第91話「魔法少女・レベルシフト計画」
1985年2月。鳥取県沖、日本海上。
「本当に日本は『スパイ天国』ね」
「新人じゃあるまいし、『何故か?』は知っているでしょ?」
海上保安庁の巡視艇の甲板上で2人が話している。1人は上田理子。長田洋子が『偽名』として使っている名前の1つだった。もう1人は山岡龍馬。この時代は公安部の捜査員として、上田理子に同行している。
「理解しているわ。日本が『戦場にされないため』にスパイの出入りを許してきた。戦後の政治家はそれを選んだ。つまり……」
「『日本は情報中継地だから、戦地にするのは悪手』と、各国に思わせた。結果として戦火は回避され、ついでに国内にいながら各国の情報も取れるようになった」
追っているのは『半島北側の国』の工作員。巡視艇から400m程前方を北上している。
「先行するわ」
そう言って上田理子は不審船に近づく。すると至近で水柱が上がる。
「種田トウカ。今のは警告。次は当てるわ」
そうして日本の『魔法少女(魔女)』対、半島北側の国『異能少女』の戦闘が始まった。
結果は惨敗だった。
魔法を反射、回避され一方的に攻撃された。
『異能少女』は日本から『拉致』された少女だった。
上田理子は決断する。
日本を守るため。何より異能少女が万が一、侵攻してきた時のために備える。
それが『魔法少女・レベルシフト計画』
実態は日本各地に高濃度の魔力粉末を定期的にばら撒く事。そうすればより強力な魔力中毒者、更にはビーストが生まれる。それを倒していく事で、必然的に日本の魔法少女は強くなっていった。
だが、この計画には思わぬ落とし穴があった。
それこそ『魔法少女におむつが必要になる』事である。
日本の中で、『魔法少女=おむつ』が秘密裏に定着した頃、上田理子はもう日本にいなかった。「心理操作」で影武者を作り、自身はここ『連合王国』で更なる研究を重ねていた。
取り残された日本で『次の天才』が生まれた。
それが『広井ゆりあ』。
今は『佐藤ゆりあ』となっているけど。
体調が悪く、更新が2〜3日できないかもしれません。
すいません。




