第100話「バーミンガム宮殿、直上」
まさかの本編100話です。
ここまで来れたのは、たまにランクインしてモチベが死ななかったからです。
ありがとうございます。
藤原さくらVS ユンゲラ=メルケン。
その同時刻。同じくドンロン市街。
バーミンガム宮殿、直上。
「ここであまりドンパチやるのは困るのだが?」
この国の女王で、『欧州3大魔女』筆頭のエリザードが言った。
対する相手はロクライナの魔法少女N。
「まあ、この連合王国内なら、一瞬で決まるだろうが、『ロイヤル・ウォレント』!」
直訳すると『勅許』相手の魔法を使用不能にする魔法だった。女王が『女王』である所以である。
しかし、Nはニヤリと笑った。
「古い。古すぎる」
いつのまにかエリザードの周囲をドローンが取り囲んでいる。
(やられた。これがマリア=ティモシェンコの毒か。開会式直前、ドローンの許可を申請してきた)
もっと言えば、テロを『言い訳』に会場をロックダウンしたドンロン市街に設置したのもである。
「知ってる?昨年12月24日、日本で内戦があったの。魔法少女による『同盟国』の『核の傘』からの脱却、『真の独立』を目指していた。まぁ、失敗したけれど……」
Nがそう言った。
「ずいぶんと詳しいな。話は聞いている」
エリザードが答える。さらにNが言った。
「これは契約の話ね。その際にマリア=ティモシェンコは日本に戦力として加わってくれた。その見返り、というか『条件』が『私』の『魔法少女ワールドカップ』にロクライナ枠での出場」
そういってマントとサングラスを取る。
「日本人?ずいぶんと幼いが、小学生?」
「はじめまして女王、ロクライナ代表、広井夏樹と申します」
日本代表と同じ制服を着た少女だった。だが、先程の情報が本当ならば油断ならない相手である。何しろ、あのマリアがこの子を『指名』したのだから。
「さて、夏樹女史、お前さんは魔法が使えない訳だが?どうやって戦うつもりだ?」
にこりと笑って夏樹は返す。
「さて、エリザード女王、あなたは今、魔法が使えない状況ですが、どうやって戦うつもりですか?」
まるでオウム返しのように。
それを確認するようにエリザードが手をかざし呪文を唱える。
「ユニオン・ジャック!」
本来ならレーザーのような攻撃魔法が出るところだが、何も起こらなかった。
自身は魔法が使えず、周囲に多数のドローン。
女王エリザードは初めて、戦況を理解した。




