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魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第4章「魔法少女ワールドカップ編」

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第92話「最悪の世代」

すいません。

インフルエンザで倒れてました。

連載再開です。

現代、連合王国、ドンロン市街。


「『歴史』については理解したわ。それで、魔法少女が強くなった代償が『おむつ』なのかは理解に苦しむけれど」


冷めて残り少しになったコーヒーのおかわりを頼みながら、メルケンは言いました。


「私達、魔法少女や魔女が『魔法』を使うためのものが『魔力』」

「説明はできないけれど、『実感』として理解できるわ」


わたしも残り少なくなったレモンティーの追加を頼むべきか、残りを眺めて続けます。


「魔法少女は『魔力』を空気中から取り込む。この時、空気中から『水分』も取り込んでしまう。そして強力な魔法少女ほど『魔力』を使ってしまう。だから『魔法少女におむつが必要』なのよ」

「一応、理屈は通っているわね……」


物理学者であるメルケンは言葉だけでは納得できないでしょう。けれど、こう言えば……


「『魔法』に『科学』を持ち込んだのが『広井ゆりあ』。あなたも帰ったらやってみるといいわ。体重計に乗った状態で『魔力』を取り込むの。増えた重量が『水分』」

「シンプルかつ再現度の高い実験方法ね。つまり、『事実』ね」


狙い通りの効果にホッと胸を撫で下ろします。


「実は欧州でも『失禁』までいかなくても『頻尿』の魔法少女はいるの。その子達は世界の晴れ舞台での『失敗』を恐れてワールドカップには出ていない」


メルケンが少しだけ寂しそうに言いました。

誰か、『世界の舞台で活躍させたい子』がいたのでしょう。


「日本も通った道ね。知ってる?佐藤ゆりあも私もあの暗殺者・田代ナナもおむつ初期世代。通称『最悪の世代』って言っているわ」

「『最悪の世代』……。それが今の藤原さくらまで続いているのか……」

「少しだけ間違っている。『佐藤ゆりあ』の功績に『魔法少女のシステム』を公安部から文科省に移した事があるのだけど、これもおむつが関係するわ」


広井ゆりあから佐藤ゆりあに変わる時も事件があったけれど、それはメルケンに言わなくていいでしょう。


「魔法少女だけの箱庭。それが明王義塾学園。『最悪の世代』が味わった、羞恥や恥辱から解放された。

『最悪の世代』のわたし達は自殺や失踪で仲間を失う事も多かったから……」


そっとメルケンが目をそらす。


「なるほど、『長田洋子』が強くし、『佐藤ゆりあ』が保護してきた。その結果が『藤原さくら』なんだね。明日が楽しみになってきたわ」


猛禽類のような視線がタイムズ川に突き刺さっていました。

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