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魔法少女はおむつが必要だなんて聞いてません!  作者: 062
第4章「魔法少女ワールドカップ編」

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第84話「キセキ」

連合王国・シリー諸島沖。

連合王国海軍 旗艦『クイーン・エリザード』特別観覧席。


『イージス艦「クリーブランド」、撃破。これでイージス艦は全滅。残りは原潜1、補給艦などの攻撃能力を持たない艦が8の9艦です』


CICからの報告が入る。水田マリはたまらずさくらに通信する。


「さくらちゃん、マリです。もう十分よ。救助できる船も残しておかないと……」


すぐさま応答が返ってくる。


『原潜が1隻残ってますがどうしますか?攻撃力が0になっていませんけど?』

「頼む!これ以上、死傷者を出さないでくれ!」


プラント大統領が懇願するように叫ぶ。その声はさくらの耳にも届いたようだ。


『そもそも、乗組員は死亡者はゼロです。凍傷や低体温症みたいな軽症者はいるでしょうけど』


そのさくらの報告にメルケンが驚く。


「聞き捨てできないわね。空母1隻、ミサイルフリゲート艦6隻、原潜3隻を沈めておきながら、死者ゼロだなんて!」


その時だった。


『クイーン・エリザードCICより補足。フジワラサクラ選手の言う事に間違えありません。沈んだ10隻の乗組員点呼完了との報告を受けております』


館内よりそう報告が入った。


『「殺さない」ってルールだったもの。以上』


さくらはそう締めた。通信が切れたのを示すようにマリの腕で発光していた『テンペスト』が消灯した。


「……」

「……」


全員が言葉を失う……事はなかった。


「これで『エキスパートの部』もベスト4が出揃ったわね」


沈黙を破ったのはマリア=ティモシェンコ。


「まずはA・Bグループの勝者、日本」


マリアはマリの方を見る。続けて、


「C・Dグループは『欧州の工業国』。これが準決勝第1試合」


その後にメルケンの方を見た。


「E・Fグループ勝者が『連合王国』、G・Hグループ勝者は我が『ロクライナ』。この2国で準決勝第2試合となるわ。そこで……」


マリアがそこまで言いかけた時、扉がノックされる。マリアは言いかけた言葉を引っ込め、エリザードの方を見る。


「どうぞ」


エリザードが入室を許可して、扉が開く。


そこに立っていたのは2人。

佐藤ゆりあと藤原さくらだった。


「お初にお目にかかります。女王陛下。日本国、文部科学大臣。佐藤ゆりあと申します。突然の訪問、大変失礼いたします」


まずはエリザードに挨拶する。続けて、全員に向けて言う。


「初めての方もいらっしゃいますので自己紹介しておきます。佐藤ゆりあ。日本の文部科学大臣です」

「『どうして?』と聞くべきか、『どうやって?』と聞くべきか、悩むわね」


そう言ったのはメルケン。


「お答えします。実は先程まで行われた2回戦、『自由の国』側から日本政府に対して『圧力』がかかっておりました。その政治決着のために参りました。方法については先程の2回戦をご覧になっていたなら話は早いかと。そこにいる藤原さくらに転移してもらいました」


ゆりあの視線は、ただ1人に向けられていた。


『自由の国』大統領、マクドナル=プラントに。

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