火神崎理沙
7月31日。
「アイリさん!間に合いましたよ!」
「おお!どっちも課題クリアになるとはね!」
龍族たちのおかげで何とか作り上げることが出来た相殺装置ともう一つの装置。
「これで後は……」
決戦の前夜。連絡が着かない奏の到着を皆は待っていた。
「奏だけだ」
「駄目です兄さん。奏の奴、どこか遠い所にいるのか繋がらないみたいです」
「そうか……」
「一応メールは打っておきましたが…」
「連絡が着かないのなら仕方がないわ。奏の事は放っておきましょう」
「おい舞香…」
興味なさげに言う舞香に紅哉は二人の仲の悪さにため息をつく。
「それよりもお兄様。アイリに呼ばれていたんじゃないのかしら?」
「そうだった。皆を集めたのはこれから外にあるアイリのラボに行くためなんだ。何でもみんなに立ち会って欲しいらしい」
「あれ?遊佐さんもいねえな?」
「遊佐さんならアイリと一緒にいるはずだ。皆、外に行こう」
紅哉達は新しく出来たアイリの研究所に足を運ぶと遊佐とアイリが忙しそうに機器をチェックしていた。
「あ!来た来た!こっちはいつでも準備オーケーだよ!」
「分かりました!すぐに起動準備にかかります!」
「何を始めるんだ?龍圧相殺装置は外にあるし、これはなんだ?」
「まぁまぁ皆見てて!」
「………何やら凄い嫌な予感しかしないんだけど」
「俺はどちらかと言うと懐かしい感じがするな」
朱音は気難しそうな顔をしており、カケルの方はにっこりと笑顔を浮かべていて静かにその時を待っている。
「アイリさん!行けます!」
「分かった!んじゃ、始めるよ!」
「あたし達が取って来た神の遺産これに使ったんだろ?アイリは何をするつもりだよ」
「さぁ、わたしには分かりませんね。作ったからには何かするのでしょうが」
佐鳥とセレナが話していると機械は動き出した。
機械の真ん中に埋め込まれた神の遺産は輝きだし、光は部屋を包み込んでいく。
「きたきたきたー!!」
アイリがそう叫んだ瞬間転移装置らしき機械が爆発した。
「あり?」
「え?」
アイリと遊佐は目を白黒させ、紅哉達は状況が掴めず何を言ったらいいのか分からない状態。
「げほっ!げほっ!もう!安全だから大丈夫って聞いていたのにこれは何なの!?」
聞いたことがない女の子の声だった。
黒い煙を掻き分けて出てきたのは紅哉とそう変わらない女の子だった。
赤髪は背中まで伸びており、顔立ちからどこか真面目そうな雰囲気が伝わってくる。
髪のくせ毛が豊姫と似ているような。
「り、理沙!?」
「まさか理沙ちゃん!?」
朱音とカケルは出てきた女の子を見て素っ頓狂な声を上げた。
「ふぅ、来てやったわよ。お父さんたちを助けにね」
バッグを持った理沙と呼ばれた少女は紅哉達の前に立つとそう告げた。
場所は変わり別荘。
彼女の名前は火神崎 理沙と名乗った。
理沙は紅哉と豊姫の娘であり、朱音とカケル同様未来から来たそうだ。
「なんだか朱音とカケル君の身長が伸びていると思ったら私も伸びていたのね」
「この世界に来た時にあたしとカケル君に合わせて時間調整されたんだよ」
「えっと、この子が私と紅哉くんの子供……」
「そうだよ。お母さん」
「ふああ…」
「豊姫ちゃんしっかりして!気絶するのは早いよ!」
震える指で理沙を指差すと彼女はにっこりと自分の母親に笑いかけて、それを受けた豊姫はバタンと後ろに倒れてしまった。
「でも、また皆に会えて嬉しいわ。師匠、いえ…美波さんにも舞香さんにもまた会えた」
「そうか……未来では既に俺達はいないんだよな…」
「若い頃のお父さんだけど、嬉しいわ」
「なんだか俺と歳がそう離れていない女の子にお父さんって言われると変な感じがするな」
「だよね。私も朱音さんにお母さんって言われた時変な感じしたもん」
「あははは……まぁ今まで紅哉君の家で働くメイドさんだったもんね」
「そう言えば朱音は何でメイド服を着ているのと思ったら、カケル君の趣味じゃなかったのね」
「なんで俺の趣味なんだ!?朱音ちゃんは今まで紅哉さんの家で働いていたんだ!断じて俺の趣味じゃない!!」
「そんなに否定しなくてもいいじゃない。朱音のメイド服姿見れて嬉しいくせに」
「うっ…」
「え?カケル君…私をそんな目で見てたの…?」
「い、いや!俺はそんな目で決して君を…」
「理沙さんは舞香に似ているな…」
「あの人を弄繰り回す性格。いいわね」
赤面する朱音とカケルを見て理沙は悪魔みたいな笑みを浮かべていた。
それを見て紅哉は隣にいる舞香を見たが、舞香も口元に手を当てて笑っている。
「イチャつくのは後にしてね。朱音、私のお母さんからあなたにお届けものよ」
「ん?豊姫お母さんから?」
