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魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第4章「魔法少女ワールドカップ編」

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第110話「決勝戦⑧キムベリー・ドックス3」

ユウ達が戦況を見つめる。


「やっぱりDNAで思考って似るのかな?」


沙織がつぶやく。


「面白いですよね。『思想』は正反対なのに、『思考』は似てる」


ユウがそのつぶやきに反応して言った。

この2人には結末が見えていた。


マリア=ティモシェンコが業を煮やして質問した。


「ごめん、2人の会話がさっぱりわからないわ」

「見てれば、わかるよ」


沙織がそっけなく言う。

ユウはその様子に焦って答えた。


「さくらと長田さんは『思想』は正反対なんです。さくらはさっき言った通り、魔法少女の兵器化を止めたい。でも長田さんは魔法少女を軍備として日本を真の独立を目指した。

まずはここまでわかります?」

「……そこまでは理解したわ」


マリアが短く答えた。


「でも、やり口は驚くほど似てるんですよ。この2人。今のさくらは時間つぶし、自分の策が表面化するのを待ってる状態」


するとユンゲラ=メルケンが何かを閃いたように言った。


「わかったわ。魔力切れね。先程のロボット作成時に周囲の魔力を使い尽くした。だから夏樹には使える魔力がない。だから切れるのを待ってる!」

「残念ながら、違うよ。海水から塩分を抜いても周囲から塩分はやってきていずれ均一になる。魔力もそれと同じだよ」


今度は沙織が答えた。

マリアがメルケンを笑う。


「ダサ!ドヤ顔で解答して間違えてる!」


その通りだと、メルケンが1歩下がる。

今度はゆりあが言った。


「なるほど、『大阪の乱』ね」


その解答にユウは首を傾げ、

沙織は「正解」と言わんばかりの顔で笑う。

ゆりあが続ける。


「昨年、12月1日。長田洋子率いる『シークレット・ヘブン』との初戦が大阪支部でありました。結果はこちらの惨敗。狙われたのは沙織ちゃんと梓ちゃん」


ユウは元『シークレット・ヘブン』の構成員だが、加入は12月3日である。知らないのも無理はない。


「戦術としては、2人が任務でいない隙に大阪支部を武力制圧。転移で2人が戻ってきたところにチャフが撒かれていた。そこに沙織ちゃん、梓ちゃんが転移で帰投したせいで大怪我を負った。そして早々に『シークレット・ヘブン』戦から戦線離脱した」


ゆりあがそこまで言って説明を止めた。あとはわかるだろうと言わんばかりに。


「つまり、今回も同じ手が使われた?」

「さっき、さくらは『ハウンド・ドック』に5回もワープさせています。ここで何か仕込んだ可能性は高い」


マリアの問いかけにユウが答える。

それを沙織が補足する。


「多分、バッテリーだろうね。リチウム電池。確か製品版『モノノフ』も『ハウンド・ドック』の元ネタの『アシモフ』にも使われてた。でも、今回はチャフだと気づかれるから足元にあった大量の海水を使った。これで化学変化が起こる。そして、これは藤原さくらでなくても可能」


その時だった。


破裂音がドックに反響する。

見ればDXモノノフの右腕が上腕部分で火花を散らし落下した。

続いて左脚。ボンッと破裂音がしたがこちらは取れる事はなかった。しかし、グニャリと変形し、見るからに動けなくなっていた。


やがてDXモノノフはその動きを停止させた。

巨大な機体が、ゆっくりと沈黙した。

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