりひめ2号』です。国際宇宙ステーションに日本も参加したため、投棄された前身の施設です。それを我々が勝手に使わせてもらってます」


ゆりあが解説する。

全員が確かにここなら、盗聴も傍受も不可能だと全員が実感する。


「この状態なのでお茶も出せませんが、ご理解願います」


梓が招待側の礼儀として、一応筋を通す。

マリア=ティモシェンコが無重力を堪能するようにクルクルと回りながら言った。


「先月、ロクライナの南西部でテロがあった。その捜査線上に、エレン=チャウシェークが上がった」


全員が目を見張る。それに被せるように今度は梓が口を開いた。


「我が国でも、国際犯罪者集団のアジトを叩いたところ、送金先が『イルアナ=マルコシアス』だった」


続いてはゆりあの番だった。


「私は結論から言うわね。『人民の国』で紅青、『ミス・パープル』が復活したわ」


自然と残った2人に視線がいく。


「女王、わたくしの口から伝えますね」


メルケンがエリザード女王にそう告げて、女王は僅かうなづく。


「わたくしの頭痛のタネ、極右政党の『AfR(アルタナティーフ・フュア・ライヒ)』の動きが活発なの。その背景が中心人物に1人の女性が加わった事なの。その中心人物こそ『エマ=ブラウン』。言うまでもなく、我が国が『ファシストの国』だった頃の総統夫人よ」


今度こそ、全員が目を剥く。


「これだけでも頭の痛い問題だが、まだいい。なぜなら紅青以外は魔女や魔法少女ではないからだ。だが、眠れなくなる話はここからだ。ゆりあ女史、説明を頼めるかね?」


話を振られて、ゆりあが言う。


「紅青が確認されたのは、日本の周辺国である『半島北側の国』。ここで彼女は『高純度魔導石』を5つ入手しています。日本では『古代魔石』と呼ばれるそれは、ビーストを倒して得られる『魔石』が地層の中で高温・高圧で圧縮され内部が積層化したものです」


初めての宇宙空間でどこかはしゃいでいた空気が霧散する。

黙って、全員が聞いていた。


「使い道はご存知でしょう?『魔法を使う』ためか、『魔女・魔法少女を生み出す』ため」


日本でも、高野舞が『引退魔法少女』として生み出された。


「そして、魔石は5つ。1つは『魔女化』に使うとして、あら不思議。『1つ余る』んですよ。だって紅青はすでに『魔女』ですから」


その報告に全員が息を呑んだ。

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