「ここに来るとき忘れて行ったみたいだし、ちゃんと持っていきなさいな」
理沙はバッグから黒い制服を取り出した。
「ああああ!持ってきてくれたんだ!!ありがとう!」
「やけに汚れている服だな。ボロボロじゃないか」
メイド服のまま羽織るとクルリと回る。
「む?その背中の紋様はオレの」
「肩のはアタシのよね?」
背中には火炎の中で大きな翼を広げる黒い龍と肩には紫の炎を纏ってとぐろを巻く龍が描かれている。
「そう。これはお父さんの形見なんだ。ファーヴニル部隊を率いていた頃の隊員服」
「俺の…か…」
「ここに来る前にお母さんが補強してみたんだけど、やっぱりそろそろ限界みたいね」
「ううん。着れるだけいいよ。ありとがとね、理沙」
「お礼を言うなら栞奈さんに言っておきなさい。あなたがどこかになくした腕章も見つけ出して来てくれたんだから」
「あ…!ホントだ……どこかに行ったと思っていたのに…」
腕に付けられた隊長の証である腕章を見て朱音は瞳に少しだけ涙が溜まる。
朱音は男物で長い袖を肘まで捲る。
「それ、良いデザインの制服だな」
「これは舞香ちゃんが考えたんだよ。舞香ちゃんはホント何でも出来る子だよね」
「流石私ね。これあと2、3種類くらいあるでしょう?」
「神龍部隊の服とリヴァイアサン部隊の服があったよ。それぞれデザインが違ったけど」
「私は舞香叔母さんの服を持っているわ」
理沙はバッグから自分のも取り出した。
それは青い制服で、背中には多頭の青い龍が波を起こしている絵があった。
「それは私の紋様ですね。よく出来ています」
「貰ったって……でも、メッセージには私が映っていたけれど」
「それは死んだかと思っていた舞香叔母さんでしたが、実は生きていたというエピソードが」
「黒光り並みにしぶといな…」
「ちょ、お兄様!?妹に向かってそれはどうなのかしら!」
「流石に例えが酷いよ紅哉くん…」
「いや……うん、すまん…」
素で言った紅哉は言ったことを後悔して舞香に謝る。
「え~っと、お父さんって呼ぶのは少しおかしいですよね……えっと…紅哉さんって呼んでいいですか?」
「おう。俺もお父さんってのは少しな……それに周りに誤解を生むかもしれないし」
「あたしはね!誰も周りにいないときはお父さんって言って抱きついているよー!」
「え?そうなの?」
「まぁ…未来の俺は二人が幼い頃に死んでしまったんだろ?そんな二人が俺を父親として慕ってくれるなら別に構わないっていうか」
「瑠璃ちゃんにも抱きついているんだよ!瑠璃ちゃんは鍛えてないから抱き心地がいいんだ~」
「もういい加減親離れしなさいよ」
「だって~自分が娘だって明かしたの最近なんだもん。これまで数年間その気持ちをずーっと!ずーっと!抑えて来たんだよ。少しは大目に見てほしいな」
「私も構わないよ。私で良かったら理沙さんもおいで。抱きしめてあげるから」
「えっと…私はその…」
「あ、豊姫ちゃんの方がいいか。こっちが本物のお母さんだもんね」
「私で良かったら、いいよ」
豊姫は少し恥ずかしめにそう言うと、理沙はきゅっと目を瞑って顔を赤くしてしまった。
独り立ちが早そうな子だと思ったら、やっぱり中身はまだ親に甘えたりない子供なのだ。
「あははは!理沙の顔真っ赤だね~。全く素直じゃないんだから~」
「あ、朱音!こ、これは違うの!」
「何が違うのかな~?」
「あいたっ!バッグで殴るなー!それ何か鈍器のような物でも入っているんじゃないの!?痛いじゃない!」
「うるさーい!」
姉妹の喧嘩を始めた朱音と理沙を皆は微笑ましく見ていた。
年齢では下の美波達1年生も何故かその時だけは二人が自分たちよりも子供に見えた。
「どう?遊佐ちゃん」
「駄目ですね……完全に壊れてしまっています」
「はぁ……アイリってここ一番の時に失敗する癖があるんだよね…」
「どんまいですよ、アイリさん」
遊佐に励まされたアイリは肩をガックリと落とした。
結構前の話ですが、セブンスドラゴンⅡをプレイしていた時のことです。
私はナナドラのDSはやったことがないのですが、PSPのナナドラⅠはプレイしました。
そこでⅡのことです。相変わらず鬼畜な難易度でしたよね。PT3人という限定された状況でドラゴンは2階行動。さらに時間をかけすぎると援軍のドラゴンが現れる。
いや~なかなか辛いゲームでしたよ。一番辛かったのは国会議事堂でしょうか。あそこは笑うしかなかったですよ。なんだこのドラゴンの数はwwwと。
しかし、あれのENDを迎えたときの達成感は凄かったですね。やっと終わった…と。
まぁ裏ボスがいるのでまだ完全には終わっていませんが。
それよりケモナーって最高ですよね。




